早いものでプレミアリーグは残り10試合となりました。
どんなに調子が上がらなくても、この試合だけは負けるわけにいかない。
29節、ノースロンドンダービー
今シーズンは1勝1敗
12月にリーグ戦とカップ戦で対戦し、その時は1勝1敗でした。いずれも会場はエミレーツ・スタジアムで。
カップ戦でやった時は確かアーセナル側に負傷者が続出していて満足にディフェンスラインが組めない中での試合でした。ガタガタのオフサイドラインをついてゴールを決めた気がするので、勝敗の原因はアーセナル側の不安定さにありました。リーグで敗れた時はスコア以上の完敗だった。チームとして闘えていたのがアーセナルの方で、何とか2点取って見栄えのする点数にしただけで内容的には散々でした。
いっとき6位に沈んでいて、監督変えてもいつもの位置なんだねなんて思っていたのに、いつの間にか4位に浮上していました。むしろユナイテッドの方が勢いがあったはずなのに、いまはアーセナルの方が上にいます。不思議だ。12月のスパーズ戦もそうだったように気持ちの入るビッグゲームの立ち上がりを上手く入れた時、プレーの強度も高くアーセナルは強くなる。スパーズ側はその辺がうまく行っていなくて、立ち上がりから最高のゲームだったのって最初のチェルシー戦くらいじゃないかと思います。
しかも今はバーンリーとチェルシーに連敗していて、優勝争いからは事実上の脱落となり、モチベーションを失いかけています。この試合に負けたとて順位が入れ替わることはまだないので危機感も薄めかもしれない。昨日も言った通り、個人個人のプレーは悪くないのに連動性やまとまりにかけているのが気になっています。
前節くだらないオウンゴールで黒星をつけたスパーズとは対照的にアーセナルはボーンマスに5-1で快勝していました。しかも5点とも別の選手が決めていて調子は良さげ。あといつの間にか干されていたはずのエジルがメンバーに復帰していますね。調子の悪い時期もあったアーセナルはチェルシーのサッリ監督とは違い、メンバーやフォーメーションを変化させながらチームを立て直してきたみたいです。
中央に留まりすぎないように
今年に入ってから、リーグ戦で前半にゴールを奪えたのは、元日のカーディフ戦と2月10日のレスター戦だけです。あまりにも偏りすぎだし、前半の戦いがうまくいっていないと言うのがよくわかります。ジョレンテに放り込んで何やかんやの得点も結構あったし、ジョレンテしかいなかった時も、ソンが引っ張ってくれていた時期もケインが復帰してきた今も攻撃がうまくいっていません。
今季からツートップをメインに採用するようになり、ケインとジョレンテに加え、サイドプレイヤーとして加入したソンやモウラも実は適性はセンターフォワードなんじゃないかというくらい中央でプレーさせた方が輝いている。しかし、その弊害でサイド攻撃がかなり弱くなってしまった。中盤から前にサイドプレイヤーが不在で高めに位置取るサイドバックにボールを集めても、彼らに単独で打開する力はないので手詰まりになりがち。アルデルヴァイレルトあたりが正確なパスを打ち込むことも、徐々に相手にわかられていて、あまり有効な手段になれていない。特にトリッピアが入っている時なんかは露骨に警戒されていて、早めに寄せて潰される。縦にいけないことがバレているから。
ラメラが入ったとしても数字を残せていないことへの焦りなのか、早めに中央で待ってしまうのでさらに渋滞は加速するだけ。サイドに流れて時間を作れて、かつ味方を上手くいかせていたアリの役割をこなせる選手が出てきてほしいところです。今や攻撃はジョレンテの高さ、ソンの爆発力、エリクセンの閃めきに頼るばかり。どれもこれも個人プレーです。もちろん勝てりゃ何でもいいけれど、点が取れていないのだから見直さないといけないでしょう。
あとはロングでもショートでもカウンターに頭が行き過ぎるのも良くない。焦りすぎることはないから、難しい時は周囲の押し上げを待つような選択肢もあっていいのではないでしょうか。特にソン、モウラ、ラメラは得意なプレーの性質上、スペースが欲しいもんだから、すぐに縦に仕掛けてしまう。いい時もあるけれど、そればかりにならないように。
勝てばまたアーセナルとの差を7ポイントにすることができる。三連敗はあり得ない。頼みますよ。何でもないリーグ戦の1試合ではなく、これはノースロンドンダービーなのだから。
キックオフは日本時間21:30です。
トッテナム・ホットスパー:予想フォーメーション
GK ロリス
DF オーリエ、サンチェス、アルデルヴァイレルト、ローズ
MF シソコ、ウィンクス、エリクセン
FW モウラ、ケイン、ソン
アーセナル:予想フォーメーション
GK レノ
DF ジェンキンソン、パパスタソプーロス、コシェルニー、コラシナツ、モンレアル
MF ムヒタリアン、ジャカ、ゲンドゥジ
FW ラカゼット、オーバメヤン