2018-2019 プレミアリーグ 第11節
Wolverhampton Wanderers 2 – 3 Tottenham Hotspur
Stadium:モリニュー・スタジアム
得点
27分:エリク・ラメラ(Spurs)
30分:ルーカス・モウラ(Spurs)
62分:ハリー・ケイン(Spurs)
68分:ルベン・ネベス(Wolves)
79分:ラウル・ヒメネス(Wolves)
トッテナム・ホットスパー
ロリス、トリッピアー、フォイス、アルデルヴァイレルト、デイビス、シソコ、ウィンクス、ラメラ、デンベレ(7’ソン(59’エリクセン))、モウラ(79’サンチェス)、ケイン
sub:ガッサニーガ、オーリエ、スキップ、ジョレンテ
ウォルバーハンプトン
パトリシオ、ベネット、ボリ、コーディ、ドハーティ、ネベス、モウチーニョ(62’ワイト)、カストロ、コスタ(84’トラオレ)、ヒメネス、カバレイロ(62’ボナティーニ)
sub:ルディ、ヴィナグレ、ハウス、デンドンガー
得点を取れるようになったことでなんとか勝利を掴みました。
ハリルの時の代表みたい
カラバオカップからの連続スタメン起用となったのはハリー・ウィンクスとファン・フォイス。フォイスはこれがプレミアリーグデビュー戦です。カップ戦で印象的なプレーを見せた選手にはしっかりチャンスを与えてくれるのがポチェッティーノ流、サンチェスを休ませるための唯一の選択だという見方もあるけど。それからアリはベンチからも外れて完全休養でした。何度か同じところを怪我したということでメディカルチームは慎重です。
前半7分にアクシデントが発生します。デイビスのタックルに巻き込まれたデンベレが左足を思いっきり捻って負傷交代となります。一人では歩けないようだったし、最終的には担架で運ばれていたので、程よく長い離脱になりそうです。また、ボランチ不足です。代わって入ったのはソンだったので、ボランチの位置にはシソコをコンバート。今シーズンもシソコのユーティリティ性には助けられています。
嫌な雰囲気になりかける中、立て続けにゴールを奪い主導権を握ります。いや、握ったはずだった。ここからもう見慣れた光景でややプレッシャーを強めたウルブズにボールを握られ、耐える時間に切り替わります。原因は一つではないはずだけど、目につくのは去年の日本代表がやっていたような「縦に早いサッカー」感。前にいる4人がそれぞれボールを引き出そうとするのはいいんだけど、ホントにそれぞれがやっているので入った後のサポートのイメージができていない。完全に孤立してもらうのでドリブルするか遠目の味方に苦し紛れのパスを送るか、いずれにせようまくはいっていませんでした。
ロリスのゴールキック一本から、ケインとラメラだけで奪った3点目のおかげでなんとか勝ち点3を獲得できたけど、あまりにもみるに耐えないゲームになりました。攻められ出してはね返せない時間帯を見ていると、足りないのは前から言われていた闘争心のある選手、キャプテンシーのある選手なのかなと思いました。みんな綺麗にプレーしようとしすぎ。やっと終盤にシソコが走って前に運んでくれるプレーが何回かあってあれはとてもよかった。足りないのはそういうメンタルだし、まさか補うのがシソコだとは、ね。
苦いデビュー戦になった
失点は2点ともPKによるものでした。どっちもフォイスのファールです。PK献上まではとても良いプレーに見えていたんですよ。特にボールを持ったときには冷静に繋ぐところとかわすところを使い分けていて、プレッシャーを剥がすのに貢献していた。ちゃんと自分に出来ることと出来ないことをわかっている選手なんだなという印象です。無理はしないけど、強みはちゃんと理解している。細かいけど一つ一つのショートパスの質は高いなと感じました。強さや受け手のもらう位置など考えられています。この辺はサンチェスより上かも。
PKは両方ともそこまで決定的でもないのに行ってしまった反省点はありますね。行くべきところを待つべきところの判断はこれこそ経験というもの。まだ20歳なら誰でもするべき過ちでしょう。個人的には両方ともフォイスが勝負しなければならない場面を生み出した先輩トリッピアーの方が問題だと思ってますよ。ずっと出ている選手だし、クリアの判断ミスだったり、するべきでないドリブルだったり、それが最近の失点や敗戦の原因じゃないの?何を学んでいるんだい?
続けざまにPKを与えてしまって精神的に揺らいでいるところを交代ではなくサンチェスを入れて落ち着かせる方策をとったのはまさにポチェッティーノ流のマネジメントか。サンチェスを入れてすぐはフォイスを一列あげてアンカーとして使い。時間が経ってからスリーバックの一角に組み込んでいました。確かに一時は精神的に不安定になったと思うんだけど、代えてしまわないところが良いメッセージです。自信を持ってやりなさい。君の責任ではない、と。
最後にロリスのプレーにも触れておきましょうか。今日は完璧文句なし。いくつかのビックセーブでチームを救ってくれたし、最終盤に2本ほどあったパンチングの弾くコースも飛び出す判断も見事でした。流石に失点には責任なし。MVPでもいいのではないでしょうか。