[EFL]決勝 マンチェスター・シティ vs トッテナム・ホットスパー

2020-2021 カラバオカップ 決勝

Manchester City 1 – 0 Tottenham Hotspur

Stadium:ウェンブリー・スタジアム 

得点
82分:アイメリック・ラポルテ(City)

トッテナム・ホットスパー
FW ソン、ケイン、モウラ(67’ベイル)
MF ロチェルソ(67’シソコ)、ウィンクス、ホイビュア(84’アリ)
DF レギロン、ダイアー、アルデルヴァイレルト、オーリエ(90’ベルフワイン)
GK ロリス
sub:ハート、サンチェス、タンガンガ、エンドンベレ、ラメラ

マンチェスター・シティ 
FW スターリング、フォーデン、マフレズ
MF ギュンドアン、フェルナンジーニョ(84’ロドリ)、デブライネ(87’シウバ)
DF カンセロ、ラポルテ、ディアス、ウォーカー
GK シュテフェン
sub:エデルソン、アケ、メンディ、ジンチェンコ、トーレス、ジェズス、アグエロ

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また、届かなかった

 タイトルとはこんなに遠いものか、シティとの距離は開く一方だと、痛烈に実感させられた夜になった。可能性がなかったわけじゃない。DF陣の奮闘により希望は持てる試合になった。とはいえ、一歩間違えば決勝の舞台で4-0、5-0なんていう惨事にもなりかねない試合ではあったが。

 イギリスの情勢は全く知らなかったのだけど、この試合は有観客での開催になった。まだ一部しか入っていないが、おそらくテレビ写りの良い位置にお客さんを集めていたため、画面上はだいぶ雰囲気が戻っているようだった。

 メイソン体制2試合目で迎えたファイナルで、新しい形で打って出た。中盤をフラットにした4-3-3で守備をする。左から、ロチェルソ、ウィンクス、ホイビュアの並び。いつものテンポの良いパス回しから、サイドも広く使うシティの攻撃に対し、幅を守るのはスパーズのインサイドハーフだった。ウイングはやや内側にポジションを取り、カウンターを打つことを意識している。

 この作戦の狙いも形も見えぬほど、一方的な前半になった。スパーズがどうこうというよりも、シティが上手すぎる、レベルが違いすぎる。右に左にパスにドリブルにまるで練習のように崩され、チャンスを作られる。ロリス、ダイアー、アルデルヴァイレルトがかつてない集中力を持って水際で防いでいたものの、反撃の糸口はまるで見えない。

 ゴールキックからも繋いでいくスタイルにしたらしいが、もう2年近くそれを放棄してきたスパーズの面々がわずか1週間で勘を取り戻せるはずもなく、ポゼッションのほとんどはセンターバックだった。前に出しどころがなく後ろで逃げるように横パスを繋いではソンの動き出しに長いボールを蹴る以外ない。少し中盤にボールをつけても臆してすぐに後ろに下げる繰り返しだった。

 それでも後半の立ち上がりは悪くなかった。前半よりはラインを上げてゲーム試合を目指したことで、シティのチャンスは減り、スパーズの保持の時間は若干増えた。

 ただ、それ以上は生み出せなかった。満を持してベイルを投入したが、ベイルの守備負担軽減のためにロチェルソを下げてシソコを入れたことで、中盤より前にボールを運べなくなってしまった。個人的には今こそエンドンベレだったが、最後まで出番はなかった。

 交代策には疑問が残る。コンディションは良いはずのラメラ、エンドンベレは使わず、あまり試合勘がないであろうシソコ、アリ、ベルフワインに賭けたのはどうだったのか。そりゃサポーターだって、守備的なモウリーニョスタイルより、攻撃的なポチェッティーノスタイルの方が良い記憶があるが、選手のチョイスだけであの頃に戻れたりはしないよ。少なくとも今日、試合の流れを変えた選手はいなかった。

 しかしながらこの日のスパーズとシティの差は大きく、誰が監督をやってもどんな選手起用をしても今のスパーズでは10回に1回勝てれば良い方だっただろう。それがこなかっただけのことだ。

 また、届かなかった。また、辿り着かなかった。1番になるというのは本当に難しいなあ。

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