[2018W杯]決勝T:ラウンド16ベルギー vs 日本

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2018W杯:決勝T:ラウンド16 ベルギー vs 日本

Belgium 3 – 2 Japan

Stadium:ロストフ・アリーナ

得点
48分:原口元気(Japan)
52分:乾貴士(Japan)
69分:ヤン・フェルトンゲン(Belgium)
74分:マルアン・フェライニ(Belgium)
94分:ナセル・シャドリ(Belgium)

ベルギー
クルトワ、アルデルヴァイレルト、コンパニ、フェルトンゲン、ムニエ、デ=ブライネ、ヴィツェル、カラスコ(65’シャドリ)、メルテンス(65’フェライニ)、アザール、ルカク

日本
川島、酒井、吉田、昌子、長友、原口(81’本田)、柴崎(81’山口)、香川、長谷部、乾、大迫

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これだけの感動を誰が予想しただろうか

ベルギーvs日本、最初はどっちを応援していいのかわからなかった。イングランドの5人に次いで3人をスパーズから送り出しているベルギーは今年こそはと優勝も視野に入れられる存在であり、アジアの島国に負けていられるわけはない。先の試合への期待を考えてもベルギーに終わってほしくない、なんて考えていながらギリギリ3時に目がさめると自然と日本代表を応援している自分がいた。そんなわけでこの試合は日本に寄って書きますので最後までよろしく。

両チームとも3試合目は主力を休ませつつグループリーグを突破し、負傷者も退場者もなし。考えられるベストメンバーで迎えた決勝トーナメントになります。試合前は日本が狙えるとしたセンターバックのボヤタになるはずだと思っていたが、蓋を開ければここでヴァンサン・コンパニの復帰。ピースは揃った。ベルギーに死角はない。

日本は立ち上がりから勇気を見せた。力の差があると見るや引ききってワンチャンスに懸ける戦いの目立つ一発勝負の舞台に立って、恐れる様子は全くなかった。無理をするわけでもなくここぞと見るやハイプレス。かつて見られていたような連動性のないハイプレスではなく、しっかりと意識の統一されたハイプレス。こだわりすぎることもなく、気を見てブロックを作る戦い方もできる。日本がポゼッションで攻め込む時間帯があればベルギーが決定機を迎える場面もある。前半は互角、いや、こんなはずではないベルギーの心境を思えば日本のペースで前半は終わった。

守備の集中力は素晴らしくて、ベルギーが攻め込む時は必ずボールサイドで数的優位で守れていた。でもさすがはプレミアリーグオールスター、それでもシュートまで持ってくる。それが枠に飛ばないのはディフェンス陣の体を張った守備。あと一歩という瞬間は常に日本の気迫が上回っていた。攻撃に移ればシンプルに大迫に当て、近い位置を旋回している香川に落とす形で、日本の時間を作れていた。ベルギーがそれを抑えるべく、ディフェンスラインを上げてスペースを消して大迫のプレーエリアを狭めるまで、日本はいいようにやれていた。

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ラスト10秒まで奇跡を信じた

後半にようやくギアを入れようかというベルギーの出鼻をくじいたのは、奇しくもハリルホジッチ前監督の志向した縦に速いサッカーを体現するロングカウンターから。まさかたった2本のパスで決めきるとは決定力不足、ここに解消。続く乾のミドルも人数をかけない効果的な攻めでクルトワを破って見せた。出来過ぎな立ち上がりは日本に迷いを、ベルギーに覚悟を生んでしまった。。

うまくいかないベルギーの流れを変えたのは10番アザール。左からのカットインの得意技をこの日も目指していたアザールが自由度にプレーするようになり、周到に準備してきた日本の守備陣が対応しきれなくなってなってしまった。そこに交代でフェライニが入り、長友とのミスマッチを狙った位置で勝負をかけてくる。フェルトンゲンのゴールは狙ったものではないけれど、フェライニの同点ゴールは監督の思う壺。日本にかけていたのは対応力か。

体力的にもきつくなり、総合力を考えれば延長に入ったら厳しくなるのは日本の方なのは明白で、その気持ちがこの日唯一のミスを犯すことに。ラストプレーに出来るはずだったコーナーキックで、さほど人数をかけていないのに早めにクロスを上げてしまったせいで、キャッチしたクルトワにカウンターの選択肢を与えてしまった。このシーンはクルトワがデ=ブライネにボールを置いた瞬間にゲームセット。あのカウンターは非の打ち所のないもので、どんなチームでも止めることができないレベルでした。最後の瞬間に崩れてしまった日本、惜しい試合でした。本当に。

こんなに感動できるワールドカップになるとは思っていなかったし、大会前に非難していたことを謝りたい。プロは結果が全て。
各選手のインタビューが流れましたが、一番印象に残ったのは長友のインタビュー、試合終了直後に悔しそうな選手の中、一人笑顔でマイクに向かいって言ったこと。

「悔しいですけど、自分たちの全てを出し切ったので悔いないです。胸張って帰ります!」

どれだけの思いを持って4年間を過ごしてきたのかが詰まっている瞬間だった。泣くだろ、こんなの。

日本代表の皆さん。ありがとうございました。お疲れさまでした。
ワールドカップはまだ続く。切り替えて楽しみます。あと少しなんだなあ。

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