2018ロシアワールドカップ特設ページ
2018W杯:グループF:3節 韓国 vs ドイツ
Korea 2 – 0 Germany
Stadium:カザン・アリーナ
得点
93分:キム・ヨングォン(Korea)
96分:ソン・フンミン(Korea)
韓国
ヒョヌ、ヨン、ヨングォン、ヨンソル、チョル、ジェソン、ヒョンス、ウヨン、ソンミン(69’セジョン)、ジャチョル(56’ヒチャン(79’ヨハン))、ソン
ドイツ
ノイアー、キミッヒ、ズーレ、フンメルス、ヘクター(78’ブラント)、ゴレツカ(63’ミュラー)、ケディラ(58’ゴメス)、エジル、クロース、ロイス、ヴェルナー
前回大会王者がまたしても・・・
試合前の状況をおさらいしましょう。グループFは上からメキシコ、ドイツ、スウェーデン、韓国です。しかしまだ全チームに可能性があり、ドイツは2得点差以上の勝利で確実で、韓国は勝利とスウェーデンの負けが必要です。
ボールを握るのは常にドイツ。前節は劇的なフリーキックで辛くも勝利を勝ち取り、低調なドイツの復活のきっかけになるかと思われました。この試合も圧倒的なポゼッションですが、全然スピードが上がらない、運動量も少ない。韓国は倍くらい走っていたんじゃないか。
韓国のやり方はドイツをよく研究できていて、まずはディフェンスラインでのパス回しの不安定さに付け込みプレスをかける。奪えればショートカウンター、剝がされれば潔く下がる。ドイツはせっかくプレスをいなしても、サイドに送ってゆっくり穴を探るのであんまり意味がない。サイド攻撃も単調で狙いすましてクロスを上げるばかりなので韓国は中に選手を集めて跳ね返していく。本来センターバックのチャン・ヒョンスをボランチに置いておき、それをディフェンスラインに吸収して跳ね返し要員にしていました。
ビシッと縦パスを入れたり、ドリブルで相手を剥がしたりというシーンはなく、攻撃のスイッチの入れどころがないので、常に同じリズムでボールが回ります。怖さがない。逆に韓国は攻撃となると一気に人数をかけていき、素早くゴール前まで迫っていく効果的な攻撃でした。中でもソンはやっぱり別格で、ボールを持てば何かしてくれそうな雰囲気を持っているのはピッチ上22人の中でソンだけでした。うまく崩してラストパスを出してもソン以外の選手がシュートまで持っていけないので、そこが韓国の泣き所。
最後には攻撃に頭の向いているドイツの心の隙をついたゴールを決めゲームセット。韓国が完璧にゲームプランを遂行した試合になりました。2点目はまあオマケみたいなものですが、これも攻撃を一手に担ってきたソンへのご褒美みたいなもの。ワールドカップの本大会で、しかも本気になっているドイツを相手に勝ってしまうのだからこれは歴史的なこと。そしてワールドカップは2大会連続で前回覇者がグループステージ敗退ということになりました。