2023-2024 プレミアリーグ 第18節
Tottenham Hotspur 2 – 1 Everton
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:78勝31敗10分(勝率:66%)
得点
9分:リシャルリソン(Spurs)
18分:ソン・フンミン(Spurs)
82分:アンドレ・ゴメス(Toffees)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、リシャルリソン(63’ホイビュア)、ジョンソン
MF クルゼフスキ、スキップ、サール(73’ロチェルソ)
DF エメルソン、デイビス、ロメロ(46’ダイアー)、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、フィリップス、ドリントン、ヒル、ドンリー、ベリス
エヴァートン
FW キャルバート=ルーウィン
MF マクニール、オナナ(79’ベト)、ガーナー、ゲイエ(24’ゴメス)、ハリソン(66’ダンジュマ)
DF ミコレンコ、ブランスウェイト、ターコウスキ、パターソン
GK ピックフォード
sub:ビルジニア、ローナガン、キーン、ゴットフリー、ハント、シェルミティ
先行逃げ切りじゃちょっと怖い
メリークリスマス皆さん。ただでさえ忙しいこの年の瀬に、プレミアリーグは試合が多い。しかもその多くは日本時間の深夜帯なのでフットボールファンは大変だ。リアルタイムで見ようと思ったら、今年の年越しはスパーズの試合を見ながらということになる。幸せな悩みだね。調子が戻ってきたスパーズと目下絶好調のエヴァートン。勝点の剥奪がなければトップ10に入れる成績を収めている。その強さは十分に感じられた。
出場停止のウドギの代役はエメルソン。本職ではない左サイドで大いに奮闘してくれた。エヴァートンの強度の高いサッカーに苦しめられた時間は長かったが、エメルソンのブラジル人らしい上手なファールのもらい方のおかげで流れを切れた。タイミング良く上がっては良質なクロスを送っていたり、攻撃面でも存在感は見せた。
ビスマの代役はホイビュアの可能性もあった中でスキップに託された。ここまでポステコグルーの元ではインサイドハーフの起用しかなかったが、今日の役割はアンカーだ。前節の後のレビュー記事でスキップの適正はアンカーにしかないと書いた後だったのでちょっと嬉しかった。
もちろんビスマと同じ仕事はできないが、それはチームとして理解した上でスキップが起用されていた。ビスマなら多少厳しくてもボールを預けるが、スキップは無理にビルドアップには関わらず、代わりにヴィカーリオのボールタッチが多かった。選手の特徴に合わせた変更を加えられるのは良いことだと思う。その中でもボールを持てばシンプルに捌き、時には強引に運ぶ姿勢もあった。一列前だと逃げのパスに見えるが、アンカーだと球離れの良い選手になる。これまでインサイドハーフで起用されていた時に比べると格段に良かったと思うよ。
ここ最近は連敗を止めて勝てるようになってきたが、試合の展開には課題が出てきている。試合の入りは最高でうまいこと前半に点を取れているが、リードしてから徐々に勢いがなくなり、ピンチの時間を耐え抜くようなことが多い。それでも例年と違い攻撃的なスタンスを守ろうとはするものの、中途半端な位置で奪われては逆サイドの裏を狙われる同じような形で再三のピンチを招いているのは頂けない。無理矢理時間を作れるビスマやウドギがいないことの苦しさはここに出ている。
ヴィカーリオが凄すぎるので3ポイントを持って帰ることができたが、内容的には負けても驚かないような試合だった。まあこういう試合を勝ち切れてしまうところが、今季のスパーズの良い部分でもある。もう少し上手にリードを守りたいとも思うけど、確かにダイアー、ホイビュア、ロチェルソの他には選手交代して強度を上げられそうな選手はベンチにいないので、過密日程の疲労もあって満身創痍感があるのは仕方ないのかもしれない。
最悪の5試合のおかげで意外なのだが、首位まで4ポイントと良い位置には付けている。年内はあと2試合だし、次のブライトン戦でリーグ戦も折り返しだ。開幕前には思ってみなかった好成績で新年を迎えられれば、良い2023年だったと言えそうだ。