2025-2026 プレミアリーグ 第30節
Liverpool 1 – 1 Tottenham Hotspur
Stadium:アンフィールド
得点
18分:ドミニク・ソボスライ(Reds)
90分:リシャルリソン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソランケ、リシャルリソン(96’ロウズウェル)
MF テル(75’コロムアニ)、サール、グレイ、ソウザ(56’シモンズ)
DF スペンス(75’オルセシ)、ドラグシン、ダンソ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:キンスキー、オースティン、ウィルソン
リヴァプール
FW エングモア(64’エキティケ)、ガクポ(83’ニョーニ)、フリンポン(64’サラー)
MF マクアリスタ(91’キエーザ)、ヴィルツ(64’ジョーンズ)、グラフェンベルフ
DF ロバートソン、ダイク、ゴメス、ソボスライ
GK アリソン
sub:ママルダシュビリ、コナテ、ケルケズ、ラムゼイ
まだ炎は消えていないぞ
公式戦6連敗というクラブ史に残る不名誉な記録を達成した時に、ほとんどのサポーターは8連敗までは覚悟していたのではないかと思われる。もう何年勝てていないかもわからないアンフィールドでの戦いと5-2で負けた後のモチベーションを保ちにくいチャンピオンズリーグの連戦では厳しいだろうと。
しかし人がいないいないと言い続けてどれだけ経ったのかわからないが、それでも今までで一番を更新してくるのがスパーズの可愛いところだ。わずか1週間前と比べ、出場停止のファンデフェン、脳震盪のロメロとパリーニャ、いつの間にか負傷していたビスマと発熱のギャラガーと5人も一気にいなくなった。心を痛めてるキンスキーも入れちゃえるかもしれない。起用可能なトップチームのフィールドプレイヤーはわずか12人。アカデミーの選手でベンチで埋めることも出来ず、圧倒的に不利の状態で最も苦手なスタジアムへ乗り込むことになってしまった。
アルネ・スロットの心の中まではわからないが、今のスパーズにならベストメンバーでなくとも勝てるだろうと鷹を括っているらしい。チャンピオンズリーグに向けて一部の選手をローテーションしてきた。舐められたものだとメンバー表を睨んだが、逆にいうとちゃんとスパーズのことを研究してきた結果だとも言える。2026年最も脆いチームは間違いなくトッテナムなのでね。
ほとんどの時間がリードされた状態で推移していたいつもの展開だが、試合内容はいつもと違った。もし仮にリシャルリソンの値千金の同点弾が生まれていなかったとしても、今日の闘いぶりには満足していたと思う。長らく抜け出すことの出来なかった消極性と他責の生み出した快適な言い訳空間から選手たちは飛び出し、献身と勇気を持って戦っていた。その中心にいたのは一人マージーサイドダービーを続けているリシャルリソンと普段ワタクシが文句を言い続けているパペ・サールだった。
今日はもう最初からビルドアップへの理想は捨て去り、ツートップにひたすらロングボールを送ってフィジカルバトルを仕掛け続ける作戦だった。ソランケとリシャルリソンは本当によく走りよく戦ってくれた。休みなく守備に奔走し、ロングボールのターゲットとして何かを生み出そうと頑張っていた。その横でテルはほとんどお気持ちだけを武器に泥臭いドリブルでボールを運び、緊急の右ウイングを託されたソウザはチームを勇気づけるミドルシュートで空気を掴んだ。グレイは自分がゲームメイクをするんだという責任感が芽生え始め、サールは中央で少なくとも3人はいた。サールはあれだね、受け身の試合だとやりやすいんだろうね。今日はほんとに凄かったよ。
フランクがホームのサポーターに対し、ブーイングではなく声援を寄越せ的なことを言って反感を買っていたのは記憶に新しい。これはサポーターが先かクラブが先かみたいな話だと思っている。フランクは選手たちが戦いやすいように応援してくれと言っていたが、そうじゃないだろうと思う。応援したくなる戦いをするチームがあってこそ、サポーターもそこに全てを捧げるのだ。0-1で推移している時間でもピッチ上の選手たちの戦いを目の当たりにして、アンフィールドに少数のスパーズサポーターの大合唱が何度も響き渡っていた。あれは誇らしかった。こんな気持ちで試合を見られて嬉しいよ。ずっとそうでありたいよ。
ちなみに個人的に一番印象に残っている瞬間は、同点ゴールの一つ前の場面でした。ポロがボールを持って前方に流し込みたい時にコロムアニがスペースに走らなかったことを受けて、中継のマイクに乗るくらいの大声で不満を表明していた場面です。あれはポロの方に賛成です。コロムアニ的にはサイドのスペースに走ると自分がフィニッシュ側に回れないから嫌がったのだろうが、そういう姿勢が今の序列になっているんだと気がついてほしい。あとこの場面も含め、ポロのキャプテンいい感じだったなあ。
勝ったわけではないものの、それに匹敵するくらい価値のある試合だった。この情熱で戦えば、自分たちはまだやれるんだとそんなキッカケになるような90分だった。プレミアリーグの最終盤に向けて、おそらく最後までもつれるであろう熾烈な残留争いに向け、一丸となって戦おう。