お久しぶりです。1ヶ月も放置してすみません。ワールドカップを見るので忙しかったのです。
いやー最高の大会でしたね。グループステージは半分くらい、決勝トーナメントからは全部見たので大体40試合くらいはフルタイムで見ました。事前に書いた順位予想はボロボロだったことには触れないまま行こうと思います。負け惜しみを言うと、winnerの優勝予想にはオランダとアルゼンチンにお金賭けてました。
日本代表もすごかったねって話もしたいところだけど、ここはトッテナムファンブログ。スパーズの選手12名に触れることで大会を締めたいと思う。書いている順位はFIFAが発表したものより。
30位:ウェールズ
ベン・デイビス
ジョー・ロドン
(ギャレス・ベイル)
64年ぶりの出場に沸き、イングランドと同組になったことにより史上初のイギリス対決が話題を呼んだウェールズだったが、現実は厳しかった。ほとんどの選手が下部のカテゴリも含むイングランドのチームに所属しているため、プレミアファンには馴染みの顔が多い。ユーロではそれなりに頑張っていたので期待してはいたもののほとんど良さを出すことは出来なかった。
良くも悪くもベイルのチームなのだが、今年はアメリカのクラブに移籍をしてからも出場機会は少ないらしく、ベイルのコンディションは最悪で、それに引きずられるように全体的に元気がなかった。デイビスはこの中ではおそらく一番高いレベルで安定して試合に出ているスター選手だが、違いを見せることは出来なかった。
28位:デンマーク
ピエール・エミール・ホイビュア
(クリスティアン・エリクセン)
めちゃくちゃ期待していたんだけどな。去年のユーロで見られたような一体感とがむしゃらさがなくなっていた。後ろの方にいい選手が多くて前線がやや弱い。だからこそ一定の安定感はあるんだけど、得点を奪うのに苦労していた。
攻撃が上手くいかないせいでどんどん慎重になってしまい、無難なパスを回すだけになり、典型的な守ってカウンターのオーストラリアに負けてしまった。今大会は日本が勝った試合もそうだったが、リスクを犯すことを恐れて縮こまったチームが負けていく大会だなという印象が残った。
20位:ウルグアイ
ロドリゴ・ベンタンクール
いいメンバーは揃っているように見えたのに、最後まで噛み合わなかった。ちょっと人材が中央に偏りすぎていたのかもしれない。そして相変わらず、ベテランに頼りすぎていた。
スパーズでの好調をそのまま持ち込んだベンタンクールは圧巻の出来だった。巷ではレアル・マドリーのバルベルデが注目されていたようだが、今大会においてはベンタンクールの圧勝だった。初戦はプレーエリアが狭くて窮屈そうだったけど、試合を重ねるごとに広く動くようになり、中盤を制圧していた。グループステージで敗退したチームの中では最高の選手だったのでは。
16位:韓国
ソン・フンミン
グループ3戦目、すでに突破を決めているポルトガルとの対戦をギリギリで制し、ウルグアイを蹴落としてまさかの決勝トーナメント進出を決めた。ブラジルに大敗して大会を去ったが、グループを突破できただけで十分なチームだろう。
闘争心を剥き出しにして戦う姿が熱くていいなと最初は思ったが、何試合か見るうちに、勝つための闘争心というよりは一生懸命さを見せることが美徳だからそういうスタイルなんじゃなかろうかという疑問が湧いてきた。もっと落ち着くところがあってもいいのに。がむしゃらさだけではここが限界だよ。
10位:セネガル
パペ・サール
決勝トーナメント1回戦で途中から出てくるまで、スパーズの選手がいるなんて忘れていた。ここで初めましてのパペ・サール、思っていたより体が大きく、なんか動きものっそりしていた。まだプレミアでやるのは厳しそうかな?たった半試合の印象だけど。
やはりマネの不在が大きく響いた。クリバリのいる最終ラインと中盤の選手たちは悪くないのに、攻撃陣が物足りない。どうしてもイスマイラ・サールに頼るばかりで効果的な攻撃が生み出せなかった。ただマネがいればイングランドに勝てたかと言えばそうも思えないので、十分な結果でしょうね。
7位:ブラジル
リシャルリソン
優勝候補No.1のブラジル代表はベスト8で早々に散った。。これだけのメンバーを守備に走らせるなんて、やっぱりセレソンというものの重みを感じさせてくれる戦いぶりだった。気持ちよくやれている時は連携も足技も多彩なのに、少し行き詰まると余裕も笑顔もなくなっていくのがこれまたセレソンというプレッシャーゆえか。
我らがリシャルリソンは不動のセンターフォワードに君臨し、堂々の3ゴールで役割は果たせていた。特に初戦で見せたセルフオーバーヘッドは大会ベストゴールの1つと言える。これが第4FWのクラブはさぞ強いことでしょうよ。
6位:イングランド
ハリー・ケイン、エリック・ダイアー、(カイル・ウォーカー、キーラン・トリッピアー)
大会前の代表戦では結果が出ず、プレミアリーグも過去に例がないほどの過密日程だったこともあり、選手の名前のわりに下馬評の低かったイングランドだが、蓋を開ければ安定した強さを見せてくれた。特に前線はタイプの違う選手たちが誰が出ても一定の活躍を見せ、層の厚さを感じさせてくれた。
フランスに敗れたとはいえ、ケインvsロリスのPK対決は僕らとしては胸熱の瞬間でしたね。両チームのキャプテンであることも誇らしかったぞ。あと個人的には「世界で唯一エムバペと1対1で勝てる男」と言われるウォーカーとエムバペの直接対決も印象に残っている。後半についにエムバペが縦に仕掛け、トップスピードで並走したかと思ったところで、さらに一段ギアを上げてウォーカー振り切ったシーンは衝撃的だった。あのウォーカーが走り合いで負けるなんて・・
3位:クロアチア
イヴァン・ペリシッチ(ルカ・モドリッチ)
4年前の主力がそのまま歳を取り、むしろマンジュキッチとレビッチとラキティッチが抜けただけに見えるクロアチア。アップデートはグヴァルディオルぐらいだから、厳しかろうと思いきや、今年も最後まで戦い抜いた。世界最高の選手の1人、ルカ・モドリッチは健在だった。これで37歳とは恐れ入る。
「負けなければ勝てる」というスタンスで相手が嫌がることを徹底して行い、粘り強く戦いトーナメントを勝ち上がるこれがクロアチアのスタイルとして定着してきた。いろんなチームが学ぶべきところは多い。攻撃面がペリシッチ以外頼れる選手がいなかったことが苦しかったかな。
2位:フランス
ウーゴ・ロリス
申し訳ないけれど、フランス代表のサッカーはあまり好きじゃない。怪我人が多いとはいえこれだけの戦力を抱えながら、個人個人の能力の高さで守って攻めるスタイルはいかにも代表的ではあるのだが、魅力的には見えないよ。なんていうか偉そう、前回大会からずっとそう。なんとなく守れば守れちゃうし、攻撃はエムバペに任せればなんとかなるでしょっていう冷めた感じ。もちろん勝つためには最効率なんだろうけど。
ディフェンディングチャンピオンの肩書きを得たフランス代表には王者の風格が感じられた。大人が子供を相手にしている時の余裕のような雰囲気を常に纏っていた。なんの問題もなく優勝するんじゃなかろうかという盤石さもあった。しかし最後に負けた。良い選手がいれば必ず勝てるという甘さにはサッカーにはなかったということだ。
1位:アルゼンチン
クリスティアン・ロメロ
終わってみれば完璧な物語だった。主役はアルゼンチン、そしてリオネル・メッシ。初戦でサウジアラビアに敗れた時は、めちゃくちゃ弱いチームに見えた。前線がただ裏を狙って走るだけでパスも繋がらず攻撃も単調。しかしここから立て直した。さながら少年ジャンプの主人公のように、試合を重ねるごとに一体感を増し強さを増し、味方を増やしていった。個人的には特にメッシに思い入れはないけれど、最後には優勝を願っていたし。
こと決勝の戦いには感動したよ。何がなんでも優勝するんだという気持ちが全ての場面の表れていた。あらゆる局面でフランスを圧倒し、あわや何もさせずに完勝するところだった。追いつかれてなお前に出ていける強さは勢いだけじゃないものだったね。おめでとうメッシ、君が史上最高の選手だよ。あとロメロもおめでとう。
休みなくプレミア再開じゃ
ワールドカップロスになっている時間はないらしい、むしろ連日連夜見ていた僕らにはささやかな休暇のよう。決勝からわずか1週間でプレミアリーグは再開する。最後まで戦ったロリス、ロメロ、ペリシッチは合流できないかもしれない。負傷したリシャルリソンも間に合わないだろう。ベンタンクールはどっちみち累積で出場停止だけど。
それぞれも失望を抱えながら、次なる戦いに切り替えるのは至難の技だろう。こんな時こそ、ただワールドカップを眺めるしかなかった君たちの出番だ。1ヶ月の鬱憤を晴らす時を楽しみにしているに違いない。僕たちも切り替えて、また一緒に戦うのだ。