2020-2021 プレミアリーグ 第13節
Liverpool 2 – 1 Tottenham Hotspur
Stadium:アンフィールド
得点
26分:モハメド・サラー(Reds)
33分:ソン・フンミン(Spurs)
90分:ロベルト・フィルミーノ(Reds)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン(87’アリ)、ケイン
MF ベルフワイン(76’レギロン)、ホイビュア、ロチェルソ(58’モウラ)、シソコ
DF デイビス、ダイアー、アルデルヴァイレルト、オーリエ
GK ロリス
sub:ハート、ロドン、ウィンクス、エンドンベレ
リヴァプール
FW マネ、フィルミーノ、サラー
MF ワイナルドゥム、ヘンダーソン、ジョーンズ
DF ロバートソン、ファビーニョ、ウィリアムス、アーノルド
GK アリソン
sub:ケレハー、フィリップス、ウィリアムズ、ケイタ、チェンバレン、南野、オリギ
惜しかったんだけどなあ。
でも差は縮まっていたよ。
やはり壁は高かった
上の順位で迎えた首位攻防戦。王者リヴァプールを倒す絶好のチャンスでしたがあと一歩のところで敗戦となりました。
モウリーニョはスタメンを変えてきた。レギロンではなくデイビス、エンドンベレではなくロチェルソだ。最初見た時はより守備重視で臨むための変更かと思ったけど、必ずしもそうじゃないらしい。
まず警戒したのはリヴァプールのサイド攻撃。これまではサイドは比較的空けて中央を固める方針だったが、今日の相手はそこを自由にさせると今まで以上に高精度のボールが飛んでくる。崩しのパターンも多彩だ。そのためまずはサイドに人数をかけることを選択した。それを明確にするための4-4-2だ。
デイビスの起用は無理に攻撃参加することなく、サイドのポジションを守るためのもの。ロチェルソの起用はシソコを右に置いてサイドの守備を強化し、一発のスルーパスでツートップにボールを届けるためだ。瞬発的な一本のパスを狙うなら、ボールを持って時間を作るエンドンベレよりロチェルソの方が理に叶っている。
この人選とフォーメーションの変更は一方で当たり、一方でハズレだった。当たりはもちろんロチェルソで、ソンのゴールはまさに狙い通りの一撃だ。抜け出しはギリギリだったし、早めに先行されたところでのワンチャンスを決めきる力はもう驚きもないくらい流石の一言。ロチェルソもきっちりと役割を果たしたと言える。
対してシソコは良くなかった。今日は相手のサイドバックはほぼマンマークで抑えにかかった。アーノルドにはベルフワイン、ロバートソンにはシソコを当てて。ただ不慣れな右サイドに配置されたシソコはロバートソンの動きについていけず、空けてしまうことがしばしば。オーリエはマネに手一杯なのでさすがにカバーしきれず、前半はそこを狙われていた。ホイビュアとロチェルソの立ち位置を変えて対応して、少し良くなったように見えたけど、出来ればもっと早くシソコとロチェルソの位置は変えたかった、もう後の祭り。
試合を通じて思ったのはリヴァプールには攻撃のブレーキになる選手が一人もいない。例えばうちのシソコのように、ああ最終局面でそこにパスが入っても何も出来ないとなってしまう選手がいない。どこで誰がボールを受けてもそれなりに何か起こしそうな予感がある。さらにいうとある程度うまくいっていない時にそれに対応できている。フィルミーノがボールを受けにあちこち動いたり、ロバートソンのインナーラップやインサイドハーフのドリブルもそれだ。
後半はシソコの立ち位置を戻してバランスを改善しにいった。これでシソコはやりやすくなったが、ロチェルソの攻撃面の良さが消えた。そこで交代はルーカス・モウラ。現代では珍しいアタッカータイプの選手が両サイドに入った4-4-2になった。
が、残念なことにモウラがもたらしたものは何もない。守備に戻るべき場面でもジョギングしているし、攻撃面でもさほど違いを出せず。守備に圧倒的に貢献しながら決定機も作って見せた逆サイドのベルフワインとは雲泥の差がある。2度ほどあった決定機を決めてくれれば文句なしだったが、ベルフワインがあそこまで走ってチャンスに絡んでくれるとこの先は明るい。守備重視で使われながらもやっと攻守のバランスを見つけたかもしれない。しかしあれは決めて欲しかった。1対1になったのがソンだったら決めていただろうなと思わざるを得なかったなあ。でも良くやったよ。
そんなモウラをカバーするかのように、後半のオーリエは凄まじかった。マネとのマッチアップはかなり見ごたえがあり、後半だけで言えば勝率7:3くらいだったんじゃないだろうか。ビッグマッチになればなるほど集中するのは頼もしい限りです。いつもそれでお願いします。
リヴァプールは交代枠を使わなかったところを見ても、やっぱり手負いの状態だったんだろう。それでもこれほどに強かった。でも去年一昨年とやったように、何度やっても勝てないと思ってしまうような差は感じられなかった。順位は落ちたけど気持ちまで落とすことはない、次会うときにまた首位を争えるよう、積み重ねて戻ってこようじゃないか。
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