2023-2024シーズン あたるはずのないプレミアリーグ順位予想 10位〜1位

10位:バーンリー

昨シーズン:チャンピオンシップ1位
愛称:クラレッツ
ホームスタジアム:ターフ・ムーア
監督:ヴァンサン・コンパニ

 今シーズン楽しみなクラブの一つにバーンリーを挙げたい。久しぶりに会う友達がすっごくイメチェンしたらしいという噂だけ聞きつけてワクワクしている感じに近い。一昨シーズンまでは現エヴァートンのダイシ監督に率いられ、2トップへ放り込みのパワーサッカーでしぶとくプレミアに生き残るクラブだったが、降格に伴って監督に就任したヴァンサン・コンパニの下、ポゼッション重視のフットボールに180度転換し、チャンピオンシップを圧倒して1年で帰ってきた。

 開幕戦がグアルディオラvsコンパニっていうのも熱いね。かつての師弟対決。アルテタといいコンパニといい、グアルディオラは監督まで育てやがる。チャンピオンシップを独走するようなチームは昇格年でも十分に通用するというのが最近の傾向である一方、それがポゼッション重視の強者のスタイルだった場合は壁にぶつかるという傾向もある。さて、コンパニはどこまで行けるだろうか。

9位:ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン

昨シーズン:6位
愛称:シーガルズ
ホームスタジアム:ファルマー・スタジアム
監督:ロベルト・デ・ゼルビ

 前のシーズンの9位も十分にサプライズだったが、そこからビスマ、ククレジャ、トロサール、ポッターを失って、順位を上げてくるとは思わなかった。しかし躍進した中堅クラブの宿命として、今年も主力は流出の危機にある。すでにマクアリスタをリヴァプールに放出し、執筆時点では抵抗中だが、カイセドも出ていく可能性が高い。

 代わりの補強はしているものの、そう都合よく穴を埋められると考えるのは楽観的すぎる。さらに今年はヨーロッパリーグも戦い抜かなければなないので、どうしても選手層の面で不安は残る。チームコンセプトがしっかりしているので大崩れはしないかもしれないが、やはり息切れするときは来るだろう。中堅のトップの位置をキープできればブライトンとしては大成功だ。

8位:アストン・ヴィラ

昨シーズン:7位
愛称:ヴィラ
ホームスタジアム:ヴィラ・パーク
監督:ウナイ・エメリ

 数年前まではヴィラやニューカッスルみたいな古豪がまた強くなれば、プレミアはもっと面白くなるのにな、なんて思っていた。しかしいざ本当に強くなり、本格的に順位を争うライバルになってくると、応援する気持ちは敵対心に変わる。きっとあれは上から目線の傲慢に過ぎなかったのだと、ヴィラには気付かされた。

 いつかのレスターを彷彿とさせるような勢いで後半戦を駆け抜けていた。夏の補強も強力で上位に食い込むのは間違いないと見なされている。概ね同意なんだけど、レスターでベンチに入りがちなシーズンを過ごしたティーレマンスとプレミア初挑戦組に期待をかけ過ぎている気もするので、7クラブの牙城は崩せないと見る。

7位:チェルシー

昨シーズン:12位
愛称:ブルーズ
ホームスタジアム:スタンフォード・ブリッジ
監督:マウリシオ・ポチェッティーノ

 世界でもぶっちぎり一位の補強費をかけてあの体たらく。笑うのも憚られるようなシーズンだった。おかげでチェルシーは気楽だろう。まずあれ以下はないのだから。さらに近年ライバル意識が強まっているクラブにポチェッティーノが行ったとなれば、ダービーマッチが楽しみでならないよ。

 選手獲得にかけた金額を見ると強そうに感じるが、基本的には足元を見られて割高な移籍金を払わされた取引が多かったんじゃないかと思っている。放出した選手の方が凄そう。ポチェッティーノにはプレシーズンがあったので、崩壊したチームを多少組み立てることは出来ていそうだ。去年は本当にバラバラなチームだったからマシになったね。ただしまだ、CL権を争う力はないと思うよ。

6位:マンチェスター・ユナイテッド

昨シーズン:3位
愛称:レッズ
ホームスタジアム:オールド・トラフォード
監督:エリック・テン・ハグ

 テンハグは初年度からいいチームを作ってきた。カゼミロの獲得は大当たりで、ラッシュフォードも覚醒し、安定してCL権を守り切った。今夏も課題とされていたGKとCFをピンポイントで補強し、さらにバーゲンセールをしていたチェルシーからメイソン・マウントも加えて陣容が固まった。

 今年も上位にはいるだろうけど、優勝争いには加わりそうにない気がしている。なんでだろう理由はこれといって浮かばないんだけども。

5位:ニューカッスル・ユナイテッド

昨シーズン:4位
愛称:マグバイズ
ホームスタジアム:セント・ジェームズ・パーク
監督:エディ・ハウ

 かつてシティとスパーズがプレミアを牛耳るビッグ4の時代を終わらせたように、ニューカッスルがビッグ6の時代を終わらせるのは時間の問題だった。しかしまあこんなに早く4位以内に食い込んでしまうとは予想外だったよ。1年に成果ではなんとも言えないが、今年もニューカッスルが7以内に残ればビッグ7のような呼ばれ方になるだろう。ちなみにスパーズが抜けてビッグ6説もあるけど、悲しいから認めないでおきたい。

 良い選手と良い監督のいるこのチームはもう十分に強豪だが、優勝を争うレベルに達するにはあと数年はかかりそうだ。今年はチャンピオンズリーグとの平行になるのでそこが順位を落とす要因になる。数はいるように見えるものの、そうしたハイレベルな過密日程をこなした経験がある選手はそこまで多くはないから。

4位:トッテナム・ホットスパー

昨シーズン:8位
愛称:スパーズ
ホームスタジアム:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
監督:アンジェ・ポステコグルー

 「予想」ではなく「希望」ですね。執筆時点では未確定だが、ケインも出ていきそうなのに4位に入るのは昨年優勝を狙うと宣言した時よりも現実味はなく感じられる。現実には6位以内に入れれば御の字でしょう。それより下だとビッグ6と呼ばれなくなりかねない。そんな括りはどうでも良いと思われるかもしれないが、今後の選手獲得に向けたブランディングという意味でも、外れるのはよろしくない。

 引いて守ってサンドバックスタイルから、ポステコグルーは大変革をもたらそうとしている。プレシーズンは面白かったが、真剣勝負となればカウンターで大量失点しそうなスタイルでもある。それでも今は楽しいサッカーを観られそうなワクワクに満ちているよ。毎年今が一番楽しいぜ。

3位:リヴァプール

昨シーズン:5位
愛称:レッズ
ホームスタジアム:アンフィールド
監督:ユルゲン・クロップ

 中盤のエネルギー不足によって、大スランプに襲われたが、終わってみれば5位にいた。チェルシーもスパーズもリヴァプールも昨年が特に酷かっただけであれば、今季のプレミアはより面白くなりそうだ。

 そんな中盤を支えていたメンバーを惜しげもなく放出した。現時点では放出した数に獲得した数が追いついていないので、スカッドの完成形がまだ見えていない。今年は復活に向けた準備の年になりそうだが、昨季終盤の強さを見るに4位以内は現実的だ。

2位:アーセナル

昨シーズン:2位
愛称:ガナーズ
ホームスタジアム:エミレーツ・スタジアム
監督:ミケル・アルテタ

 ここはスパーズファンサイトなのに、2位予想に置かなければならないくらい、今のアーセナルを脇に追いやることは出来ない。あと少しで優勝を逃した悔しさをバネに信じられないような補強をしてきた。今年もシティと優勝を争えるのはアーセナルだけかもしれない。

 終盤にサリバの離脱で崩れたように、アルテタのチームは誰が出ても同じレベルでやれるというところまでは到達していない。さらに今年はチャンピオンズリーグがあり、怪我人も増えるだろうからそれがネック。そしてもう一個いうならば、若い選手が多いから今年はさらに成長して強くなるという妄想が必ずしも当たらないということを僕らはデレ・アリで学んでいる。大活躍した若手たちが壁にぶつかってチームが停滞するという未来に一票を投じておく。

1位:マンチェスター・シティ

昨シーズン:1位
愛称:シチズンズ
ホームスタジアム:エティハド・スタジアム
監督:ジョゼップ・グアルディオラ

 世界最高の1強リーグとなってしまったプレミアリーグ。優勝予想をする意味はあるんでしょうか。毎年序盤に結果が出ないのは、グアルディオラが新しくて難しい戦術を発明し、それを実戦の中で試しているから。それを少しずつ調整し、最終的には形にしてしまい終盤に優勝を掻っ攫うというのが近年のシティだ。このリーグにいながら、シティにはそんな余裕がある。

 じわりじわりと主力が高齢化しているかと思えば、着実に若い選手を取って代謝が進んでいく。唯一の天敵だったスパーズがスタイル転換により天敵じゃなくなった場合、止められるチームはどこにもいない。

予想順位昨年順位クラブ
1位(0)1位マンチェスター・シティ
2位(0)2位アーセナル
3位(+2)5位リヴァプール
4位(+4)8位トッテナム・ホットスパー
5位(-2)3位ニューカッスル・ユナイテッド
6位(-3)3位マンチェスター・ユナイテッド
7位(+5)12位チェルシー
8位(-1)7位アストン・ヴィラ
9位(-3) 6位ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン
10位バーンリー
11位(+3)14位ウェストハム・ユナイテッド
12位(-3)9位ブレントフォード
13位(-2)11位クリスタル・パレス
14位(-4)10位フラム
15位(0)15位ボーンマス
16位ルートン・タウン
17位シェフィールド・ユナイテッド
18位(-1)17位エヴァートン
19位(-6)13位ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ
20位(-4)16位ノッティンガム・フォレスト
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