2023-2024 プレミアリーグ 第2節
Tottenham Hotspur 2 – 0 Manchester United
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:73勝28敗10分(勝率:66%)
得点
49分:パペ・マタル・サール(Spurs)
83分:リサンドロ・マルティネス(OG)(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、リシャルリソン(70’ペリシッチ)、クルゼフスキ(88’ソロモン)
MF マディソン、ビスマ、サール(76’ホイビュア)
DF ウドギ(70’デイビス)、ファンデフェン、ロメロ、ポロ(88’エメルソン)
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、サンチェス、スキップ、ロチェルソ
マンチェスター・ユナイテッド
FW ガルナチョ(66’サンチョ)、ラッシュフォード(85’マルシャル)、アントニー(66’エリクセン)
MF マウント(85’ペリストリ)、カゼミロ、フェルナンデス
DF ショー、マルティネス、ヴァラン、ワンビサカ(66’ダロット)
GK オナナ
sub:ヘンダーソン、ビテック、リンデロフ、マクトミネイ
これは自信になるぞ
通算200試合目となるトッテナムvsユナイテッドのカードが、今シーズンのホーム開幕戦だ。プレシーズンから上がり続けている期待感を象徴するように「WELCOME TO N17」の壮大なコレオグラフィがポステコグルー新監督を迎える。ちなみにN17とはスタジアム周辺の郵便番号だそうです。
先発は納得のいく変更が2つ。ブレントフォード戦でスピードある選手の対応に苦戦していたエメルソンに替えてポロ、やや存在感のなかったスキップに替えてサールだ。正直、ポロの起用には不安を感じたよ。ここまで加入してから攻撃面の良さを見せてくれる反面、守備は怪しいことが多かったから。
しかしそんな不安を吹き飛ばしてくれるような出来だった。ビルドアップで奪われどころになってしまう場面もあったが、あれはパスをもらう時点で行き詰まっている状況が多かったからポロのせいにするのは忍びない。それよりも攻撃面の貢献だけでなく、ガルナチョやラッシュフォードとの1対1でも機動力を生かして簡単にはやらせない巧みさがあった。このポジションの争いはハイレベルで熾烈だ。
サールもびっくりするくらい良かったね。適切なタイミングで顔を出してボールを受けてくれるし、そこから何メートルかドリブルで運べてしまうのが大きい。ポロやクルゼフスキの後ろのカバーリングにも救われた。得点も含め、スキップとのポジション争いを2歩くらいはリードしているんじゃないかというパフォーマンスだった。こんなに早くサールを戦力としてカウントできるようになるとは思っても見なかった。まあ、若い選手だし、次も同じようにやれるかはわからないし、その辺は広い心で見ていこう。
あと、途中で替えられて悔しそうにしていたリシャルリソンだけど、今日は良いプレーをしていたと思う。最前線で待っているわけじゃなくて、シンプルだけど堅実なポストプレーは効いていたし、一度捌いてから前に走ることで動きが出てディフェンスは守りにくい。真面目に前から追ってくれるからハイプレスがハマっているというのは間違いなくある。得点に絡めなくて焦っている気持ちはあるだろうが、心配しなくてもFW登録の選手は誰も点を取っていないので気にしなくていいよ。
全体として、ポステコグルーの攻撃的フットボールは昨年3位のユナイテッドを相手にしても十分に通用していた。勝ったのはブルーノのシュートミスやヴィカーリオのファインセーブに救われたところも大きいが、カウンターを武器とするユナイテッドのカモになってもおかしくないスタイルで真っ向勝負をして打ち破れたのは若いスパーズの選手たちにとって自信になる。内容はいいのに結果がついてこない試合が続き、迷いが生まれるのは恐れていたシナリオの一つだから。
それと選手交代も幅広くいろんな選手を起用していて良い。メンバー入りしながら出番がないのはロチェルソだけ。本人は面白くないだろうが、今のマディソンの調子を見ると替えにくいのもわかるし、ロチェルソ自体はプレシーズンでとても良かったから、遠からず出番はくるはずだ。マディソンの代役の目処は立っているものの、ビスマの替えは誰にもできないだろうね。あまりにも凄い。これで移籍金は4分の1カイセドなんだから、上手いことやったよレヴィは。
今までのスパーズといえば、会心の勝利の翌週にボーンマスにどうしようもない負け方をするまでがセットだった。さてそこら辺は変わってくれるのだろうか。心配をしていないとはいえないねえ。