[PL]第17節 ノッティンガム・フォレスト vs トッテナム・ホットスパー

2023-2024 プレミアリーグ 第17節

Nottingham Forest 0 – 2 Tottenham Hotspur 

Stadium: シティ・グラウンド

得点
45+2分:リシャルリソン(Spurs)
65分:デヤン・クルゼフスキ(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW ソン(88’エメルソン)、リシャルリソン(72’ホイビュア)、ジョンソン(32’スキップ)
MF クルゼフスキ(99’ベリス)、ビスマ、サール
DF ウドギ、デイビス、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、ダイアー、ドリントン、ヒル、ドンリー

ノッティンガム・フォレスト
FW エランガ、ギブス=ホワイト
MF クヤテ(68’ウッド)、マンガラ(83’ハドソン=オドイ)、イェーツ
DF トッフォロ、ニアカテ、ムリージョ、ボリ(68’ダニーロ)、ウィリアムズ
GK ターナー
sub:ブラホディモス、モンティエル、オモバミドール、アイナ、ドミンゲス、オリギ

勢いで押し切るだけじゃない

 ニューカッスルとの負傷者ダービーで連勝を止め、最悪の時期は脱したのだという感覚になってはいるがまだまだ油断はできない。これ以上の怪我人の復帰はしばらくなさそうだし、案の定、調子を上げていたロチェルソの欠場が決まった。これにはまあ驚きはないのだけど。

 今シーズンはほとんどの試合で良い試合の入り方が出来ている。相手の様子を伺うというよりは自分たちの攻撃スタイルに自信を持てていて、最初からハイテンションでゴールに向かっていく姿勢はどんな相手をも脅かしてきた。今日も同じように試合に臨んだはずだが、思っていたようにはならなかった。

 スパーズが勢いよく攻め立ててくることをフォレストは覚悟できていた。パニックになることなく冷静に対応した。5-3-2の形で中央を意識的に固めつつ、ウイングにボールが入った時は必ず2人で対応することで、先週トリッピアを攻略したような1対1の戦いにはしないよう警戒していた。球際は激しく、ツートップを残しこちらのセンターバックにぶつける事で自由を奪うのと同時にカウンターの脅威にもなる。ラインは下げても気持ちで引かない姿勢は徐々にスパーズを苦しめることになった。ポゼッションはこちらでも流れはフォレストにあったと言えるだろう。

 だからこそ、先制した時は虚をつかれた。このままスコアレスで折り返せればラッキーだと思っていたのはこっち側だったのだ。効果的な攻撃を見せたわけではなく、クルゼフスキの正確なクロスがエリア内にただ1人いたリシャルリソンにピンポイントに合っただけのゴール。この理不尽さは少しだけケインの雰囲気があった。リシャルリソンをワントップに置いている理由がコレであり、前節ゴールを奪えたことによる自信が見られた。このヘディングを枠に飛ばせないのが1年半見てきたリシャルリソンだったのに。

 後半もあまり変わらない展開の中で、追加点を取れたことは本当に大きかった。終盤にビスマが退場してからはいつ失点をしてもおかしくはなかったが、それで同点になってしまう状況と、2点は必要な状況では心理的なプレッシャーがかなり違う。おそらく1点のリードなら追いつかれていたと思われる。

 あんまり触れてもしょうがない気がするんだけど、退場について。足裏で行ったらこうなるよ、というのはもう何度も経験しているはずなのになぜ学ばないのか。しかも今回のように自分のコントロールミスから飛び込んでしまうケースはあまりにも勿体無い。最近のビスマはこうしたボールタッチのミスが増えていて、ちょっとまた自分の中で感覚がフィットしていないんだろうなと思う。今くらいのドリブルの成功率なら、中盤の底で使うのはちょっと怖い。それならマディソンがいない今、攻撃寄りのポジションで使ってみても面白いんじゃないかと思うだけど、どうですか。

 これと同じように、スキップの使い方も気になる。今日はジョンソンの怪我によるスクランブル発進で、クルゼフスキのやっていた中盤の攻撃役に入ったわけだけど、この役割の適性があるとは思えない。ドリブルも創造的なパスも引き出しにないので、本人もボールから逃げるし、味方も無理なパスは入れないので攻撃の枚数が減っただけのような感覚になる。

 今の中盤の構成は攻撃役とサポート役と守備役の3つになっていて、スキップはおそらく守備役にだけ適性がある。クリーンなタックルとそこからのシンプルな配給は悪くないが、前線に必要な閃きと勇気は持ち合わせていない。コーチ陣がスキップの中にそうした才能を見出していて、試合で使うことで開花させようとしているのなら面白いけど、外から見ていると到底そうは思えない。あんまりスキップが良くないと思ってしまうのは、単に向いていないことを要求しているからだ。

 内容はいまいちな試合だったけど、終わってみればクリーンシートで快勝だった。問題はまた、次の試合に出られない選手が増えたことだ。ビスマは出場停止明けにアフリカネーションズカップがあるのでずっといないし、ウドギも累積で1試合の停止だ。エヴァートンは直近の8試合を6勝1敗1分と絶好調であり、なんとここ4試合は失点もしていない。かなりの難敵だ。だからこそ攻略のしがいがあるとも言えるんだけどね。

2023-2024シーズン 試合結果一覧

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