2025-2026 プレミアリーグ 第29節
Tottenham Hotspur 1 – 3 Crystal Palace
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:107勝53敗17分(勝率:61%)
得点
34分:ドミニク・ソランケ(Spurs)
40分:イスマイラ・サール(Eagles)
45+1分:ヨルゲン・ラーセン(Eagles)
45+7分:イスマイラ・サール(Eagles)
トッテナム・ホットスパー
FW テル、ソランケ(74’リシャルリソン)、コロムアニ(42’ギャラガー)
MF ソウザ(42’ビスマ)、サール、パリーニャ、グレイ
DF ファンデフェン、ダンソ、ポロ(74’シモンズ)
GK ヴィカーリオ
sub:キンスキー、オースティン、ロウズウェル、オルセシ、キーレマテン
クリスタル・パレス
FW ゲサン(67’ジョンソン)、ラーセン(81’ウチェ)、サール
MF ミッチェル、鎌田、ウォートン(81’ヒューズ)、ムニョス(14’クライン)
DF カンボ、リアド、リチャーズ
GK ヘンダーソン
sub:ベニテス、ソサ、レルマ、デベニー、ピノ
本格的にヤバくなってきたぞ
人生なんでも経験っていうじゃないですか。知らなかったことを知ることで人としての深みが出ますよって。知識として理解していることと、実際に体験することは違うんだという先人の教え、百聞は一見にしかず的なやつです。今までは対岸の火事だと思っていた残留争いに本格的に参戦だ。いやあ痺れますね。いくつかの優勝争いを経験してきたけど、こっちの方がヒリヒリするぜ。あとイライラも。
就任3試合目となるトゥドールはまだ迷いがある。自分のやり方であるスリーバックを貫くのか、チームが慣れているフォーバックで妥協するのか。そして今日はスリーを選択した。右のセンターバックに入ったのはペドロ・ポロ。個人的にはスリーをやるなら右のセンターバックはパリーニャが良いなと思っていたが、ポロはサイドバックに置いてもウイングバックに置いても基本的には低い位置でボールを受けたがるので、最初からそこにしておくのはまあありかもしれない。
解説のベンさんが、終始低いテンションではあったものの退場者が出るまでのスパーズは良かったと褒めの言葉を絞り出してくれていた。トゥドールも数的不利な状況でも頑張っていた後半を受けて、「今までにはない何かを見た」というポジティブな言葉を残したが、僕はそうは思いません。というか、だから何だよという感じです。前半の立ち上がりが悪くなかった試合も、劣勢になってから押し込んでいる試合もこの数ヶ月何度もあった。でも今日の退場が象徴するように、失点シーンが象徴するように、致命的な欠陥があってチームは未だに未勝利なんです。ちょっと良い時間帯に着目してコメントを残せばそうなるが、今日の試合においてもまた走るべきところで走っていない選手がいて寄せるべきとことで寄せない選手がいることで得点は奪えず失点を重ねているのです。
ラッキーなパレスの得点取り消しの直後にこちらの先制ゴールが生まれたことで、少しは希望を持ってしまったが、ファンデフェンの退場の前から非難されるべきシーンが少なくとも二つはあった。1つはサールが抗議でカードをもらったこと。これ以上試合に出られない選手が増えるわけにはいかない状況で、強度高くプレーしなければならない試合で、あんな早い時間にくだらないカードをもらってまたチームにとってマイナスになっているのを許してはいられない。2つ目はコロムアニのアリバイプレスです。チームのために一生懸命ハイプレスをかけていますというフリをするために前から行って、全く意味もなくボールホルダーにアフターチャージを仕掛けてファールを犯している。君のプレスはパスコースを制限して狙ったところに誘導するのが最優先なのに本気度を見せかけるためだけに絶対に間に合わないタックルに行っては結局相手ボールにしてしまっている。しかもこれはほぼ毎試合ある。ファンデフェンの退場に繋がったのも、コロムアニのこの不用意なファールからです。あまりにもキャプテンが愚かなプレーをしたために覆い隠されてしまっている部分だが、こうした積み重ねが今のチームなんですよ。
そんな中で孤軍奮闘していたのは、アーチー・グレイ。今日も今日とて本職ではない右のウイングバックを託されながら、他の誰よりも光り輝いていた。意外性のある突破が目立つが、個人的に素晴らしいと思ったのはビルドアップの時に動きを止めないことです。グレイはドリブラーではないので、ボールを持つとまずはパスが選択肢になる。それでもボール運びを人任せないしていないところが他の選手にはない良さだ。常にワンツーを意識してはいるし、もし狙った通りに自分にリターンパスが来なくても動きを止めないことで、それが3人目の連携となってパレスの守備網を抜け出せていた。3人目の動きで状況を打開する場面なんて久々に見た気がするよ。そんなのチームプレーの基本なのにね。ポロが交代となった時に、センターバックにグレイを変更してでもピッチに残したかった気持ちはとてもよくわかる。グレイは何とか現状を変えようと努力していた。いつも通りに自分のプレーだけをして、いつも通りに負けていることを受け入れているチームの中でたった一人だけ。
非常にまずい敗戦です。他のクラブの試合を全部見ているわけではないけれど、僕が観測している中では今スパーズの次に調子の上がらないクラブはクリスタルパレスでした。そのパレスにこの負け方はまずい。ついに降格ラインまで勝点1となり、余裕は無くなりました。正直言ってチャンピオンズリーグを戦っている場合じゃないです。とはいえチームの雰囲気を変えるためにも、敗戦濃厚なアトレティコとの2試合とアンフィールドのリヴァプール戦で何でもいいから勝利を掴めれば終盤戦に向けたターニングポイントにもなり得る。むしろ失うものの少ないチャンピオンズリーグで思い切った戦いで自信をつけてくれ。