2025-2026 チャンピオンズリーグ リーグフェーズ第2節
Bodø/Glimt 2 – 2 Tottenham Hotspur
Stadium:アスプミラ・スタディオン
得点
53分:イェンス・ハウジ(Glimt)
66分:イェンス・ハウジ(Glimt)
68分:ミッキー・ファン・デ・フェン(Spurs)
89分:ヨスタイン・グンデルセン(OG)(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW オドベール、リシャルリソン、ジョンソン(60’クドゥス)
MF サール(70’パリーニャ)、ベンタンクール(81’グレイ)、ベリヴァル(60’シモンズ)
DF スペンス(81’ウドギ)、ファンデフェン、ダンソ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:キンスキー、オースティン、デイビス、ハーディ、オルセシ、スカーレット
ボデ・グリムト
FW ハウジ、ホッグ(80’ブロンベルグ)、アウクレンド(70’ヘルメルセン)
MF フェット、ベルグ、エブエン(87’グンデルセン)
DF ピェルカン、アレーサミ(97’クリンジ)、ピョルタフト、シューボル
GK ハイキン
sub:ルンド、ション、マータ、リースナエス、ヨルゲンセン、ハンセン
例の病が出てきました
昨年のヨーロッパリーグ準決勝で対戦したノルウェーの強豪と、半年の時を経てチャンピオンズリーグの舞台で再戦だ。我々はヨーロッパリーグの優勝で、ボデ・グリムトは国内リーグの優勝からのチャンピオンズリーグのプレーオフを勝ち上がってここまできた。今回のリーグフェーズの中では一番ロンドンから遠いらしい。移動に伴う疲労に加え、やはり人工芝はやりにくいようだ。
かなり苦戦した試合にはなったが、先発選びが間違っていたとは思わない。日程と相手を見た時に今日がターンーオーバーの日になるのは納得がいくし、国内カップで下位のカテゴリーのチームと対戦する時のように全員入れ替えではなく半分くらいの入れ替えだったので全く連携がないという状況になるリスクは低い。先発を固定し出場時間に差が出ると試合感が失われ、ターンオーバーしたくてもできなくなるジレンマが生まれるので我慢してでも使っていくのが良い。昨年は怪我人を多発させたやり方を非難していた人がターンオーバーを非難するのはどうかと思うよ。初めてなのにフランクはよくやっている。
が、内容が悪かったのはごもっともです。滑りやすいピッチに対応するためにかなり動きを制限しながらプレーしている選手が多かった。もちろん怪我してでもやれとは言わないが、じゃあその上でどうするのかというアイデアは見られなかった。というか今日の出来であれば、まともな芝の上でも同じような展開になったと思う。ブライトン戦のレビューで書いたことが今日もそのまま当てはまる。あの日の記事の要旨は「自分の得意なプレーしかやろうとしない選手はどうなんでしょう」というものです。
スパーズのゴールキックから始まると、狙いがわからないままに後ろで繋ぎ始めていた。ディフェンライン4人が広がって幅をとり、ベンタンクールが中盤の底にいるところまでは良いが、ベリヴァルとサールは行方不明でスリートップは関わる気がまるでなかった。特にスリートップに問題がある。
後ろがパスの出し先を見つけられなくて助けを求めているのに、ジョンソンとオドベールは我関せずで相手の最終ラインにわざと吸収されて、欲しくないタイミングでパスが来ないようにしていた。この姿勢はとても良くないと思うが、同時に立ち位置もバランスが悪いなと思って見ていた。両ウイングが開き過ぎているのでボールが入ってもサポートの味方が追いつけず、個人でなんとかするしかない。オドベールは単発のドリブルを成功させて時間を作れる時もあったけど、ジョンソンは特に何もできず。とはいえこのやり方だとクドゥスぐらい理不尽なキープ力がないと安定はしないよなとも思う。このポジショニングが個人のセンスによるものなのか指示なのかはわからないが、いずれにせよどうにかしたい。個人的にはサイドで待つ時ともっと内側でプレーする時とどっちもあってほしい。具体的にはボールを斜めに受けられる立ち位置を取ると良いと思う。サイドバックからボールを受ける時に完全に後ろ向きになってしまうと次のプレーが狭まるから、サイドバックが開いている時は内側に動けるようになるといい。
こんな感じで状況によってやり方を変えるっていうことがなさすぎる。後ろからの運びが成功しないのに頑なに続けているのはなんなんだ。リシャルリソンだって全くボールが来ないのだから、センターバックに張り付いていないでボールの中継点になるために降りてきたりすればいいのにそういう工夫はなかった。さあみなさん、開幕前に予言した人任せにしてボールを受けたがらない病が早くも顔を出してきましたよ。これに気づいて改善するのがフランクに課せられた難しい仕事だ。必要なのは時間、システム、成功体験。
今月これで3回もリードされた展開から追いつけている。そういえば9月は無敗。あれ、こう見るといい感じじゃないか。今日は途中から出てきた選手たちがみんなよかったね。ボールを持てるクドゥスとシモンズが流れを引き寄せて、前がかりになったチームをパリーニャが締める。ウドギが推進力をグレイが変化を加えてくれた。特にグレイはドンカスター戦に続いて、いい走り込みをしていたしそれが同点ゴールを生み出した。きっとこの調子ならもっと起用されるようになるでしょう。
週末のリーズ戦を終えると代表ウィークで2週間空きます。その先はまた試合が詰まっていて、対戦相手もどんどんハードになっていく。それを考えても次は勝っておかないといけないよ。