スパーズ恒例の「今年のブレイク」を狙うフォイスとガッサニーガ

補強のなかったチームの中で新戦力のような存在感を見せている2人がいます。

継続的に力を発揮し定着することはできるのでしょうか。

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若手の育成に定評あり

プレミアリーグの他のクラブに比べても高額の移籍金で選手をかき集められる資金力は我々にはありません。それでも上位争いに食い込むことができているのは若手の発掘と育成に力を入れているから。一時期のバルセロナのように下部組織出身の選手ばかりというわけではないけれど、まだ有名ではない選手を時間をかけて戦力にして行くのは比較的得意としています。

近年の実績を見ても、ハリー・ケイン、デレ・アリ、エリック・ダイアー、ハリー・ウィンクス、キーラン・トリッピアーといずれもアカデミー出身か若い時にスパーズに加入した選手たちです。少し前に遡ればダニー・ローズ、カイル・ウォーカーなどなど。最高傑作はギャレス・ベイルでしょうか。カタカナばっかりでスミマセン。

そして今年も新たにブレイクリストに名前を連ねそうな選手が現れました。ファン・フォイスとパウロ・ガッサニーガ。両者とも巡ってきたチャンスを確実に生かし、見事に結果を残しています。

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これからも出番は必ずある

まずはガッサニーガから。
ロリスとフォルムが揃って負傷した時期にチャンスをもらうと、安定したビルドアップと落ち着いたセーブを見せ、一気に評価を高めました。一般的にゴールキーパーが本格的なポジション争いをしているチームというのはほとんどないものです。トッテナムではブラッド・フリーデルが守護神を務めていた時にロリスがポジションを奪って以来ありませんし、あの時もロリスに世代交代する前提での獲得でした。ガッサニーガもミシェル・フォルムに次ぐ、第3キーパーとして加入しています。第3キーパーともなると、試合に出るチャンスすら一年間に一度もないなんていうのも珍しくない世界です。

ここまで大きなミスもなく、信頼をつかんでいるのは明白で今やフォルムを押しのけて第2キーパーの地位は手に入れたように見えます。ロリスがやや不安定なシーンが増えているので、ポジション争いをさせたいなんてことを僕も度々書いていますが、正ゴールキーパーを替えるのは簡単じゃないこと。ロリスもまだベンチで納得できる年齢でもないだろうし、何より彼はチームのキャプテン。代表戦ではかなり活躍しているようでセービング能力は一級品です。しばらくは第2キーパーでいてもらい。いざその時が来たら1番手を狙ってほしい。

フォイスはフェルトンゲンの離脱でチャンスをもらうと、こちらも想定以上のパフォーマンスを見せ、アルデルヴァイレルトとサンチェスのローテーションに組み込まれ始めました。そして今度はサンチェスが負傷したために、スタメンで出場するようになりました。去年までだったらおそらく代役はフォイスではなくダイアーでした。

プレミアデビュー戦ではPKを2つ与える厳しい試合だったけど、その後も継続して使われて、続く試合では堂々としたパフォーマンスとリーグ初ゴールも決めて見せました。そしてなんとガッサニーガとともにアルゼンチン代表にも召集されました。正直これは驚きです。フォイスは早速出場し、マンオブザマッチを獲得しました。

センター3人が揃うまでは出る機会は多いでしょうし、いまのパフォーマンスを続けていければスタメン争いのレベルも上がります。カーター=ヴィッカースと比べてチームに残された理由が今は良くわかります。フェルトンゲンとアルデルヴァイレルトの時代も今は終盤、新しい世代の中心選手になれる可能性は大きいと見ます。

おまけですが、アカデミー出身の選手で今トップチームに食い込もうとしているのはカイル・ウォーカー=ピータースくらいです。怪我してしまったエイモスやいくつかの試合でベンチ入りを果たしているスキップもおりますが、流石にまだまだです。そもそも定着しているのもケインとウィンクスだけという狭き門です。来年以降はアカデミー出身者にも期待できるような成長を見せて欲しいですね、

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