2021-2022 プレミアリーグ 第23節
Chelsea 2 – 0 Tottenham Hotspur
Stadium:スタンフォード・ブリッジ
得点
47分:ハキム・ジエフ(Blues)
55分:チアゴ・シウヴァ(Blues)
トッテナム・ホットスパー
FW ベルフワイン、ケイン
MF セセニョン(57’モウラ)、ウィンクス(89’ヒル)、ホイビュア、ドハーティ
DF デイビス、サンチェス、ダイアー、タンガンガ(57’スキップ)
GK ロリス
sub:ゴッリーニ、ロドン、レギロン、ホワイト、エメルソン、スカーレット
チェルシー
FW ルカク
MF オドイ(87’アロンソ)、コヴァチッチ、ジョルジーニョ(73’カンテ)、マウント、ジエフ(91’ニゲス)
DF サール、リュディガー、シウヴァ、アスピリクエタ
GK ケパ
sub:ベッティネリ、チャロパー、バークリー、ハヴァーツ、プリシッチ、ヴェルナー
奇策実らず完敗
インターナショナルブレイク前の最後の試合がロンドンダービー。次の試合が始まるまでに移籍市場は閉幕するので、放出も獲得も噂されるスパーズは現スカッドで戦うのは最後になる。そんな状況は今回は悪く働いてしまった。エンドンベレ、アリ、ロチェルソの3人は新たなチームを探しているため、コンディションに関係なくベンチから外れた。ソンとロメロは負傷で離脱中。ベンチまで見た登録メンバーからだいぶチェルシーに見劣りしていた。
さらにレギロン、スキップ、エメルソンのコンディションが万全ではないと言うことで、難しいメンバー選考をせざるを得なくなった。直近に2度負けていることもあり、いつも以上に相手を意識した作戦を練ってきた。4-4-2を採用することになったが、メンバー発表の段階ではどう並べてくるのか予想がつかないほど奇妙なスタメンだった。
フォーバックは左右にタンガンガとデイビスを置く守備的な配置で、さらに中盤のサイドハーフはドハーティとセセニョンだ。6バックにも見える後ろに重い布陣になった。攻撃の糸口はケイン、ベルフワイン、セセニョンの個人突破に託された。あまり相手を脅かすことはなかったけど・・・
いつもと違うメンバーにいつもと違う並び。さらにチェルシーが予想された4-4-2ではなく4-1-4-1で来たことで、思ったようには試合を運べなかった。こちらから見て右サイドはサールが上がってこないので、タンガンガ、ドハーティでなんとかなっていたが、左はジエフ、マウント、アスピリクエタの連携で簡単に突破されすぎていた。それ以外にもFWとMF、MFとDFのそれぞれのライン間がやや空いていて、スペースを消しきれていなかった。中盤センターの2人が前に食らいつく守備を見せられなかったのも、全体のバランスが崩れていたからだと思う。
それでも前半は耐え忍んだ。個人的にはハーフタイムで交代カードを切るべきだったと思っている。具体的にはタンガンガに替えてスキップ。前半の途中にタンガンガの攻略法をハドソン=オドイが見つけてしまっていた。ボールを受ける瞬間に体をぶつけられさえしなければ、ドリブルで抜ける。カードになったプレーがそうだったし、そこからも同じようにタンガンガは弱点を突かれていた。
先制されたシーンはモロにそこを狙われた。強くいけなくなったタンガンガが手玉に取られ、ジエフに展開された。ここでもう一つ問題だったのがセセニョンの対応だ。大外を回った選手が気になるのはもちろんわかるが、ハキム・ジエフという選手の利き足とプレースタイルが頭にあるなら、絶対にシュートコースを開けては行けなかった。見ている側からすると、シュートモーションに入られた時点で勝負ありだった。
試合を通じて、チェルシーとの大きな差を痛感させられた。今月3試合やって0-5の合計スコアは今の実力差を明確に反映していると思う。選手個々のミスの少なさ、試合中の対応力、せめてもの救いはプレー強度だけは戦えていたことだ。残りの部分は時間をかけて埋めていきたい。コンテの元でチームが成熟してくれば、来年にはもっとやれるようになっているはずだ。