[PL]第1節 トッテナム・ホットスパー vs バーンリー

2025-2026 プレミアリーグ 第1節

Tottenham Hotspur 3 – 0 Burnley 

Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:101勝43敗14分(勝率:64%)  

得点
10分:リシャルリソン(Spurs)
60分:リシャルリソン(Spurs)
66分:ブレナン・ジョンソン(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW ジョンソン(80’オドベール)、リシャルリソン(67’ソランケ)、クドゥス(86’テル)
MF グレイ(67’ベンタンクール)、ベリヴァル(80’パリーニャ)、サール
DF スペンス、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:キンスキー、ダンソ、ヴィシュコヴィッチ、デイビス

バーンリー
FW メイブリ(63’ブルーンラーセン)、フォスター(74’チャウナ)
MF アンソニー(86’エドワーズ)、ローレント(63’ウゴチュク)、カレン
DF ハートマン、エステベ、エクダル、ウォーカー、ゾンネ(74’フレミング)
GK ドゥブラフカ
sub:バイス、ウォーラル、ピレス、ラムジー

この上ない滑り出し

 いよいよ開幕イングリッシュ・プレミアリーグ。どんな気持ちでシーズンを終えてもやっぱり新シーズンは楽しみにしてしまうものですな。この週末にプレミア以外も含めると7、8試合は見ました。これもまあスパーズが調子がいいうちだけなんですけどね。

 開幕節は昇格組のバーンリーとだ。毎年のように昇降格を繰り返しているバーンリー。よく思うんだけど、こういう立ち位置のクラブでは2部で昇格を目指して勝っているシーズンと、1部で厳しい戦いに身を置かれているシーズンではどっちが楽しいんだろうか。2年前の挑戦時は、コンパニ監督の元でボールを握るサッカーに挑戦して敗れ去った。今回はスコット・パーカーの元で、鉄壁フットボール。昨年はリーグ戦で1度も複数失点をしなかったという。バーンリーよ、これがプレミアリーグだ。

 イタリア遠征から中2日という早速の過密日程にはもう少し協会の配慮があっても良いんじゃないかと思いつつ、それだからこその若手積極起用となる。中盤は19歳のグレイとベリヴァル、22歳のサールで構成された。勝てていなければやりすぎな気もするが、結果が出たのでこうした起用はポジティブなものと言える。順調にこの人たちが育てば向こう10年は戦えるぞ。

 バーンリーが立ち上がりから思いっきり引きこもったことに助けられた。あれは相手の目線からすると、いわゆるリスペクトをしすぎたというやつだと思う。おかげでボールは持ちやすかったが、圧倒していたと感じられるような展開ではなかった。中盤の若人たちがボールを受けるのを怖がっているのか、パスの出しどころが見つからない。キャプテンマークを巻いて気合いの入るロメロが空回りしているかのようにパスズレを連発していたが、あれはロメロからのここでボールを受けろというメッセージに違いないと思って見ていた。まあ、単純なキックミスもあるにはあったが、ロメロがそれでも難しい縦パスを狙い続けていたことに周囲の選手は応えないといけない。

 この試合のポジティブその1は、そうした中盤の物足りなさが後半には解消されたことだ。特にグレイの動きが変わった。前半は相手のボランチの陰に隠れるようなポジショニングで、近くにはいるけど実際にはボールをもらう気はない動きだった。自分を囮にしてくださいというあからさま過ぎるメッセージでは相手を困らせることは出来ない。それが後半には、本気でボールを引き出すための動きに変わる。横へのスライドのスピードは上がり、グレイ経由でボールが前進することが増えた。交代で出てきたベンタンクールとパリーニャはもっと上手かったからそこは学べると良い。少なくとも最初の障壁である、ボールが欲しくないという精神性からは脱却できていた、開花への第一歩である。

 もう一つのポジティブは、追加点を奪えたことだ。昨年まではリードした後に相手が攻勢を強めると、跳ね返すことは全くできないチームだった。後半の立ち上がりはそうした空気があって、バーンリーがチャンスを作る時間帯もあったものの、それを抜け出してからの2得点で試合を終わらせられたのは大きな変化だと思う。もちろん相手との力の差はあっただろうが、重要な成功体験だと思う。防戦一方になってしまう原因の大きなところに、リスクを考えて前に走れないとか、ボールを持つのが怖いとかいう技術の前の精神的な部分があったと思うから。

 内容はもちろんまだまだだが、3-0というスコアには非の打ち所がない。クリーンシートを目指すことに何の意味があるんでしょうかという教義の宗教に染まっている我々は、喜びのポイントが一つ欠けているがそれも新しい監督の元でじわりじわりと矯正されていくのでしょう。いい試合でした。バンザイ。

2025-2026シーズン 試合結果一覧

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