2024-2025 ヨーロッパリーグ 第2節
Ferencvárosi 1 – 2 Tottenham Hotspur
Stadium:フェレンツバロシュ・シュタディオン
得点
23分:パペ・マタル・サール(Spurs)
86分:ブレナン・ジョンソン(Spurs)
90分:バルナバース・バルガ(Ferencvárosi)
トッテナム・ホットスパー
FW ヴェルナー(65’ジョンソン)、ランクシャー(65’クルゼフスキ)、ムーア
MF ペリヴァル(65’マディソン)、ビスマ、サール(81’ソランケ)
DF デイビス、グレイ、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、オースティン、ファンデフェン、ドリントン、カサノバ、ベンタンクール、アジャイ
ターンオーバーできるチームになってきた
前節カラバフ戦のレビューを書かなかったので、ヨーロッパリーグ開幕の前口上から始めます。2シーズン前にリーグ戦を8位で終えたため、昨年は2009-2010シーズン以来、実に14シーズンぶりにヨーロッパの大会への出場権がないシーズンだった。当たり前になると失って有り難みを知ることになる。見る側も大変なこの過密日程があるのは幸せなことだね。新フォーマットになったこの大会にスパーズはおそらく優勝候補の一つとして臨むことになる。もちろん自分たちもそのつもりだ。
スパーズはいつも他の多くのクラブと同じようにカップ戦でターンオーバーを敷いて戦う。ただし例年それは上手くいっているとは言い難い。今年でいうとカラバオカップのコヴェントリー戦もそうだったが、メンバーを変えると極端にバラバラな戦いになり、悲しい負け方をするのが常だった。
今は前線に負傷者がいるのとディフェンスの層が元々薄いこともあって、全員を変えているわけではないこともターンオーバーが成功している要因かもしれない。やはりロメロやポロは存在感が大きかった。その上で、10代の若い選手が経験を積めているのは大きいことだ。前線は負傷者が多いとはいえ、ランクシャーとムーアが同時に先発するとは思わなかったな。そして特にムーアはよかったね。
ヴェルナーとの関係で右サイドでの起用になったけど、序盤から臆することなく仕掛けていた。あまりスパーズのことを知らないハンガリーのクラブは年齢を聞いて驚愕したに違いない。特別スピードのあるタイプには見えないが、確かなテクニックと視野の広さ、既に当たり負けしないフィジカルも備えている。2得点とも起点はムーアだったし、これはリーグでの時間も増えていくぞ。非常に先が楽しみだ。怪我にだけは気をつけて。
ちょっと気になるのはやはりペリヴァル。プレミアのスピード感に苦労しているのかと思っていたけどそうではなさそう。相変わらず自信家なテクニシャンの空気感は纏っているのだけど、消極的な後ろや横へのパスが多いし、ボールコントロールの乱れが少なくない。たまに相手の裏をかくターンを試みるものの良くない失い方をしてしまう。前を向いてボールを持つ場面はほとんどなかったと思うけど、このままではマディソンの控えとしては役不足だ。せめてミスも多いけど、チャンスも作るという状態なら救いがあるが、今のままでは難しい。18歳の選手に求めるには厳しい気もするが、ペリヴァルは+αの育成枠としてスカッドにいるわけではないので厳しめに見てしまう。まだサイドバックで起用されていたグレイの方がドリブルでチャンスを作っていた。
思うにペリヴァルのプレーには緩急がない。常に緩でプレーしている。ゆったりとプレーするのでペリヴァルが動いた後に対応すれば間に合ってしまっている。でもそんなことより気持ちの部分に問題がありそう。スウェーデンから持ってきたものが通用せず迷っている。おそらく思っていたよりプレミアのレベルが高かったんだと思う。プレシーズンとはなんか違うもんね。ヴェルナーのシュートシーンもそうだけど、何か自信を取り戻すきっかけが欲しいよ。焦って負のループに陥ってほしくはない。マディソンが元気なうちはまだ大丈夫だからさ。
なんか開幕から出ていなかった結果が出てくるようになっている。いつの間にか公式戦5連勝だそうだ。このまま6連勝で代表ウィークに迎えるといいね。ソランケとポロ、代表復帰おめでとう。