[FA]3回戦 トッテナム・ホットスパー vs モアカム

2021-2022 FAカップ 3回戦

Tottenham Hotspur 3 – 1 Morecambe

Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:50勝18敗7分(勝率:66%)  

得点
33分: アンソニー・オコナー(Morecambe)
74分:ハリー・ウィンクス(Spurs)
86分:ルーカス・モウラ(Spurs)
88分:ハリー・ケイン(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW エンドンベレ(69’スキップ)、アリ(69’ケイン)、ヒル(69’モウラ)
MF セセニョン(88’エメルソン)、ウィンクス、ロチェルソ(88’スカーレット)、ドハーティ
DF デイビス、ロドン、タンガンガ
GK ゴッリーニ
sub:ロリス、サンチェス、パスコッチ、ホイビュア

モアカム
FW アユンガ(58’オビカ)、ストックトン
MF マクカルモント、ディアグラガ(77’ジョーンズ)、S・マクラフリン
DF リー、ベドー(65’ギブソン)、オコナー、R・マクラフリン、クーニー(77’ワイルディグ)
GK カーソン
sub:レザレン、ディレイニー、メンサー、マクドナルド、グナホウア

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序列の理由が分かった試合

 昨シーズンの無観客試合の時期を経て、今シーズンに入ってスタジアムにサポーターが戻ってきて以降、ホームアドバンテージというものはあるのだなと改めてわかるようになった。コンテ就任以降の戦歴でも個人的な集計ではホームの勝率は86%でアウェーの勝率は20%だ。もし今日の試合がホームでなければ、負けていたのではなかろうか。

 予想されていた通り総入れ替えといえるターンオーバーを敷いた。対象外だったのはキャプテンマークを巻いたデイビスだけ。誰が任されるのかわからなかったワントップのポジションにはアリが選ばれた。

 当然のようにスパーズがボールを握る展開なのに、得点の気配は全くない。慣れないワントップを任されたアリはボールを引き出すことに注力していて、それ自体は良いのだけど、代わりに前に出ていく選手がいない。みんながみんなチャンスメイクをするための動きばかりしていて、自分が点をとってやろうという選手がいなかった。本職のケインとモウラが入るまで攻撃の迫力のなさは絶望的だったよ。

 ここからは選手個人についてコメントしていこうと思う。まずはゴッリーニ、仕事は多くはなかったが、失点のシーンに繋がったコーナー献上の場面は前に出て自分がクリアをするべきだった。ロドンとの連携ミスでもあるが、いつもロリスのプレーを見ている身からするとゴッリーニが消極的だったと思えてしまう。多分ロドンだけじゃなく、みんなあの場面はキーパーが処理すると思っただろうから。

 そのロドンとタンガンガは揃って安定感に欠けていた。とりあえず前に蹴ってくるモアカムのロングフィードと相手のツートップの気合に不安定な対応になってしまった上に、攻撃面でも無難な横パス以外の貢献はなし。前に運んで自分で変化を起こそうと試行錯誤していたデイビスと大きく差があった。

 ドハーティは前に走り込む動きは良かったけど、ロチェルソにスペースを消されていたこともあってイマイチチャンスを作れずに終わった。セセニョンも仕掛けには消極的で引いて守る相手に苦労していた。後半にあった決定機はせめて枠に飛ばさないといけない。

 ウィンクスはピッチ上で最も安定している選手であり、プレーの質という点では頭2つくらい抜けていた。直接フリーキックもお見事。ロチェルソは楽にボールを貰おうと右に開いていることが多く、ドハーティがやりくそうだった。エンドンベレはいちいちプレーが雑で、心ここにあらずといった感じ。交代時には不満そうだったけど、残した結果からすると、むしろ遅いくらいの交代だった。

 ヒルは動きの連続性やキレはあるものの、やはり線が細く体をぶつけられると何もできなくなってしまう。最後の局面でスペースのないところを打開していくプレーは出せなかった。アリは慣れないポジションの割にはよくやっていたと思うが、アピールというほどのものはなかった。

 というわけで、スタメン組とベンチ組とが明確に分かれてきた現状がよくわかる試合だった。3部相手に不運とも言えない失点をし、あわや負けるところだったという試合内容では使われていない選手たちに文句を言う資格はない。これは冬の移籍市場でお別れをする選手は思ったよりいるかもしれない。

2021-2022シーズン 試合結果一覧

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