[PL]第18節 トッテナム・ホットスパー vs アストン・ヴィラ

2022-2023 プレミアリーグ 第18節

Tottenham Hotspur 0 – 2 Aston Villa  

Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:65勝25敗8分(勝率:66%)  

得点
50分:エミリアーノ・ブエンディア(Villans)
73分:ドウグラス・ルイス(Villans)

トッテナム・ホットスパー
FW ソン、ケイン、ヒル(63’セセニョン)
MF ペリシッチ(88’スペンス)、ホイビュア(88’スキップ)、ビスマ(81’サール)、ドハーティ(81’エメルソン)
DF デイビス、ラングレ、ロメロ
GK ロリス
sub:フォースター、サンチェス、ダイアー、タンガンガ

アストン・ヴィラ
FW ワトキンス
MF ブエンディア(82’チェンバース)、ルイス(82’イングス)、カマラ、マッギン(78’コウチーニョ)、ベイリー(66’キャッシュ)
DF ディニュ、ミングス、コンサ(82’ベドナレク)、ヤング
GK オルセン
sub:マルティネス、アウグスティンソン、サンソン、アーチャー

明けたけどおめでたくない

 新年あけましておめでとうございます。例年より更新ペースが落ちてしまい、楽しみにされている方には申し訳ないと思いつつ、今年も続けることを目標にスパーズについてあれこれ書いていきたいと思っているので、どうぞよろしくお願いします。おみくじを引いたら「凶」でした。

 年が明けて最初の試合は元日からやってきた。中継では1月1日の試合にスパーズは強いなんていう意味のあるかわからない情報も提供されていたが、ボクシングデーに強い、と同じく今回も当てはまることはなかったようだ。

 ベンタンクールの離脱が思ったより長引き今日もビスマが先発。今や攻撃のキーマンと化したクルゼフスキも直前に負傷し、ブライアン・ヒルがプレミアリーグで初スタメンを飾ることになった。こういう場合はセセニョンをWBに置いてペリシッチをウイングに回すのがコンテかと思っていたのに、ヒルの信頼度がやや上がっていることがわかる嬉しい采配だった。あと前節やらかしたダイアーが外れた。

 前半の戦いぶりが絶望的でおなじみの今シーズンだが、今日はまだマシだった。ただスパーズの改善というよりもヴィラが引いたおかげであの展開になったのだろうと思われる。ヴィラは6-4-0くらいの並びで守るので、そこまで効果的なカウンターが打てないでいた。が、こちらもチャンスは作れなかった。

 相手の守備ブロックの外側でボールを回すばっかりで何も起こらない。ペリシッチが頑張って左の遠目からクロスを入れた時と、ドハーティがヒルを使いながら動き回った時以外はボールがペナルティエリアに近づくこともない。ただそれも狙いのある崩しというよりは苦し紛れの突破でシュートまではなかなか繋がらなかった。

 みんな自分のポジションにしかいないんだよね。必ずWBがワイドに開いていて、ウイングが降りてボールを引き出そうとする。でもソンもヒルも背負って受けるのは苦手だし、WBも止まってボールをもらうことが多いのでテンポも上がらなければ変化も生まれない。ドハーティだけは斜めのランニングで裏を狙う良い動きをするのに、そこに出せるパサーがいない。あのドハーティの動きはとてもいいと思う。ただしチームとして狙っているわけじゃないからパスが出ないのだけど。

 ソンとヒルは引いて受ける、ケインは基本的には最前線で不動の構え、ペリシッチの裏へのランニングも縦方向に直線的なものだけなのでこの辺の動きは捕まえやすい、なぜなら同じことしかしないから。ドハーティのランニングは相手のマークの受け渡しを発生させるので嫌だったと思う。もっと見習うべきだし使っていくべき。たまにはウイングとWBの立ち位置を入れ替えてもいいし、ケインが降りて裏にウイングが走る形があってもいい。ボールを持っている個人の突破頼りの攻撃ではこの先も苦しいままだよ。

 リードされずに前半を終えたことが褒めどころになりそうな状況なのは悲しい。10試合連続となる先制点を結果的に与えてしまい、今日はついに何もできないままに敗れた。

「サポーターは若手を使わないと文句を言うけど、理由を教えてやるよ」

 と言わんばかりに、今まで起用しなかったサールやスペンスまで途中から投入し、層の薄さをアピールし無気力に負けてしまった。

 なんでうまくいかないんだよ!という怒りの試合ではなく、ただただ静かに悲しくなってくる負け方だった。試合中に抜かれているコンテの顔がまさしくそれ、ピッチサイドで熱く叫んで戦うコンテの姿がしばらく見られていない気がする。いつみても、すぐにでも泣き出しそうな表情をしている。

 記者会見でコンテは7000万ユーロ級の選手を毎市場2人は獲得しないと上にはいけない、というような趣旨の話をしていたようだが、スパーズの経済力ではおそらく無理な注文だ。改善策を選手獲得だけだと叫び出したらこのチームではやっていけない。今月はアーセナル、シティとの連戦もあるが今のままでは結果が目に見えている。次のパレス戦でも苦戦するようであれば、コンテの去就も騒がれてくるかもしれない。

2022-2023シーズン 試合結果一覧

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