第2弾はDF編
採点基準：
★★★★★：驚きの活躍ぶり
★★★★☆：期待値以上
★★★☆☆：及第点
★★☆☆☆：まだまだやれるはずだ
★☆☆☆☆：全く戦力になれていない
移籍可能性：
★★★：放出候補
★★☆：オファー次第
★☆☆：残留濃厚
DF
エリック・ダイアー
評価：★★★☆☆：及第点
昨シーズン終盤からの好調を引き継いで、序盤は存在感を発揮していた。それが評価されてワールドカップのメンバーにも選出される。本大会で主力を張ることは出来なかったので疲労も何もないはずなのに、なぜか戻ってきてからのパフォーマンスは落ち込んでいく一方だった。
中途半端なパスを相手に渡して失点のきっかけになったのは一度や二度ではないし、スピードあるアタッカーと対面すればいとも簡単に抜かれていた。守備はディフェンダーだけでやるものではないとは重々承知した上で、崩壊していく守備を食い止められなかったという事実でディフェンスリーダーになるべきダイアーの評価は下がってしまう。ただし、ほぼ離脱がなかったことはプラスの評価にしておきたい。
移籍：★☆☆：残留濃厚
酷なことを言えばロメロ以外を総替えしたいくらいの感情はあるが、現実的には難しいのでダイアーは残るでしょう。チームとしてのビルドアップが整理されれば十分また活躍できる可能性はありそうだし。
クリスティアン・ロメロ
評価：★★★☆☆：及第点
唯一の信頼できるセンターバックと言って良いのがロメロだった。シティ戦で裏を取ったグリーリッシュを後ろから猛追して、迷いのないスライディングで吹き飛ばした場面が一番印象に残っている。そのあとの実況の下田さんの「こうした局面を、戦い抜いて「今」がある、といったタックルでした」というコメントも素敵だった。
激しすぎるタックルで毎試合当然のようにカードをもらっていたが、それも退場を経験したあたりから減っていった。守備の強度も対応力も他のCB陣には見習ってほしいものだ。評価を「及第点」としているのは負傷離脱の期間が多かったことから。
移籍：★☆☆：残留濃厚
上手くいかない状況にイライラして、後ろを捨てて攻撃に出ていく姿勢はとても好きだが、こうしたストレスがチームに愛想を尽かす要因にならないか不安である。スパーズとしてはロメロを放出するようだと本当に終わりだからないとは思うけど。
ベン・デイビス
評価：★★★☆☆：及第点
充実した1年だっただろうね。左CBでラングレと対等なポジション争いをしたかと思えば、ペリシッチとWBを争っていた時期もある。実力評価も出してきた結果も、可もなく不可もなくといった感想に落ち着いてくるのがデイビスらしいところだ。
新監督がスリーバックを採用する人ならデイビスはまた重用されるだろうが、フォーバックの監督なら控えの日々が続きそうだ。本人には申し訳ないが、控えの1番手としてのデイビスは安心感があっていいんだよね。
移籍：★★☆：オファー次第
良くも悪くも突出した部分のない選手なので、移籍金を払ってまで獲得しにくるチームがなさそう、というのが残留予想のメインポイント。ただしCBは入れ替えたいし、サイドバックも候補がたくさんいるので人員整理の対象になっても驚きではない。
クレマン・ラングレ
評価：★★★☆☆：及第点
期待されまくった夏の補強の中で最も安定して力を発揮していたのはラングレだったのかもしれない。ただしバルセロナから来たという肩書きを考えると、最後までデイビスと同等の評価しかできないレベルだったことは残念に映る。プレミア初年度にしてはやれた方だけども。
ボールを持っている時の質の高さは流石バルサだが、守備はとても軽く見えた。完全移籍のオプションは付いていないようなので、獲得するには交渉が必要になる。最高の選択肢には思えないが貴重な左利きのセンターバックをバルセロナの足元を見る形で安く取れるならいてもらってもいいかなとは思う。
ダビンソン・サンチェス
評価：★★☆☆☆：まだまだやれるはずだ
サンチェスに言いたいことはあんまりない。例年通りだったねってことくらい。日本戦でコロンビア代表としてプレーしていたときはボールを持っていても自信ありそうだったのに、スパーズに戻ると萎縮しちゃうのか、途端にバタバタし始めるのはなんなんだろうか。
交代で出てきただけでブーイングに合うほどに信頼も期待も失ってしまっているので本人としてもここに残ってスパーズのために戦う理由は見つけられそうにないでしょうね。そんな状況のサンチェスを来年もベンチの一員に数えているようなら、スパーズの来シーズンにも期待できなくなってしまうよ。
移籍：★★★：放出候補
サンチェスが才能のない選手だなんて思ってはいない。ただ絶望的にスパーズと合わなかったなって思うだけだ。長くいる印象はあるが、まだ26歳なので次のチームで大活躍する可能性もある。ここにいてもそれは望めないので誰のためにもこの夏に出ていった方がいい。あとはレヴィが高額な移籍金の回収を諦められるかにかかっている。
ジャフェット・タンガンガ
評価：★☆☆☆☆：全く戦力になれていない
本当に出番は限定的だった。デビューした時の印象は強く、期待感だけあったのにもう24歳になってしまった。ここぞという試合でエースキラーとして出場されると抜群の集中力を見せるのに、そうでない試合では体を相手にぶつけるだけのお粗末な守備でフリーキックプレゼントマシーンになってしまうのは成長しないといけない課題だ。
今年みたいに5番手6番手で良ければ是非残ってくれて構わないが、自分の人生に挑戦したいのなら、ここでのキャリアは諦めた方がいい。少なくとも来年に先発を奪い取れるようなチャンスはもう回ってきそうにもない。
移籍：★★★：放出候補
少し前はミランが獲得に興味を示しているみたいな報道がちらほらあったけど、もう完全になくなったのかな？国外でも贅沢言わずにオファーがあれば行ってみてほしい。国内に拘って2部からのオファーに飛びついたりするのはあまりにももったいないから。
補強ポイント
ウイングバック勢はMF編で書きますね。
今シーズンのパフォーマンスと失点数を見れば、センターバックが最大の補強ポイントかもしれない。ラングレはレンタルバックで、デイビスは4バックの時のCBは任せられない。サンチェスとタンガンガは放出したいと考えると、最低でも2枚の獲得は必要だ。そのうち1人は左利きが欲しい。
シーズンを通した活躍ができないダイアーを先発の一角に数えているようでは来年も厳しそうなので、即戦力の補強を求めたい。最もお金をかけていいポジションだと思う。あまりにも長く同じようなメンバーでやりすぎたよ。
