2020-2021 プレミアリーグ 第25節
West Ham United 2 – 1 Tottenham Hotspur
Stadium:ロンドン・スタジアム
得点
5分:マイケル・アントニオ(Hammers)
47分:ジェシー・リンガード(Hammers)
64分:ルーカス・モウラ(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、ケイン、ラメラ(46’ベイル)
MF ホイビュア、モウラ、エンドンベレ
DF レギロン(77’アリ)、ダイアー、サンチェス、タンガンガ(46’ドハーティ)
GK ロリス
sub:ハート、アルデルヴァレルト、デイビス、ウィンクス、シソコ、ヴィニシウス
ウェストハム・ユナイテッド
FW アントニオ
MF フォルナルス(81’ジョンソン)、ソウチュク、リンガード(94’ノーブル)、ライス、ボーウェン(65’ベンラーマ)
DF クレスウェル、ディオプ、ドーソン、コーファル
GK ファビアンスキ
sub:マルティン、ランドルフ、バルブエナ、アルベス、ランシーニ、オドゥベコ
また負けた。でも内容はよくなっている。
楽しめた負け試合だった
順位浮上のきっかけはどこにあるのだろうか。未だそれを見つけられないスパーズ。最低の時期は脱したように見えるが、結果は今日もついてこなかった。
今日もモウリーニョはサプライズを用意していた。セルヒオ・レギロンの復帰だ。記者会見ではまだ無理だと言っていて唐突の先発させるのは常套手段になってきた。デイビス連戦お疲れさまです。
またしても早々に失点したおかげで難しい試合にしてしまった。ファールをアピールしたことで全員の足が止まり、そこにいいクロスが入ってきてアントニオに決められた。うちの守備陣アントニオ苦手すぎませんか。毎回この人にやられている気がするよ。
先行されたこともあり、基本はスパーズがボールを握って試合が進む。元々ウェストハムもポゼッション率の低いチームらしく、こうした展開は苦手じゃないようだ。タンガンガを右サイドに置いているせいもあり攻撃は極端に左サイドに偏っている。中央で持って隙を見てレギロンを使いたいのだが、あまりにも透けて見える狙いのためか大きなチャンスにはなりにくかった。モウラとラメラの短期突破には凄みがあったが、いずれも単発だった。
ハーフタイムにベイルとドハーティを入れて右サイドの活性化を図る。これ自体は大成功で、後半はギャレス・ベイルが試合の中心に躍り出た。中盤で巧みにボールを受けてはドハーティと連動しながらどんどんチャンスを生み出していく。かつての爆発的なドリブル突破こそなくなったものの、基本技術の高さが際立っていた。
ドハーティも確実に使ってくれるベイルと組むのはやりやすそうだ。そもそも個人能力でなんとかするタイプではないだけに、スパーズに来てから苦労していた理由は周囲との連携だけにあったのかもしれない。ただ、ドハーティの投入はタンガンガを選んだ選択ミスも浮き彫りにした。別にタンガンガのプレーは悪くなかったけど、攻撃が出来ないのは周知の事実のはずで、ここに早めの交代カードを切ってしまうのは非常に勿体無い。ここまで失点が止まらないのなら一度CBで試してもいいのではないだろうか。
あれだけ攻めてコーナーキックからの一点だけというのは寂しいが、それでも攻撃の構築はかなり改善されてきている。概ねベイルのおかげではあるけど。
ただそんな中でソンの状態の悪さが目立ってしまっている。実際の走行距離のデータはわからないけど、今までのソンに比べて運動量が少なく見える。裏に抜けるフリーランも基本ないし、相手のサイドバックにフルスプリントでプレスをかけていたかつての動きも失われている。
それより深刻なのが、攻撃面での貢献度の低さだ。ちょっと低めでボールを後ろ向きに受けてはただ後ろに落とすだけのプレーが大半で、ボールを持ってから変化を生み出せていない。終盤に左前方固定になってからはまだ良かったけど、それまでの時間を見ていると、モウラを左ウイングに置いてひたすらドリブルさせるというのもアリなんじゃないかと思っていた。今のソンには点を取ってくれそうなオーラがない。
またしても勝ち点は伸ばせなかったけれど、攻め続けていた試合だったのもあって割と面白い試合だったと思ってる。幸せのハードルはこんなにも下がりました。
ディフェンスの緩さやソンの不振。課題や問題点もまだあるけど、レギロンの復帰、ベイルの輝き、好調なモウラとラメラなど、いい面も出てきたことはポジティブに捉えたい。4位以内を諦めるにはまだ早い。
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