2021-2022 プレミアリーグ 第18節
Tottenham Hotspur 2 – 2 Liverpool
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:47勝18敗7分(勝率:66%)
得点
13分:ハリー・ケイン(Spurs)
35分:ディオゴ・ジョタ(Reds)
69分:アンドリュー・ロバートソン(Reds)
74分:ソン・フンミン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、ケイン
MF セセニョン(86’レギロン)、アリ(81’モウラ)、ウィンクス、エンドンベレ(64’スキップ)、エメルソン
DF デイビス、ダイアー、サンチェス
GK ロリス
sub:オースティン、ロドン、タンガンガ、ドハーティ、ロチェルソ、ベルフワイン
リヴァプール
FW マネ(82’ツィミカス)、ジョタ(92’ゴメス)、サラー
MF ミルナー、モートン(60’フィルミーノ)、ケイタ
DF ロバートソン、マティプ、コナテ、アーノルド
GK アリソン
sub:ケレハー、ウィリアムズ、クアンサ、チェンバレン、南野、ゴードン
ハイテンポな試合が帰ってきた
中止の試合が続きすぎて、今日もやらない可能性あるなと思っていたのでプレビューサボりましたすみません。ブライトン戦とレスター戦が続けて延期となり、これでスパーズが後回しにしているプレミアリーグの試合は3つになった。しかも全てアウェーのカード。先のことを考えるとそれなりに不安だよ。
コンディションの整っている選手を優先して起用することを考えて、これまでとは違うスタメン選考になった。ソンとケインの2トップに中盤はアリ、ウィンクス、エンドンベレ。これまで出場機会に恵まれていない選手たちが並んでチャンスを得た。スキップはベンチにはいるものの、ホイビュアは不在。これでホイビュアは加入後ずっと続いていたプレミアリーグの出場記録が途切れた。
流石にリヴァプールは恐ろしく強い。コンテ就任から初めてのビッグ6との試合になったが、ボールは握られて押し込まれる展開が続いていく。スパーズはほとんどの時間を5-3-2で凌いでいた。だいぶスペースは消しているつもりなのに、個の突破力と流動的な動きに翻弄されていた。
しかしコンテの指導が身になり始めているスパーズはプレー強度では決して負けていなかった。球際で戦っては強烈なカウンターを繰り出して、幾度となくアリソンを脅かしていた。毎度毎度リヴァプールとの距離の遠さを痛感されられてきた直接対決だが、今日は勝つべき試合だった。あまりにも決定機をモノにできなかった。ボールを持っていたのはリヴァプールだったが、試合を支配していたのはスパーズだった。
スパーズの2ゴールはいずれも速攻系だけど、1点目はアリのドリブルが陣形を崩し、奪われたところをウィンクスが即時回収し、エンドンベレが意表を突くスルーパスで生み出したゴールだった。単なるミスを突いたゴールではないし、何より不遇の3人が関わってのゴールだ。結構嬉しかった。
2点目もウィンクスのスルーパスに抜けたソンの動きがアリソンのミスを誘ったものだけど、これもウィンクスとデイビスで後方から相手のプレッシャーをかわして運んだ功績であり、リヴァプールを相手にビルドアップが通用したというのはコンテ就任からわずか1ヶ月にして大きく向上している部分だろう。
ウィンクスが圧巻だった
スタメンの並びを見た時に不安を感じたことは認めざるを得ない。中盤の選手は軒並み試合感を失っているであろう選手たちで戦えるのだろうかと。結果的には十分にやれていた。良かった選手とまだまだな選手はいたけれど。
MVPはハリー・ウィンクス。今日はアンカーでの起用になり、その存在感は圧倒的だった。広範囲に走ってはハードなタックルでボールを回収していたし、何より今日はボールを奪った直後の判断力が素晴らしかった。裏を狙う必殺のパス、無難に落ち着かせる横パス、目の前の相手の裏をかくドリブル。まさに完璧なプレーに見えた。あの位置からパス一つでチャンスを作るプレーが継続できれば、スキップやホイビュアにはない大きな武器になる。ウィンクスに欠けていた攻撃への貢献が今日の試合では冴え渡っていた。
続いてアリも良かったんじゃなかろうか。なんというか、目の色が違ったよね。相変わらず半端ない運動量で守備を助けてくれるし、長いこと見られなかった攻撃面でも良いプレーが見られるようになった。正確なタッチと緩急だけで相手2人の間を抜けるドリブルが何度か見られた。そして何より絶妙なタイミングでの裏抜けがやっと見られた。正直、ほぼゴールだったでしょ。ダイアーのフィードはいつでも正確だった。
そんな中盤でエンドンベレの存在感は希薄だった。先制点のアシストこそ見事だったものの、あとの時間はずっと守備に追われていて、いつものような理解不能なキープ力は見られなかった。守備が中心だった割に、右サイドはマネとロバートソンに苦戦していたし。
セセニョンはレギロンほど派手に攻撃に力をかけない一方で、守備は頑張っていたと思う。デイビスとアリと協力して、サラーとアーノルドのプレミア最強の右サイドをよく抑えていた。2回くらい裏をとってケインに折り返そうとしたプレーは惜しかったね。
そんなこんなで普段出番の少ない選手たちにも一定の光は見えたことはかなりの収穫だろう。いつもと違うメンバーにして、リヴァプールにここまでやるとは思わなかったよ。