2023-2024 プレミアリーグ 第36節
Liverpool 4 – 2 Tottenham Hotspur
Stadium:アンフィールド
得点
16分:モハメド・サラー(Reds)
45分:アンドリュー・ロバートソン(Reds)
50分:コーディ・ガクポ(Reds)
59分:ハーベイ・エリオット(Reds)
72分:リシャルリソン(Spurs)
77分:ソン・フンミン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ジョンソン、ソン、クルゼフスキ(61’リシャルリソン)
MF サール(75’ロチェルソ)、ビスマ、ベンタンクール(61’マディソン)
DF エメルソン(61’スキップ)、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:オースティン、ドラグシン、ホイビュア、ヒル、ムーア
リヴァプール
FW ディアス(75’ヌニェス)、ガクポ、サラー
MF マクアリスタ(75’グラフェンベルフ)、遠藤(64’バイチェティッチ)、エリオット(84’ソボスライ)
DF ロバートソン(64’ゴメス)、ファンダイク、クアンサ、アーノルド
GK アリソン
sub:ケレハー、コナテ、ブラッドリー、ジョーンズ
勇気を出して遠くおよばず
4連敗です。リーグ戦でなのか公式戦でなのか忘れましたが、4連敗を喫したのは2004年以来ということです。僕がスパーズを応援し始めたのは2007年か2008年くらいだったので、個人的には初の4連敗ということになりました。スコアは4-2ですがアーセナルに3-2で負けたのと同じで惜敗というわけではありません。
ベストを模索している最中のポステコグルーが加えた今日の変更は中盤の形。マディソンだったりクルゼフスキといった選手を明確に攻撃役として配置するのがこれまでだったが、今日はサール、ビスマ、ベンタンクールをフラットに並べてきた。違いは守備の時に見えた。マディソンがいると最前線のソンとツートップのようにプレスをかけにいくが、この3人は誰もその動きをしなかったので与えられた役割は同じじゃないことがわかる。まずは中盤の争いで負けないようにといった狙いだろうか。負けてたけど、遠藤に。
チェルシー戦からの2日間で散々檄を飛ばされてきたんだろうね。立ち上がりからハイテンションだったし、何より前へ前へという意識が強かった。開幕期に見せていた自信の伴った攻撃的なスタンスというよりは、本心では縦に急ぐべきじゃないと思っていながらも、理性でそれに抗いながら無理やり矢印を前に向けているような辛さを感じた。苦しそうだなと思いつつ、これまで培ってきた常識では考えられないようなスタイルを植え付けようとしているポステコグルーの元で戦うには必要な通過儀礼なのかもしれないとも思う。うまく行っていない時にこそ信仰が試されるのだ。
気持ちの面では吹っ切れたようには見えたが、シーズン終盤の中2日には体がついてこないようで、攻守の切り替えが重かった。奪った選手が前を向いても走り出している選手が少なすぎて攻撃にならない。奪われた瞬間に必死に戻る選手が少なくて攻撃を防げない。4失点から2点を取り返し、リヴァプール陣営は動揺しただろうが、リシャルリソンとロチェルソ以外の選手に体力が残っていなかった。あんだけ前半から走っているソンの仕掛けに任せた攻撃は流石に可哀想だなと思ったよ。
そういえば先発の並びだけど、ジョンソンを左に回すより、ソンを左にしてジョンソンを真ん中にした方がいいと思うんだけどどうでしょう。右だと結果を残すジョンソンは左だと途端に凡庸になる。クルゼフスキには縦の選択肢がなく、ジョンソンには縦の選択肢しかないので守りやすそうだった。あのアーノルドが簡単そうに止めてたもんね。これは厳しい。
あとはスキップの左サイドバック案は面白かった。相手がサラーということもあってエメルソンは苦戦していたし、どちらにせよ止められないのなら、攻撃時に中盤の動きを求められるサイドバックに本職中盤の選手をおいてしまうというアイデアは悪くない。偽サイドバックならぬ偽ボランチ。ディフェンダー全員サイドバック以来の発明だ。ボールを受けるときの安心感はあったし、ソンのゴールもスキップから生まれているしで一定の結果は残してしまった。もちろん先発のサイドバックと4失点後のサイドバックでは強度も違うからこれで良いとも言い切れはしないけれど。
今シーズン積み上げてきたものが崩れている中で次は降格圏に沈むバーンリーと戦う。これはこれでどんな試合を見せてくれるのか楽しみだなと思う。結果は全く出なかったが、とりあえずは脅威の連戦お疲れさま。