前回の記事でシーズン終わっての感想を書いてましたが、その続きです。
今回はフォーメーションや選手についてまとめてみます。
2種類のフォメーション
シーズンの始めは4-2-3-1でした。これは昨シーズンから継続している形でおそらく今も基本はこれ。
2列目はアリとエリクセンがいて、序盤はここにシソコかラメラが入り、後半戦はソンの定位置に。
きっちりセンターと両サイドという分け方にはせず、アリやエリクセンは自由に動きます。
真ん中や左サイドで形を作り、気づけば右はウォーカーが一人で広大なスペースをケアしているなんて瞬間が多々見られました。
シソコが出てる時は右サイドにいてくれるのでバランス悪くないのですが、あまりコンディションが上がってこず、序盤はそこそこ使われていましたが、中盤以降は出場機会が多くなりませんでした。
最後の2試合はこのフォメーションで戦い、見事な大量得点を見せてくれましたが、初めのうちは前線の動きが重なったりして、攻めあぐねる時間も多かった記憶があります。
そして途中から採用したのが3-4-2-1の形
チェルシーが採用し、それに対抗するためにスパーズも採用し始めましたが、これがなかなかはまっていて、貴重なオプションになっていました。
というか後半はこっちを採用した試合の方が多かったように思います。
CBにダイアーを加え、普段はSBの2人を高めの位置でプレーさせる。そして2シャドーに入ったアリ、エリクセンに1トップのケインが流動的に動いて相手を惑わせていました。いっときこの前線の3人の絡みだけで得点を量産していた時期もありました。
ただ、ローズとウォーカーがWBをやっている時はプレミア最高の両翼に見えるのですが、デイビスやトリッピアーが出ているときはやや迫力不足になります。前者が揃って出られる時は3-4-2-1で後者のコンビの時は4-2-3-1で戦うというのが現状はベストなのかなと思います。
それではポジション別に見ていきたいと思います。
GK
怪我で離脱した数試合を除いて、基本的にはロリスのポジション
このフランス代表は今年もシーズンを通じて安定していました。
ボールの扱いもうまく、安定してパスを捌けるので相手のハイプレスをかいくぐるのに大いに貢献していました。
リーグ最少失点のチームのGKに送られるゴールデングローブ賞はあと一歩で逃してしまいましたが、強いチームに良いゴールキーパーあり、というのを示したシーズンだったと思います。
DF
センターバックはアルデルヴァイレルト、フェルトンゲンのベルギー代表コンビ
3バックの時はここにダイアーが加わります。
いずれも足元の技術が高く、特に押し込む展開の続く試合ではパス回しの中心になります。
中長距離のフィードや時折見せるフェルトンゲンの切り込みは相手チームの脅威になっていました。
ただ、控えが現状ヴィマーだけなのは不安材料かなと。
デイビスも3バックに入れますが、補強を視野に入れるべきですね。
右サイドはウォーカーとトリッピア
運動量とパワーで右サイドを制圧するウォーカーは今やプレミアトップクラスのサイドバックになりました。
トリッピアはクロスの質が異様に高く、押し込む展開が予想される試合ではかなりの武器になっていました。
左サイドはローズとデイビス
ここはまだローズの方がファーストチョイスか。
最近はデイビスも安定してきましたが、出始めた初めの頃は不安定で怖かった。
しかし両サイドとも放出がないなら現状維持で十分な戦力が整っていますね。
MF
ボランチの軸は今シーズン加入のワニャマ
運動量とパワーがありボール奪取技術の高い中盤のフィルター
守備専門のプレイヤーかと思いきや、ドリブルで持ち上がるテクニックもあり、終盤はヘディングで点も取れますなんて言う万能さも。
来シーズンもファーストチョイスは間違い無いでしょう。
相棒は試合によりダイアーかデンベレか。
ダイアーならミドルシュートや裏を狙うミドルパス、デンベレならパワフルなドリブルとキープ力をチームにもたらします。
怪我で後半は離脱してしまいましたが、アカデミー出身のウィンクス出番を増やしていて、これがまた違ったタイプの選手でした。
来年さらに力を付けてくれるならここも補強は不要でしょう。怖いのはデンベレの怪我ですかな。
2列目はエリクセン、アリ、ソン
圧倒的な攻撃力を誇った攻撃陣はこの3人のチームワークが生み出しました。
ソンは左にいることも多いですが、エリクセンとアリは比較的自由に動きます。
ここにケインも含めた4人はお互いの動きもよくわかっているようで、見事なコンビネーションを見せてくれました。
シソコとエンクドゥは勝ちの決まった終盤のクローザーでの出番がほとんどで、もう一人くらい切り札になれるようなアタッカーが欲しいところ。いやCLもあることを考えると必須です。
ラメラが復帰すればそれもいい補強なんですけどね。
FW
絶対的エース、ハリー・ケインは今年も期待を裏切りませんでした。
プレミアリーグ30試合出場で29得点で2年連続でゴールデンブーツ賞を獲得しました。
そろそろビッククラブにステップアップかという報道はシーズン中もちょいちょい出ていましたが、本人は至って冷静で
「僕はスパーズでレジェンドになりたいんだ」
ケインが全試合フル出場の鉄人なら問題はないのですが、ケインも人の子
今期は怪我で離脱した期間にはソンが見事に埋めてくれましたが、やはり本職のセンターフォワードであるヤンセンに期待していたところ。
今年は最後まで目に見えた結果は残せませんでした。
プレミア1年目は難しいと言われます。
ロリスだって初めは苦しんでいました。
数字が何より求められるFWはチャンスを与え続ける余裕はありません。
最後の方は少しいいプレーを見せはじめていましたが、来シーズンをヤンセンに託すのか、新たに選手を獲得するのか、フロントの判断を見守りましょう。
おわり