[PL]第18節 ノッティンガム・フォレスト vs トッテナム・ホットスパー

2024-2025 プレミアリーグ 第18節

Nottingham Forest 1 – 0 Tottenham Hotspur 

Stadium:シティ・グラウンド  

得点
28分:アントニー・エランガ(Forest)

トッテナム・ホットスパー
FW ソン(81’ヴェルナー)、ソランケ、ジョンソン
MF ベンタンクール(64’マディソン)、クルゼフスキ、サール(64’ベリヴァル)
DF ウドギ(81’ポロ)、グレイ、ドラグシン(87’ビスマ)、スペンス
GK フォースター
sub:オースティン、レギロン、オルセシ、ランクシャー

ノッティンガム・フォレスト
FW ハドソンオドイ(86’ソサ)、ウッズ(86’アウォニー)、エランガ(73’モラト)
MF アンダーソン(82’ウォードプラウズ)、ギブスホワイト(82’シルバ)、イェーツ
DF ウィリアムズ、ムリーニョ、ミレンコビッチ、アイナ
GK セルス
sub:ミゲル、トッフォロ、ボリ、モレノ

またこの感じか

 この試合の開始時点で、12月はすでに7試合を戦っている。2勝3敗2分だ。そのうち勝ったのはユナイテッドとサウサンプトンのみ。上位チームにはきっちりと敗れ、下位のチームには勝つ。そして比較的同じ順位にいるチームとは引き分けている。

 ポステコグルーは勝敗よりも内容が大切で、内容が良ければ目先の結果は出ていなくてもやがて妥当な順位に落ち着くはずだという旨の発言をよくする。その通りな気もするし、そう信じていたいと思ってはいるものの、12月の結果は残酷なほどにチームの強さと順位表には妥当性があると思わされるものになっていた。そうなると今年の残り2試合は上位のフォレストと下位のウルブズだ。なんて思って見始めたら、やはりそういう結果になった。年末は勝って締めくくれそうだから安心してください。

 例の件からベンタンクールが戻ってきた。調子良さそうなマディソンを休ませて出番が減っているジョンソンが先発に戻る。ポロを休ませるためにスペンスを右に置けたのは最近のスペンスのプレーぶりが評価されたということで喜ばしいね。

 フォレストを見てみると、いつの間にか上位クラブで輝けなかった選手たちのキャリア再生工場のようになっている。出番も得られているしチームはこの順位にいるしで、とても気持ちにいいシーズンだろうね。反対にフォレストから来てくれたスペンスとジョンソンはどんな気分なんだろう。想像するのはやめておくか。

 かつてスパーズをリーグで最も走らないチームに変えてしまい、わずか数ヶ月で解任されたヌーノ・エスピリト・サント監督にとっても燃える試合だっただろう。そんなヌーノ率いるフォレストはスパーズ相手のポゼッションで対抗することはせず、虎視眈々とカウンターを狙いそれを見事に成功させた。まずは守備からというプランだったのだろうが、そっちはさほど難しくなかっただろう。

 ジョンソンが3回ほどの決定機を1つでも決めていればという話はあるだろうけど、個人的にはそういう印象を抱いた試合ではなかった。ポゼッションの数字の割にチャンスを作れていない。押し込んでそこからどうしたら良いかわからずにいる。

 とりあえず気になったところを並べる。サイドバックがウドギとスペンスだと、アーリークロスがなくなる。ソランケが下がって起点になるところは良いが、ゴール前でもボールサイドに寄ってしまうのでそこは中央で構えてほしい。ジョンソンがウイングに入ると両ウイングがサイドに張るのでスリートップの距離が遠くなる。中央にいるソランケやクルゼフスキに縦パスを入れた時に次に飛び出す選手がいない。

 が、今日のメインの主張はこちら。「裏を狙う動きをしろ」です。前項については深掘りしません。長くなるので。

 普段から言っていることではあるけど、今日は特に気になった。全く裏を狙って動く選手がいなかった。ジョンソンは出して欲しいというジェスチャーをするものの走りはしないので出しにくい。後半だったと思うけど、クルゼフスキが右で粘ってソランケに当てた時に、ボールをもらう直前にソランケが裏に走れというサインをジョンソンに出していたのに走らなかったシーンは頭に来たね。あのシーンの話をしたいからジョンソンを槍玉に挙げているけど、ソンもソランケも同じだし、それより後方から飛び出す選手がいるべきなのにそれもいない。

 終盤にポロのクロスにソランケが頭で合わせた場面があったけど、あれも本来は裏を狙うべきだった。フォレストのディフェンスラインがペナルティエリアくらいなのにそこに立っていてヘディングシュートを狙うのはさすがに遠すぎる。参考にすべきは前節リヴァプールのルイス・ディアスのヘディングの先制点だ。ディフェンスラインの少し裏に走ってボールを呼び込む。そうしないと意味のあるシュートは打てないし、自分の前だけを気にしておけばいいならディフェンスは崩れない。

 さっき言った縦パスの次に裏に出る選手がいない、という話にも共通するけど、ウイングの2人や中盤のもう一人、今日ならサールも時を見て飛び出してほしい。これも参考にするのはマクアリスタのゴールだ。とにかく今のスパーズには裏を狙うFWと前を追い越して走るMFがいない。だから同じことしか起こらないし、ディフェンスの前でもたつくだけになってしまうのだ。

 あと最後に思い出したんだけど、ベリヴァルがソンを狙ったロングパスに失敗した時にマディソンが不満そうな顔で何か言っていたあれはなんだったんだろう。キックミスに文句を言っているとしたら言うべきではないがまだいいとして、サイドチェンジ自体を咎めていたのなら問題だなと思った。あれほど同サイドでのショートパスで変化が起きない80分を過ごしていて、一度アイデアのあるプレーを選択した18歳を潰すような真似は見過ごせない。通らなかったとしてもあのサイドチェンジは希望だった。何かを変えないといけないと思って考えてプレーしている若手を大事にしないと、また人任せな選手を生んでしまう。今日の先発で自分がなんとかするんだという気概があったのはクルゼフスキとソランケだけだった。

 なんか最近試合が終わると文句ばかり言っている気がする。良くないよね。離脱者が多くて大変なのはその通りなのはわかっているんだけどね。見るだけも試合多いなと思えるような日程なのもわかってはいるのに。

 さて、何はともあれ今年もあと1試合になった。来年はもっと良い年にしようなんて言わずに、まずは目の前のウルブズに集中しよう。触れるの忘れてたけど、スペンスの退場とドラグシンの負傷でさらに薄くなった最終ラインはどうするんでしょうか。そこらへん注目です。

2023-2024シーズン 試合結果一覧

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