きっと来年にはプレミアリーグにもVARが導入されるだろう

サッカー界の話題の泉、VARことビデオアシスタントレフェリー制度について

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ロシアワールドカップで導入された

ここ数年間、毎週と言っていいほどどこかの試合の後のインタビューでVARのことが取り上げられてきました。サッカーに誤審はつきもの。人間のミスがあるのもフットボールの魅力の一つなどと言われ、導入に懐疑的な人がいるものまた事実。しかしサッカーは日々進歩しており、プレースピードも上がり、ピッチ上22人の選手たちの挙動をたった一人の(副審もいるが)審判で正確に裁ききるのは不可能な次元となっています。審判の技術に苦言を呈するものがいれば、その横で審判をいかに欺くかを考えてプレーする者もいる。完璧に笛を吹いて当たり前、褒められることはほぼなく、たった一度のレフェリングで大きな批判にさらされるレフェリーとの関係はもはやフェアではありません。

欧州の各リーグも導入を検討し始めていて、去年から試験導入している国も出てきました。イングランドでもカップ戦では試合を選んでVARが使用されています。今年のリーグでは正式導入は見送られましたが、ロシアワールドカップで採用され全世界の目に触れたところで一層VARの流れは加速するでしょう。

大会中も様々に賛否ありましたが、個人的には概ね成功と言っていい試みだったと思っています。PKが増えたりセットプレーでのゴールが増えたことにはVARは大きく関わっていますが、そもそもがファールになるプレーをしているのが原因です。明らかに足をかけていても引っ張っていても、ファールじゃないアピールをして驚いた顔をするのはヨーロッパでの常識になりつつあります。ほとんどの試合を見ましたが、VARにより決まった判定に大きな抗議が起こったことはなかったように思います。

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導入しないという未来はないでしょう

もちろん課題はあるでしょう。微妙な判定がペナルティエリア内で起こった時には選手達がVARのポーズで審査をアピールする場面が目立ちましたが、それによりビデオを確認するということはなかった。これはいい部分です。VARの活用はあくまで審判主導、もっと言えばビデオルーム主導で良い。

ただ、VARはあくまで機械的に客観的に行わなければ意味がありません。ワールドカップで気になったのはそこそこ試合の決着がついてしまったような試合では怪しい場面でもVARが使われないことがあったように見えました。確かに確認中は試合が止まるし、数が増えるほど選手もサポーターも試合に集中しにくくなります。しかし、悪い意味で空気を読んでしまうようでは非難の対象になってしかるべき。リーグ戦で導入するなら試合のどんな場面でも必要とあれば使用されるべきです。5-0で緩くなった場面だし、取らなくていいよねと流したPKが原因で得失点差で降格なんてこともあるかもしれない世界だから。

それからもう一つ大きな問題が、オフサイドにあると見ています。
オフサイドは副審主導なので基本的には旗が上がれば問答無用でオフサイドです。ボールがゴールに入った後にVARでオフサイド判定になる分には問題ありません。むしろ健全、そのためのVAR。逆の場合が悩みどころで、副審が旗を上げて止まったビッグチャンスが、リプレイを見るとオフサイドではなかった時。ワールドカップでも度々ありました。もちろんファールも同様ですが、見逃して後で笛を吹くのはいいのに、笛を吹いたその笛がミスだった場合は取り返しがつきません。先ほどの空気を読む問題より、こちらの方が深刻だと思います。チャンスになりそうな場面では微妙な笛を吹かないようになれば、それだけVARで時間が止まる。でも吹いてそれが誤審なら、試合を左右してしまうかもしれない。

先立って導入されているゴールラインテクノロジーはすっかりおなじみのシステムになり、特に批判も出ていないように思います。VARも始まってしまえば、選手たちは受け入れるしかないので、プレーにも変化が出てくるでしょう。繰り返しになりますが、ワールドカップという大舞台で使用され、完璧ではないにせよ、致命的な問題は出てませんでした。これは成功です。反省会で改善点を潰しつつ、VARのある光景が当たりまえになる未来はそう遠い未来ではありません。僕は来年にはプレミアリーグも動くのではないかと事実無根の推理を巡らせていますが、あなたはどう考えますでしょうか。

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