2017-2018 プレミアリーグ 第21節
Tottenham Hotspur 1 – 1 West Ham United
Stadium:ウェンブリー・スタジアム
得点
70分:ペドロ・オビアング(Hammers)
84分:ソン・フンミン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
ロリス、オーリエ、サンチェス、フェルトンゲン、デイビス(82’ジョレンテ)、ダイアー(74’ワニャマ)、シソコ(74’ラメラ)、エリクセン、アリ、ソン、ケイン
sub:フォルム、トリッピアー、デンベレ、ウィンクス
ウェストハム・ユナイテッド
アドリアン、サバレタ、リード、オグボンナ、ライス、マスアク、ノーブル、クヤテ、オビアング、ランシーニ(85’キャロル)、エルナンデス(65’アイェウ)
sub:ハート、ハクサバノビッチ、クイナ、マカシー、ロペス
圧倒的に攻め立てながら、ゴールはお互いのスーパーミドルのみ。
悔しい引き分けとなりました。
支配率70%でも得点は一つ
スウォンジー戦からの変更はトリッピアー→オーリエ、ラメラ→シソコ、ジョレンテ→ケインの三ヶ所のみ。ベンチに本職のボランチが3枚もいるのにスタメンはシソコだった。怪我明けのワニャマとデンベレはともかく途中交代でも使われなかったウィンクスはいつの間にかまた序列を落としてしまっているようです。
試合を通じてスパーズペースで進められていたし、特に前半は相手のチャンスなんてなかったのではないかというくらいのポゼッションだったし、奪われてからの切り替えも早かった。でもいうほどうちにも決定機があったわけでもなく、スコアレスドローの匂いも漂う展開でした。
気になったことが3つほどあって、まずはシソコの起用から。前に行きたい気持ちを抑えつつ、やや低めの位置でパスを受けてシンプルにさばいていた。極端に右に開くことでサイドバックのオーリエに高い位置を取らせるためのポジショニングだが、オーリエは右の最前線でただ待っているだけで、そこを使って効果的に崩せたシーンはごくわずか。それなら他のボランチを使ってあげた方がいいと思います。シソコ自身の目だったプレーというのはほとんど見られませんでした。
続いてデイビスの使い方。アンカーとし動くダイアーがセントラルにポジションを取り、オーリエのサポートにシソコが右に開く中、バランスの悪い左サイドをデイビスがカバーしていました。攻撃時にデイビス、ダイアー、シソコのスリーボランチのような形になります。ローズのように単騎突破できる選手ではないのでこのやり方は良いですね。中央でボール回しに加わり、ソンがサイドに開くのを邪魔しないようにしていたし、その役割にこだわりすぎずに高めの位置まで入ってみたり、裏にまで走り抜けたりと、いろんなアイデアを見せてくれました。
最後にアリのポジショニングについて。指示なのか意思なのかは明確ではないけれど、長い時間をケインと横並びの最前線で過ごしていた。良いボールが入ってくるのをただ待っている状態で、まるでいる意味がない。ボランチからトップ下くらいの位置でアリがボールに絡むときは上手く攻撃が成り立つのに、ストライカーの顔して待っているならジョレンテを使った方が色が明確なだけマシです。得点に絡みたい気持ちはわかるけど、一度下がってゲームメイクしてさらにゴール前に飛び出すのが得点を量産していた時のアリの形だったはず。早めに周りが気付いて修正してあげないと、評価は下がる一方ですよ。
スーパーミドル×2
失点の雰囲気も漂わない中、オビアングの鮮やかなミドルシュートがスパーズゴールに刺さりました。なぜあそこで打とうと思ったのかすら謎ですが、コース、威力、タイミングと100点満点のスーパーゴールだった。まだシーズンは半分ほど残っているけどあれ以上に美しいミドルはおそらく見られないのでは。
焦るスパーズは攻撃的な選手をどんどん投入し、DF3、MF1、FW6のようなめちゃくちゃな布陣に変更。しかしビハインドの時の戦い方というのがうちには用意されていない。特に終盤に何が何でも得点を、というやり方が。他のチームなら純粋に放り込んでしまうような場面でも丁寧につないでいくこれまでどおりの戦いをしてしまう。ジョレンテ投入直前にやや放り込みモードになっていたけど、交代してからは少なくなった。不可解です。結局追いつけたのは、ソンが普段から一生懸命にシュート練習をこなしていたから。それだけ。オビアングの後なので少し霞んでしまったのは不憫ですが、ソンのも立派にスーパーゴール。ミドルというよりロングに近いような一撃でした。正直言って打った瞬間は前線にスペースがないから焦ってホームランしたな、と思ったので、ネットを揺らした時はおもわず声が出ました。
ちゃんと統計とってはいないんですけど、今シーズンの戦いで終了間際の劇的なゴールで勝ち越し!っていう試合なくないですか。この試合もそんな気持ちにならなかったですし、その辺の勝負強さとかがないといけないよなあと感じました。勝負強さというのも気持ちだけの話ではなく、終盤の攻め方や揺さぶり方というのがちゃんとあるはずです。研究して身につけていってほしいですね。