トッテナムには勝ちきる力が足りない

24節終了時点で5位、昨年はこの時期から首位を追走するのはうちだけ、という状態になっていたことから考えるとやや物足りなく感じられます。

考えてみるとこれかな。と
勝ちきる力が足りていない。

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勝ち点を得る終盤のゴールはわずかに1度

先日のサウサンプトン戦を見ていて思いました。上位を目指すには勝ち点を奪うべき18位の相手に対し、どうしても得点を奪うんだという覇気が感じられない。そもそも攻め込むことさえできていない。強豪と言われる他のチームなら少なくとも猛攻を仕掛ける展開になっているんだろうなあと思いながら、得点の入る気のしない残り10分を眺めていました。

今シーズンはシティの年、もうそれは間違いない。プレミアリーグ記録となった連勝記録も毎試合楽に勝ち進んできたわけではなかった。どれだけシティを追い詰めても最後の最後に勝ち点を奪ってしまう相手にすれば絶望的な勢いが彼らにはあった。
そこで振り返ってみると自分たちはどうだっただろうか。苦しい展開の中、劇的な得点で奪った勝ち点はいくつあったのだろうか。リーグ戦に限定してここまでの戦いを振り返ってみました。

結論からお話しします。社会人は結論から。
負けている時や引き分けの展開からギリギリで勝ち点を持ち帰った試合は1回だけでした。この試合は引き分けフィニッシュなので勝ち点1です。
年明けの一発目、ウェストハム戦で84分に決めたソンのゴールで1-1としたゲームです。

ここまでの得点と失点の分布を15分刻みでまとめてみました。結果はこちら
※45分と90分にはアディショナルタイムを含む

 

得失点 時間帯 点数
得点 0〜15 5
得点 16〜30 9
得点 31〜45 6
得点 46〜60 10
得点 61〜75 6
得点 76〜90 9
     
失点 0〜15 5
失点 16〜30 2
失点 31〜45 3
失点 46〜60 0
失点 61〜75 4
失点 76〜90 8

 

あれ、残り15分で9点も取れてるじゃん。そうなんです。決してバテているわけではない。しかしこの数字はどれも勝ちがほぼ決まっている展開の中で生まれたものです。相手もやや戦意喪失気味になる時間帯。サポーターを喜ばせるためのゴールラッシュ。
失点が一番多いのもこの時間で劇的な同点弾を浴びた試合も何度かあります。最初のバーンリー戦とか。

普通あまり得点の生まれないはずの前半15分圏内に、得点も失点も5点ずつ。苦しんだ記憶のある試合はだいたいここで決められているし、逆に大勝した試合は点を取れている。簡単にデータでわかることなのに前半の失点は今も減りませんね。

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綺麗に点を取る形しか持っていない

パスをつないで崩していくのがポチェッティーノの信条でした。そこに今季はロングカウンターも加わった。しかしこれらは時間がたっぷりとあり、相手も得点を奪う意識がある中で有効な戦い方です。引いて守ってくる相手も同様で、90分間点を取ることを完全に放棄してくるチームはいません。いわゆる「バスを敷く」戦術でも機を見て一泡吹かせてやろうという意思は必ず持っています。それが試合終盤になると変わってくる。おそらく点は奪えないけど、ここをしのげば勝ち点を得られる。そう相手の意識が変わってくるのがこの時間でそうなると本当に守備に集中し、前には出てこなくなる。

相手がやり方を変えてきてもスパーズにはプランBがないのだ。
変わらずにボールをつなぎ、コンビネーションで綻びを探る。相手の意識の変化も一因だし、もう一つには慣れてくること。ここまで70分ほどを戦い、今日の狙いというものが自ずと相手にもわかってくる頃。それでもスパーズは愚直に繰り返すだけ。ウェストハム戦でのゴールも結局はソンの個人技ミドルだったし、思えば去年も終盤のゴールはエリクセンの変態ミドルがメインだったような。

パワープレーが正義だというつもりはないし、それがうまくいったのを見たことはないけれど、それでも単調な攻撃を見るよりはいくぶんかマシだと思います。最近の試合ではプランBとはお世辞にも言えないような、縦に攻め急いで簡単に奪われる攻撃もアリやラメラが終盤に見せている。これは焦る以外に方法論がない証拠。

前線の選手も監督もレアルやバルサからの引き抜きの噂が絶えない。それだけの選手や監督が揃っているということだし、すべてが報道通りに進めば(それは困るが)来年のレアルバルサオールスターと言っても過言ではハズ。
とにかくどうしても得点が欲しい時の攻撃を新たに構築していかないと、順位はいつまでもこの辺だし、タイトルには手が届かないチームに終わってしまうぞ。

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