2019年8月22日、トッテナム・ホットスパーはジョルジュ=ケビン・エンクドゥのベシクタシュへの完全移籍を発表いたしました。
愛すべき男
2016年にマルセイユから1100万ポンドで加入するも、これまでほとんど出番をもらうことはできませんでした。2018年冬にはバーンリーにレンタルされ、2019年冬にはモナコへのレンタルでした。
いつ見てもプレースタイルは変わらず、左サイドに大きく張り出し、ボールをもらったらとにかく仕掛けていく。自分の武器をよく理解していて、徹底してそこで勝負する。あまりにも気持ちよくドリブルで攻めていくために、途中から出れば相手は意表を突かれて対応できないでいることもしばしば。ただ選択肢がほぼドリブルしかないことと、守備力に難があるということでなかなか出場機会は伸びていきませんでした。
バーンリーでもモナコでもあまり出番はなかったらしく、この3年間は完全にキャリアの停滞期となってしまいました。個人的には最初から最後までほぼ入れ替わりで所属していたクリントン・エンジとイメージが被りまくっていました。。今回の移籍金は460万ポンドと報道されています。これがエンクドゥの今の評価です。
ベシクタシュはご存知トルコのクラブで常に優勝争いをしているクラブ。ここ2年はガラタサライが連覇しています。他にはフェネルバフチェなんかが有名ですね。リヴァプールで一躍有名人となってしまったゴールキーパー、ロリス・カリウスがレンタルでいます。そのほかにもクアレスマだったり、チリのメデルだったりメジャーな選手がちらほら在籍している。エンクドゥが戦うべきサイドの選手はクアレスマだったり、昔は結構期待されていたオランダのイェレイマン・レンスだったり。いずれもベテラン選手たちですので、若さで吹き飛ばしていってほしい。
スパーズでの実績というのはこれと言って残せなかったエンクドゥですが、昨年はほんのわずかな出場時間で強烈なインパクトを残していきました。それが2019年1月21日のフルハム戦。あわや引き分けかと思われた86分に投入され、無謀なドリブルと雑なクロスで希望の芽を摘んでしまい、サポーターを意気消沈させたその直後。ラストプレーのカウンターで完璧なクロスボールからウィンクスの劇的弾をアシストし、一躍ヒーローとなりました。試合後に気分を良くしたエンクドゥもSNSで「覚えていたかい?」なんてお茶目なコメントも残してくれた。
トッテナムではなかなか難しい時間だったかもしれないけど、そのキャラクターでとても愛される存在でした。
トルコでも頑張ってな