2025-2026 プレミアリーグ 第8節
Tottenham Hotspur 1 – 2 Aston Villa
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:103勝45敗15分(勝率:64%)
得点
5分:ロドリゴ・ベンタンクール(Spurs)
37分:モーガン・ロジャース(Villans)
77分:エミリアーノ・ブエンディア(Villans)
トッテナム・ホットスパー
FW オドベール(79’コロムアニ)、テル(60’リシャルリソン)、クドゥス
MF ベンタンクール(86’サール)、シモンズ(79’ベリヴァル)、パリーニャ
DF スペンス(86’ジョンソン)、ファンデフェン、ダンソ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:キンスキー、バイフィールド、グレイ
アストン・ヴィラ
FW マレン(61’ワトキンス)
MF マッギン、カマラ、ロジャース、オナナ(82’バークリー)、ゲッサン(61’ブエンディア)
DF ディニュ(82’マートセン)、トーレス、コンサ、キャッシュ
GK マルティネス
sub:ビゾット、リンデロフ、エリオット、ボガート、サンチョ
熟練度の違いかな
まず別のクラブの話題から入るんですけど、ポステコグルーがウルブズを解任されたの残念ですよね。ぜひ対戦してみたかった。就任に至るまでの経緯も含めてポジティブな話はひとつも聞こえてこなかったので時間の問題だろうなと思っていたものの、代表ウィークでの動きはなくてもう少しは猶予があるんだと思ったんだけどダメでした。チェルシー戦は惜しかったとも妥当だなとも言えるような試合だった。勝っていてもおかしくないくらいのチャンスは作っていたのであれが少しでも決まっていたら延命できていた気もする。8試合勝利なしだったようだけど、セットプレーからの失点数が2番目に多いクラブの倍以上をこの期間に記録するというなんともポステコグルーらしさは備えていたようでした。またどこかで会えるといいね。自分たちの話をします。
リーズに勝ったことで良い気分の2週間を終えた。ここでトーマス・フランク体制の最序盤と呼べる時期には区切りをつけても良いと思う。もちろん在勤期間が長くなるほど、序盤期がいつまでかというのは変わっていくけれど、リアルタイムを見ていく側の感覚からすると、就任した直後だから上手くいかなくてもしょうがないよねという見方は少しずつ和らいでいもいい頃だ。いや、誤って伝わってほしくはないんだけど、今から急に厳しく見ていきますというつもりではないです。一歩一歩だということはわかっているつもり。ただ求めていくことは増やしていかないと対戦相手の並びも変わってくるこれからの時期は乗り切れないと思っていますというだけ。
ディフェンスラインに負傷者が集中してしまい、シニアのメンバーは4つの枠に9人はいたはずなのに、先発の4人だけになってしまった。それ以外のポジションは人数はいるものの、少しずつ現時点での序列が見えてきたような選考になっている。その中でもワントップの選択は意図を感じるものだ。CLのリストから泣く泣く外すことになったテルのモチベーション管理、疲労を考慮したローテーションでリーグのテルとカップ戦のリシャルリソンになっているということはあると思う。それくらい大きく活躍度に差がないから。でも今日はそれだけじゃない意味でテルを選んでいた。
ヴィラの最終ラインの裏を狙うランニング、これを狙うのならリシャルリソンよりもテルの方が向いている。テル自身は再三良いタイミングで動き出していたのが画面上でも見てとれたが、そこにボールを落とせる人がいない。ロングパサーはポロしかいなくて、ポロはクドゥスの後ろかサイドチェンジを選ぶのでテルの裏抜けは生かすことが出来なかった。別に通らなくても相手の意識を向けさせるという意味でも使ってみたかった。
スパーズ側は裏へのボールとか、配給の上手いパウトーレスの左足の方からプレスをかけるとかいう狙いを持って試合に入ったし、ヴィラ側もプレスの掛け方とかを色々と準備してきていた。試合を通じてどちらにもチャンスがあるような互角な展開で勝敗を分けたのはそうした戦略の継続性とフィニッシュの精度だった。
こちらは狙いが見える場面もあれば、さっきできていたことが何故かできなくなってる時間があったりする。さらに途中交代の選手がいずれも効果的な仕事が出来なかった反面、ヴィラは一貫していたし交代選手がいい仕事をしていた。ここら辺はチームとしての熟練度、成熟度だと言い訳をしておく。もう一つはヴィラのゴールシーンはいずれもスーパーだったが、運がなかったねで終わらせるのはよろしくない。2点ともほぼ同じような位置からのミドルシュートだったのは反省したいし、相手のシュートが上手かったのと比較して、こちらはセンターフォワードのテルとコロムアニがチャンスで空振り、決定力だけがウリのジョンソンもフリーでミートできずとここらは運ではなく技術の差だった。ケインとソンのせいでシュートは運でも気持ちでもなく技術であるという点でファンの目は肥えているクラブだ。シュート練習を頑張ろう。
個人のパフォーマンスを見るとオドベールなんかはどんどん良くなっている。プレーに関わる場面が増え、サイドでも中央でもボールを呼べるようになっている。シモンズはボールが来なくて難しい時間にも守備で体を張って存在感は出せていた。ただしチームとしてという部分がまだ足りないので決定機は多くない。特にテルがサイドに流れた時に代わりに真ん中に入る選手が用意されていないことと、オドベールがタッチライン沿いでボールを持った時にさらに大外をスペンスが周り、すぐ後ろでシモンズがサポートに入っているのは気になってしまった。もう少し内側を攻略する意識を持たないと人数をかけていてもゴールから遠すぎて怖くないよ。
特別良かったとも悪かったとも言えない試合内容だけど、最初から最後までわからない戦いが出来ているだけでやっぱり満足感はあるなと思った。負けているのにボールを貰おうとしない選手ばかりとか、勝っているからといって一方的に攻められて結局失点するとかそういう感じはないから。またここから一ヶ月間は試合が詰まっているので1つの負けに下を向いている暇はありません。