2020-2021 プレミアリーグ 第31節
Tottenham Hotspur 1 – 3 Manchester United
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:35勝15敗6分(勝率:63%)
得点
40分:ソン・フンミン(Spurs)
57分:フレッジ(United)
79分:エディンソン・カバーニ(United)
90+6分:メイソン・グリーンウッド(United)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、ケイン、モウラ(82’ベイル)
MF ホイビュア、ロチェルソ(61’シソコ)、エンドンベレ(78’ラメラ)
DF レギロン、ロドン、ダイアー、オーリエ
GK ロリス
sub:ハート、アルデルヴァイレルト、タンガンガ、ウィンクス、アリ、ヴィニシウス
マンチェスター・ユナイテッド
FW ポグバ、カバーニ、ラッシュフォード(72’グリーンウッド)
MF フレッジ、フェルナンデス(90’マティッチ)、マクトミネイ
DF ショー、マグワイア、リンデロフ、ワンビサカ
GK ヘンダーソン
sub:デヘア、テレス、ウイリアムス、トゥアンゼベ、マタ、ファンデベーク、ディアロ
半年で差が開いてしまったね
上位対決とご紹介いただくにはいささか順位が足りていないと思いながら試合のオープニングを迎えました。日替わりのディフェンスラインにはオーリエとダイアーが入り、ソンもスタメンに戻ってきた。強いて言えばアルデルヴァイレルトを起用して欲しかったけれど、概ねメンバー選考には異論はない。
ロッカールームで相当気合を入れてきたのだろう、スパースの立ち上がりには気持ちがこもっていた。攻守の切り替えは早く集中している。ファールも辞さない球際の戦いでリズムを掴むと、予想外にもスパーズがボールを支配する時間が続いた。
いい立ち上がりではあったものの、ユナイテッドも切り替えは早い。特に攻撃から守備、いわゆるネガティブ・トランジションが早く、スパーズの速攻をかなり警戒していた様子。おかげで少しずつユナイテッドに流れが傾いた。それでもスパーズは前を向く姿勢を忘れることはなかった。
VARでユナイテッドのゴールが取り消されたのはラッキーな判定だった。たしかに映像であの場面を振り返ればファールに見えなくもないが、そもそも手を出したのはソンの方が先だったし、ソンはすでに抜かれた後だったので、あそこで倒されなくても何も変わらなかった可能性は大きい。
そんなラッキーの後にスパーズが美しい崩しで先制する。ロチェルソ、オーリエが中盤を打開し、強いパスを中央に送るとケイン、モウラとワンタッチで繋いで仕上げはソン。特に前線の3人のプレーの質と選択はかなりレベルが高いものだった。
プレー経験がある人は共感してくれると思うけど、あんな綺麗なお膳立ての上、角度のないところで強いパスを受けるのは結構怖い。ソンの話だ。完全にフリーだがダイレクトにあのコースの飛ばすのは非常に難しいはずだ。あれを確実に決められるのはソンとケインくらいなもの。会心のゴールだった。
話は変わって今日のユナイテッド対策について。
まずはモウラとロチェルソのポジションが最近と反対だったのは、チーム全体のバランスを崩さないためのものだった。ロチェルソが右に入ると極端に中央による癖があり、そうなると攻守の切り替わりの局面で、右サイドの守備が遅れる。今日はそれを避けたかったのだと思われる。ただそのかわり、今日もボールを持てばなかなかのドリブルを見せていたモウラがボールに触れる機会が減るのは残念なところだ。
もう一つはユナイテッドの心臓、ブルーノ・フェルナンデス対策だ。これはシンプルにホイビュアをぶつけること。ほぼマンマークのように常にブルーノの近くにホイビュアを置いて自由にさせないようにしていた。これはだいぶ嫌だったようで時間によってはブルーノはサイドに逃げていた。
しかし結果から言うと、これはブルーノの勝ちだ。ホイビュア個人の勝率は高かったと思うが、どうしても動きの中でマークを受け渡す時間はあり、止め切ることはできなかった。ユナイテッドの1点目と2点目ではブルーノを経由することでチャンスが生まれてしまった。
ロリスの活躍がなければあと2点くらいは決められていたかもしれないけれど、試合内容は良かった方だと思ってる。失点の場面はいずれもユナイテッドが上手かった。みんな集中していたし、最後まで戦う姿勢は続いてた。こういう敗戦なら喜びはしないが納得はできる。少なくとも未来に繋がるはずだ。
残り試合の対戦カードを見ても、まだ希望は捨てたくない。相当厳しくなったことには違いないが。
関連