[PL]第9節 クリスタル・パレス vs トッテナム・ホットスパー

2024-2025 プレミアリーグ 第9節

Crystal Palace 1 – 0 Tottenham Hotspur

Stadium:セルハースト・パーク  

得点
31分:ジャンフィリップ・マテタ(Eagles)

トッテナム・ホットスパー
FW ムーア(62’ヴェルナー)、ソランケ、ジョンソン
MF マディソン(62’サール)、ビスマ(87’ベンタンクール)、クルゼフスキ(62’リシャルリソン)
DF ウドギ、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、ドラグシン、デイビス、グレイ、ベリヴァル

クリスタル・パレス
FW エゼ、マテタ、サール(67’エンケティア)
MF ミッチェル、ウォートン(88’鎌田)、レルマ(22’ヒューズ)、ムニョス
DF グエイ、ラクロワ、チャロパー
GK ヘンダーソン
sub:ターナー、ウォード、クライン、クポルハ、シュラップ、アグビノネ

こんな無気力試合は見ていて辛いよ

 やはりヨーロッパの大会への出場権を持っていると日程は過密になるね。特に平日の夜中はリアルタイムに見られないので翌日に追っかけで見ると、中1日で次の試合が来たような感覚になる。これだけ連戦が続くと日々の練習はリカバリー中心となるので、大きな変化は望めない。試合の中で深めていくことになり、良い試合も悪い試合も次の試合に影響する。今日のような試合は最悪だ。

 スタメン発表の時点では浮かれる気持ちもあった。相手が未だ未勝利のパレスということもあってか、スタメンの中にマイキー・ムーアの名前があるじゃないか。絶不調のヴェルナーからポジションを奪いこのままブレイクするんじゃないかという期待は最初だけ、途中からそんなことを考えている余裕はなかった。

 相変わらずというべきか、ハイプレスと5バックというスパーズ攻略のベストセラーを前にあまりにも無力だった。今日に関していうと、配置とか戦術思想とかいう前に気持ちで負けていた。負けていたというよりなかったという方が乾燥に近い。パスはずれるし中途半端になったボールを前にお見合いはするし、セカンドボールへの反応が異様に遅くていつものエンジン全開の試合と比べると異常というか奇妙だった。ポステコグルーの下ではこうした展開は度々あったけど、前半にそうなれば後半には立て直せるのが常だった。ここまで90分間を通じて無気力に敗れた試合は記憶にない。

 プランBを用意せよ、という意見を多く見るし、もちろんそれも解決策なんだろうけど、きっとそれを求めても意味はない。とはいえプラン変更といかないまでも劣勢を跳ね返す方法は必要だと思った。明らかにビルドアップが上手くいかなくなっているのに頑なに後ろから繋いで、必然のようにミスからの失点が発生するのは間違っているよ。

 その1つのアイデアはロングボールだと思う。後半の立ち上がりから短いパスで繋ぐだけでなくソランケめがけて長いボールを送るという選択肢が増えていた。これはつまりハーフタイムでの指示ということなんだと思うし、であればポステコグルーに禁止されているというわけではなく、ピッチ上の選手たちが状況を変えるためのロングボールを選ばなかったということになる。もちろん原則がショートパスなのはあると思うけど。

 もう一つ提案したいのは、もっと長いボールを蹴ってしまうということ。ウイングが裏に走るようなボールだったり、いっそゴールキックになってしまうようなボール。できれば直接ゴールキーパーにキャッチされるボールは避けたい。そうして相手陣内にボールを送ってしまい、相手ボールになったとしてもこちらのラインを上げてハイプレスからリズムを作るようにするために1度意図的にボールを捨てて、リセットするというのはアリだと思うのだ。決して攻撃の信念を諦めるというものではないからやってもいいと思っている。ソランケに長いボールを送るのも悪くはないけど、手前に落ちるボールが多いので失うとショートカウンターを食らうのは足元で繋いでいるのと変わらないから。

 後半にリシャルリソンを入れて4-4-2なのか4-2-4なのかというフォーメーションにしてからはさらに絶望感があった。ヴェルナーもリシャルリソンもジョンソンもボールを引き取ってはくれないのでむしろ前に運べなくなった。ソランケは奮闘していたが、前半から走りっぱなしなのでバテていた。あの前線の選手たちのキャラクターだと、中盤にリンクマンとなれる存在がまだ必要だ。だからこそ早くベリヴァルには戦力になってほしいし、ダメなら今日のメンバーではベンタンクールをトップ下でも良かった。みんな自分のエリアで止まってボールを待っているようでは攻撃なんてできるわけがない。あまりにも他力本願で悲しくなる展開だったよ。

 今までの負け試合と違い、内容が伴っていない敗戦なのでダメージが大きい。ポジティブになれる要素は全くなかった。そう嘆いていても次の試合はすぐにやってくる。不運にも4回戦でシティを引いてしまったカラバオカップだが、グアルディオラはターンオーバーを明言していたのでチャンスはあるかもしれない。まあポステコグルーも同じようにやったら、流石に厳しいとは思うものの。

2024-2025シーズン 試合結果一覧

スポンサーリンク
最新情報をチェックしよう!