2021-2022 プレミアリーグ 第32節
Aston Villa 0 – 4 Tottenham Hotspur
Stadium:ヴィラ・パーク
得点
3分:ソン・フンミン(Spurs)
50分:デヤン・クルゼフスキ(Spurs)
66分:ソン・フンミン(Spurs)
71分:ソン・フンミン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン(78’モウラ)、ケイン、クルゼフスキ(84’ベルフワイン)
MF ドハーティ(21’レギロン)、ホイビュア、ベンタンクール、エメルソン
DF デイビス、ダイアー、ロメロ
GK ロリス
sub:ゴッリーニ、ロドン、サンチェス、セセニョン、ホワイト、ウィンクス
アストン・ヴィラ
FW ワトキンス、イングス(70’ベイリー)
MF コウチーニョ(70’ブエンディア)、ルイス、ラムジー、マッギン
DF ディニュ(80’ヤング)、ミングス、コンサ、キャッシュ
GK マルティネス
sub:オルセン、チェンバース、サンソン、ナカンバ、チュクエメカ、トラオレ
大きなダメージを食らってしまった
さあプレミアリーグは残り8試合、4位争いは熾烈を極めてきた。直前に開催された試合でアーセナルとユナイテッドが敗れている。こういう状況ではえてして同じように負けてしまうことが多いものだが、前に出るにはそんなわけにはいかないぞ。
3連敗中らしいアストン・ヴィラを率いるスティーブン・ジェラードは、チームの状態を立て直すための方策として精神論を説いてきたようだ。必要以上に球際に激しくいくことで、主導権を握ろうという手段に出てきた。ただあまりにもやりすぎだった、激しさと荒さは違う。主審も序盤の深いタックルを流したりカードを出さなかったりしたことで、危険なプレーが許される基準ができてしまった。判定でコントロールできる部分もあったはずだ。案の定、ドハーティが犠牲になってしまった。
左ウイングバックのレギロンとセセニョンが復帰してもなお、本職でないポジションで起用されるほどに信頼を掴んでいたドハーティが今シーズン絶望の大怪我を負ってしまった。今とても充実していただけに、チームにとっても本人にとっても非常に辛い結果になってしまった。
そんな立ち上がりからのヴィラの勢いに押された前半になった。運よく早めに1点は取れたが、それ以外はほぼ攻撃を受け止めるだけの前半だった。中でもコウチーニョは次元が違う。スペースを見つけてボールを受けてはドリブルもパスも1級品でヴィラの攻撃の中心になっている。リヴァプール時代の凄まじさを知ってはいるものの、近年のパルセロナでの不遇の期間も聞いていただけに、ここまで変わらずにやれているとは。よほどスペインのサッカーが合わなかったのか。
コウチーニョもそうだけど、ルイス、ラムジー、マッギンあたりも狭いスペースでドリブルを仕掛けてきて厄介だった。ロリスが4点くらいは大きなセーブでチームを救ってくれた。ロリスの集中がなければ前半で大差をつけられていてもおかしくない展開だった。改めてこのキャプテンの偉大さを証明された。足元はちょっと怖い時があったけどね。
後半も同じような立ち上がりだったが、クルゼフスキが追加点を奪ったことで、いつも以上のエネルギーで戦っていたヴィラの選手たちの気持ちが切れた。そこからは少し楽になったように見える。しかし今は本当に点が取れるようになった。
ここ2ヶ月ほどのリーグ戦では平均して1試合に3点は取れている計算だ。シティやリヴァプールばりの攻撃力だよこれは。毎試合言ってもしょうがないから黙ってたけど、ケインがやばすぎる。スコアボードに名前こそないけど、中盤に降りてからの配給が美しい。エリクセンがいなくなってから不在だったプレーメーカーを求めるより自分で補うことにしたようだ。得点力は最高級のハリー・ケインにクリスティアン・エリクセンを足して2で割らないような選手になってきた。
あまりにも点が取れているし、守備も安定してきた。これは来年以降に期待できるんじゃないかと思ってきてシティvsリヴァプールを見たら、レベルの高さにびっくりしたよ。ま、それはいいとして、今の状態をさらにあげていれば、開幕前には難しいと思っていた4位以内はかなり現実的になってきた。アーセナルと直接そのポジションを争っていることも熱い。残すは7試合、上だけを見ていこう。