[PL]第8節 トッテナム・ホットスパー vs レスター・シティ

2022-2023 プレミアリーグ 第8節

Tottenham Hotspur 6 – 2 Leicester City 

Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:62勝22敗7分(勝率:68%)  

得点
 6分:ユーリ・ティーレマンス(Foxes)
 8分:ハリー・ケイン(Spurs)
21分:エリック・ダイアー(Spurs)
41分:ジェームズ・マディソン(Foxes)
47分:ロドリゴ・ベンタンクール(Spurs)
73分:ソン・フンミン(Spurs)
84分:ソン・フンミン(Spurs)
86分:ソン・フンミン(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW リシャルリソン(59’ソン)、ケイン、クルゼフスキ(70’ビスマ)
MF セセニョン、ホイビュア、ベンタンクール、ペリシッチ(55’エメルソン)
DF ラングレ、ダイアー、サンチェス(59’ロメロ)
GK ロリス
sub:フォースター、タンガンガ、ドハーティ、スキップ、ヒル

レスター・シティ
FW ダカ(74’ヴァーディ)
MF バーンズ、エンディディ(85’ソマレ)、ホール(74’イヘアナチョ)、ティーレマンス、マディソン
DF ジャスティン、ファエス、エバンズ、カスターニュ
GK ウォード
sub:イベルセン、アマーティ、トーマス、オルブライトン、プラート

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得点王の帰還

 勝っているチームは変えるな、とはサッカー界ではよく聞く金言だ。結果が出ている時はある程度メンバーが固定されていても理解できるが、負けても自分なりのスタメンに固執する指揮官には疑念の目が向いていく。およそ5ヶ月ぶりに黒星がついた直後の今日はどうか。ちゃんと入れ替えてきたね。

 スポルティング戦から4人が交代した。ロメロからサンチェス、デイビスからラングレ、エメルソンからセセニョン、ソンからクルゼフスキ。特にソンのスタメン落ちが今日の最大ニュースだろう。もちろん連戦が故のローテーションとも言えるが、開幕から公式戦8試合で得点を記録できず、メディアの話題の元になっていただけに単純に今の状態で4番手となったと見ることもできる。いずれにせよ、こういう形でソンがベンチスタートとなったのはいつぶりなのかもう思い出せないほどだよ。

 こうしてチャンスを得た選手が試合を動かしていくのは面白い。開始5分で焦ってPKを献上したサンチェスがいれば、その3分後にはクルゼフスキがアシストを記録した。前線4人にモウラ、ヒルを加えてもあのクロスはクルゼフスキにしかない武器だ。対してサンチェスは早めに交代になったし、あんまりアピールはできなかったのかな。

 話変わってレスターだけど、今季何試合か見ていて順位が妥当に感じるような空回った試合が続いている。ディフェンスラインが良くない。特にシュマイケルがいなくなって1番手と扱われているダニー・ウォードがだいぶ厳しい。プレミアリーグを見ていて、キーパーの力不足を感じたのはだいぶ久しぶりだよ。今日見た感じだと新加入のファエスなんかは良さそうだったから、監督交代がハマれば降格とはならないと思う。もうロジャース退任の前提で話していて恐縮だけど。

 さて前半は早々に試合が動く展開になり、レスターがボールを握る時間が続く。それ自体はもう慣れたもので、別に守備から入るのは構わない。5-4のブロックを敷いたスパーズの守備は強固で、レスターの攻撃陣もその外側で回している時間が長かった。が、スパーズはこの状況から上手いこと攻撃に繋げられていないのは問題だ。

 2点取ったのはいずれもコーナーキックから。噂のセットプレーコーチのおかげで今まで可能性を感じられなかったコーナーへの期待感がかなりあるのは嬉しい。給料上げてやってくれ。しかしその他がない。流れの中でチャンスが作れていない。ケインに当てて周囲が裏抜けするその一辺倒では対策もされるしあまりにもケインのキック精度頼みすぎる。そろそろ新しいパターンも見つけていこうよ。

 同点で折り返した後半の立ち上がりにベンタンクールが決めて楽になった。あの場面、前で刈り取った部分よりも、そのままシュートに持っていったところを褒めたい。スパーズの選手は自信がないのか確実性を求めるのか、ああいう場面でもケインやソンを探して無理にパスを出して失敗する選手が多かったから、迷いなく自分で狙いに行ったことはいい判断だった。

 しかし今日の試合の主役はどう足掻いてもソン・フンミン。気合十分に登場したのは59分。待望のシーズン初ゴールに加え、脅威の3ゴールでレスターを粉砕した。ことあの1点目。自信を失いかけている選手のシュートじゃないぜ。「ストライカーは1点取れば変わる」とはよく言われるが、こんなに素直に当てはまるとは。でもなんか1点取った時点で今日はもうちょっと取るだろうなって思いませんでした?なんかそんなオーラがあったよね。

 そんなソンのゴールに関わっていたのは70分からの3-5-2へのフォーメーション変更だ。解説の戸田さんも絶賛してたこの形がソンはやりやすいんだろうね。比較的前に残れるし、中央でプレーできるし。ビスマやスキップの状態が上がれば選択肢に入るだろうと思う。相手によって替えられるのが理想で、ビスマ&スキップとリシャルリソン&クルゼフスキがポジションを争っているというのも面白い。

 欲を言えばソンのハットトリックの後、余裕を持ってパスを回して時間を使うのではなく、貪欲に追加点を狙って欲しかった。本気でタイトルを狙うなら最後の1秒まで得失点差を稼ぎにいく姿勢が欲しい。シティやリヴァプールは何点とって次を狙うし、その差が最後に明暗を分けるということをよく知っているのだから。

 とはいえこれで9月も終えて無敗で代表ウィークに入れるというのは最高の結果だよ。代表戦を怪我なく乗り切ってくれることを願うばかり。次はアーセナルとのノース・ロンドン・ダービーだ。首位を賭けて戦えるなんて最高だ。首を洗って待ってろよ。

2022-2023シーズン 試合結果一覧

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