2022-2023 プレミアリーグ 第3節
Tottenham Hotspur 1 – 0 Wolverhampton Wanderers
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:59勝22敗7分(勝率:67%)
得点
64分:ハリー・ケイン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン(76’リシャルリソン)、ケイン、クルゼフスキ(86’ビスマ)
MF ペリシッチ(76’セセニョン)、ホイビュア、ベンタンクール、エメルソン
DF デイビス、ダイアー、サンチェス
GK ロリス
sub:フォースター、タンガンガ、ラングレ、ドハーティ、ヒル、モウラ
ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ
FW ポデンス(58’ヒメネス)、ゲデス(81’ヒチャン)、ネト(71’トラオレ)
MF モウチーニョ(58’デンドンケル)、ネベス、ヌネス
DF ノウリ(71’セメド)、キルマン、コリンズ、カストロ
GK サ
sub:サルキッチ、ボリ、ゴメス、カンドル
勝って満足ではいけない
プレミアリーグという魔境には数多くの個性的なクラブがある。大きなフォワードをめがけてひたすらロングボールを放ったり、運動量で相手を圧倒して上位チームを倒したりする。そんな中でもウルブズの個性はまた特殊なものだ。本日のスタメン11人中7人がポルトガル人。他にも登録メンバーには4人のポルトガル人。監督もポルトガル人だ。ちなみにイングランド人は2人だけです。
さてスパーズ側から見て、かなり難しい試合になった。ウルブズは中盤のポルトガルトリオを中心に、ボールの扱いが上手な選手が多い。なかなか奪うのが困難でポゼッションを握られる時間が長くなった。チェルシー戦でもそうだったけど、前からプレスに行くような姿勢は見せるものの、それぞれが気合だけで追いかけているような場面が多く、あまり効果的に嵌められない。もっと一体感を出さねば。
多分これは序盤戦のコンテのテーマなんだろうけど、ケインにチャンスメイクを頼らずにボールを運ぶことに挑戦している。ソンとクルゼフスキの2人がボールの引き受け役になりたいところだが、特にソンが苦戦していた。元々背負って受けて前を向くプレーが得意ではないが、例に漏れず狙われていた。ボールが収まらず奪われるか下げるだけになってしまう。結局今日も後半にケインが動いてからじゃないとリズムが出てこなかった。ソンはここまで無得点だし、途中からのリシャルリソンがそれなりにボールを収めていたので、うかうかしていると先発を取られる時も遠くないかもしれない。
昨年までの悪い時期ならこの展開で終盤に裏を取られて失点して敗戦、というよく見た流れになるところをコーナーキックで決勝点を取れたのは成長だ。セットプレー専門のコーチを雇ったことの成果が早くも出ている。こんなにコーナーキックに期待感があるスパーズなんて見たことないぜ。ただキッカーはソンよりもペリシッチの方が良いと思うのだけどどうでしょう。ソンも上手くなってはいるけど、ペリシッチはもっと上手く見えるので。
そのペリシッチはキッカー以外にもレベルの高さを随所に見せてくれた。まず何よりも、一人で仕掛けて行けるところが大きい。前半の終わり側に見せた、コーナーフラッグのあたりに追い詰められて、中も見ずにあげたケインへのクロスは驚きだった。守備も安定しているし、なんでもない繋ぎも正確で安心できる。後半に仕掛けていった場面でシュートを打って欲しかったなと思った以外、最高の初先発だったのではなかろうか。これで早くも2アシストと数字も残っている。
勝ち切れたことはとても大きい。ただそれで満足してはいけない。これまでなら、「こんな展開でも3ポイント取れてよかった。結果が全てだから」みたいなことを言っていたけど、内容にこだわる必要もあると僕等は去年教えられたはずだ。昨シーズンも開幕からは3連勝で単独首位。内容は悪いが結果が出ていた時期だが、4節パレスに0-3で敗れてから立て直すことはできずに監督を解任するに至ったのだ。
2勝1分に文句はない。しかし上を目指すのなら、もっと相手を圧倒する試合を目指したい、今年は欲張っていこうと思う。アーセナルはいい試合をしているぞ。どんな面でも負けたくないんだよ。