2023-2024 プレミアリーグ 第20節
Tottenham Hotspur 3 – 1 Bournemouth
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:79勝31敗10分(勝率:66%)
得点
9分:パペ・サール(Spurs)
71分:ソン・フンミン(Spurs)
80分:リシャルリソン(Spurs)
84分:アレックス・スコット(Cherries)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、リシャルリソン(82’ベリス)、ジョンソン(82’ヒル)
MF ロチェルソ(82’ダイアー)、ベンタンクール(59’ホイビュア)、サール(32’スキップ)
DF ウドギ、デイビス、エメルソン、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、フィリップス、ドリントン、ドンリー
ボーンマス
FW ソランケ
MF シニステラ(61’セメンヨ)、クリスティ(69’スコット)、クライファート(61’ビリング)、クック、タバーニア
DF ワッタラ(46’アーロンズ)、セネシ、ザバルニー、スミス(83’ブルックス)
GK ネト
sub:トラバース、メファム、ロスウェル、ムーア
よく連戦を乗り越えられたよ
新年あけましておめでとうございます。元日からおめでとうと言うのが憚られるようなニュースが飛び交う波乱の2024年のスタートですが、これを読んでくれている皆さんにとって良い一年になりますように。今年もよろしくお願いします。
日本時間では31日の23時スタートになったこの試合は2023年の最後の試合であり、2024年の最初の試合でもあるという不思議な日程になってしまった。プレミアリーグ恒例のハードな12月もこれで終わる。1月はカップ戦が1つと、リーグは2試合が予定されているだけだ。
先発を見て驚いた。復帰は2月だと聞かされていたロドリゴ・ベンタンクールがいる。一体どんな魔法を使ったのだろう。無理だけはしないでほしい。でも今確実にベンタンクールの力は必要だった。そして戻ってきたばかりのベンタンクールにも敵わないほど、スキップとホイビュアの序列が低いことを見るのは少し悲しい気持ちにもなる。その判断に異議はないのだけれど。
相変わらず立ち上がりの勢いで点を取り切ってしまえたおかげで試合運びはだいぶ楽になった。ボーンマスが絶好調だと言うのは決して偶然のことじゃない。選手同士の距離感がよく綺麗にパスも回るし、攻撃のアイデアも豊富だった。ソランケがもう少し冷静だったら早めに追いつかれてもっと苦しい展開になっていたはずだ。そのくらい試合の大部分はアウェーのボーンマスが優勢だった。
劣勢のスパーズも前に行く姿勢はあるのだが、どうもカウンターに味をしめてしまった時の悪い癖が出ていたように思う。ボールを奪うと速攻の構えを取るのだが、前線の3人とロチェルソが前に残っていてスイッチを入れる一方で、それより後ろの選手たちは前線だけで攻撃を完結させてしまうことを期待しているのか攻め上がりが遅かった。だから厚みが出ないままに勢い任せの攻撃を繰り出し、すぐに相手に奪われてまた守備に回る展開が続いてしまった。カウンターでシュートまでいければ良いがそれが難しい場合は遅攻に切り替えて全体で押し込む時間を作りたいなと思って見ていた。
まあ連戦の最後ということもあって心身ともに限界だというのもあるだろうし、ビスマやマディソン、クルゼフスキのような個人技で時間を作れる選手を欠いている影響もあるだろうから、強くも言えないのですが。そんな中でもリシャルリソンの献身的な守備やポストプレーの力強さは光っていたし、それなりに軽率にボールを失うこともあったロチェルソだが、期待されていた攻撃のセンスは随所に見られた。ソンへのアシストになったアウトサイドパスは見事でした。
何より見慣れてしまいそうになっているディフェンライン全員サイドバックの面々はよく守っていたと思う。このメンバーが先発しているベンチに本職センターバックが3人もいる光景は相手のチームからすると奇妙で仕方ないだろうね。
おそらくポステコグルーからすれば、相手のペースの時間が長く、カウンター主体の戦いになってしまったことは本意ではないだろうが、満身創痍でも結果は出したことには満足していたい。特にポロ、デイビス、ソンは本当にすごい。もちろんヴィカーリオも。
ベンタンクールが復帰した一方で、サールとベリスが負傷した。サールは思ったより軽症らしいが、ベリスはだいぶ重そうだった。せっかく初ゴールを記録したばっかりだというのに残酷だよこんなの。チェルシー戦からしばらくはどうなることかと思ったが、よくぞ堪えてこの順位を維持したと思う。1月はソンとサールとビスマが代表戦で抜けるが、その間に戻ってくる選手や新しく補強でやってくる選手もいるだろう。最悪の時期は耐え抜いたと信じてシーズンの後半の躍進に期待したい。