シーズン総括第2弾です。いくつまでやるかは決めていません(笑)
最大の問題はホームがホームでないことだったが
ホワイト・ハート・レーンが改修工事に入り、今季は収容人数90,000人のウェンブリー・スタジアムを借りてシーズンを戦ったトッテナム。開幕前より最大の不安はそこでした。ポチェッティーノ就任以来、5位、3位、2位と着実に順位を上げてきて一般的には優勝候補最有力になるところですが、去年の成績もホーム無敗という成績によるところが大きかったため、4位確保が精一杯だろうという見方が多勢を占めました。僕も開幕前の予想では4位を目指すと言っていました。
ウェンブリーでのリーグ戦歴は13勝4分2敗でこれは全チーム中4番目の成績です。大してアウェーでは10勝4敗5分です。こちらはリーグ2位タイの結果。一番初めにホームでチェルシーに敗れたことで暗い未来が予想されましたが、しっかり立て直し上述の結果に。ホームで崩れなかったことが全てです。
スタジアムの建設は順調に進んでいるらしく、予定通り開幕から新ホワイト・ハート・レーンはお目見えです。つまり2年続けて慣れないスタジアムをホームとして使用するということ。ホームがホームであるのは、何年も同じスタジアムでプレーすることで、ピッチに慣れること。ファンの応援にも気持ちがこもり雰囲気で後押しができることが必要です。今年の経験はきっと役に立つことでしょう。
去年よりはローテーションできていた
ポジション別の考察はまた今度やろうと思っていますが、触れないと総集編にならないので少しだけ。
今年はたくさんの選手がチャンスを得たシーズンだと思います。若手枠のフォイスとウォーカー=ピータースこそ出番は少なかったですが、それ以外はメンバーの入れ替えは多かった。開幕前に思っていたよりもはるかに層は厚くなっていました。ただスタメンを奪ったと言える選手は現れなかったのでやはりまだまだです。
今年の新加入は夏のジョレンテ、オーリエ、サンチェス、ガッザニーガに冬のモウラです。相変わらずと言いましょうか期待値ほどの活躍はなし。大きな戦力と言えたのはサンチェスただ一人。例年通りならオーリエとモウラは来年以降に大活躍が待っていると思いたいです。
チームのMVP候補に推したいのはヤン・フェルトンゲンとクリスティアン・エリクセンでしょうか。フェルトンゲンはまさにキャリアハイのシーズンと言える存在感を最終ラインで放ってくれました。若いサンチェスが試合を追うたびに安定してきのもこの頼もしい先輩のおかげか。今年は特に守備面で光っていました。
エリクセンは期待通りといえばそれまでですが、ゴールやアシストといった数字以上に依存度が増しています。もはやエリクセンなしの攻撃は考えられないほど。今年はシティのデ=ブライネとシルバが注目されがちで、相変わらず目立たない立ち位置のエリクセンも同等のレベルにはあると思います。間違いなく。
CL出場権のもたらすもの
去年はウォーカーがタイトルを求めに移籍を決め、今年は開幕前にはローズ、シーズン中にはアルデルヴァイレルトが給与問題でクラブともめていました。さらにエリクセン、アリ、ケインは常にどこかしらのクラブが狙っているという報道が出ています。正直言って今年4位以内に入れていなかったら大幅な選手の流出があっただろうと思えます。
選手の引き留めはもちろんスパーズへの移籍を考える選手にとってもチャンピオンズリーグに出られるかどうかは大きく違うもの。特にスタジアム建設に多大なお金をかけている時期なので、収入が減ればただでさえ固いダニエル・レヴィの財布の紐がきつく結ばれます。チェルシーやアーセナルほどのブランド力はまだトッテナムにはないので継続して出られていることは本当にありがたいこと。
今シーズンは異常なほどにシティが強かったため、優勝できなくて悔しいという気持ちはあんまり沸いてこないですね。どうしてもシーズンの中には苦しむ時期があり、それを減らすこと乗り切れる戦力を整えることが大きな課題です。しかしまあこれで3シーズン続けてのチャンピオンズリーグ挑戦権獲得です。成功のシーズンと言って差し支えないでしょう。焦ることはないので着実にタイトルを狙えるように成長していければいい。