本日の試合までを終えて、コパ・アメリカの残りチームも5チームまで絞られました。
いつもの試合レビュー形式で書くのはやめてこの2人についてだけにしました。
右サイドバックで存在感
グループステージのカタール戦ではセンターバックとして起用されるも、やや不安定な出来だったためにもうフォイスの出番は回ってこないだろうと予想していましたが。見事に外れました。ここまでの3試合ではサラビアとカスコが試されていましたが、監督を満足させるには至らなかったらしく、トッテナムでも度々サイドバック起用されるようになっていたフォイスの抜擢です。
対するベネズエラの左サイドはダルウィン・マチスという選手。所属はウディネーゼで昨年はラ・リーガ2部のカディスというチームでプレーしていました。小柄ながらスピードのあるドリブラータイプのアタッカーでそこそこ苦しめられました。ベネズエラの強みは本来なら右サイドのムリージョの方からの崩しのはずですが、アルゼンチンの左はタグリアフィコであり、そっちはそれなりに安定しているためにより不安定な右サイド狙いでした。
結果的にフォイスのサイド起用はあたりだったと言えます。マチスにスピードで振り切られそうになっても、その後にしっかりついて行ってチャンスにまでさせていなかった。マチス自体はキレのある動きを披露していたし、フェイントや緩急の変化に最初は引っかかっても最終的に食い止めていた。まあ、ギリギリではあったけど。
アルゼンチンの戦い方として、サイドバックの攻撃参加は控えめにしているので、前に出て行く場面は少なめでした。それでもカウンターの場面ではなぜか中央をランニングしてラストパスをもらおうとしたりと、できる範囲での積極性は見せていた。特に今日は守備の面で光るものがあり、アルゼンチンの勝利に大きく貢献しました。次は開催国ブラジルと。ここでも出番を貰えれば、力試しとしてはこの上ない。対するのはおそらく、今大会最も株を上げている選手の1人である、エベルトンになるはずです。
個人としては悪くなかったが
ラウンド8最大の好カード、コロンビアvsチリ。ダビンソン・サンチェスはいつも通り、エヴァートンのジェリー・ミナとコンビを組みました。
高さ強さで上回り、前線にはうまさのあるコロンビアがまずは攻勢に出るも、大会随一の組織力に戦える選手の揃うチリが巻き返すという展開です。しかしチリはいいチームですね。ワールドカップでも出れば印象に残る試合を見せてくれるのですが、初戦の日本戦の出来が悪すぎて今回はどうなのかなと思っていました。もうあの試合とは別のチームです。というか、決勝トーナメントが始まってからどのチームも顔つきがガラッと変わっている。白黒つく一発勝負にこそ燃えるのが向こうの人々の国民性なのかもしれません。
正直言ってずっとサンチェスに注目して見ていた訳ではないのでなんとも言い難いですけど、そんなに悪い面が目立つシーンはなかったかな。センターバックでボールを回る時に良いパスがサンチェスから出る気配がないのは改善したい部分です。ただ、スパーズでやっている時よりもチームの主力である意識が強いのか、自信ありそうな表情をしているのが大会を通じて印象に残っています。
PKで敗れる事になりましたが、コロンビアは4試合を戦って無失点で大会を去ります。ディフェンスの選手としては誇れる事でしょう。対戦相手に運がなかってけど、実力的にはもう一つは戦えてもよかったチームです。来年はクラブでも出場時間を伸ばせるように頑張りましょう。