フェルナンド・ジョレンテ、ナポリ加入が正式決定

2019年9月2日、フェルナンド・ジョレンテのナポリ加入が決定いたしました。

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最高のプロフェッショナル

スパーズからの公式アナウンスがなかったために記事を書くのは保留にしていましたが、移籍市場の期限ギリギリにナポリ加入となりました。2017年に加入し、契約自体はたしか6月いっぱいくらいで切れてフリーになっていました。最後までスパーズが再契約に動くのではないかという話題がありましたが、それは実らず。

今夏はセンターフォワードのポジションから、ジョレンテとヤンセンが放出になりました。代役の獲得はなし。昨年から最前線でもプレーしているソンとモウラ。プレシーズンに可能性を見せてくれた17歳、トロイ・パロットがケインの相棒、もしくは不在時の代役となりそうです。

もともとケインのバックアッパーという立ち位置での獲得で、本人も「世界最高のストライカーから、学びたい。自分はまだまだ成長できる」といった趣旨の発言を当時からしてくれていました。出番はほとんどが途中交代もしくはカップ戦のスタメンだったので、本人的にも思っていたよりは少なかったはず。昨年の前半なんかはケインがいないにも関わらずモウラやソンが重用されている時間が続き、苦しい時間を過ごしていたでしょう。それでも腐らずに準備を続けてきた。冬には他のチームへの移籍の噂がありながら、ケインとアリの負傷、ソンの代表選出というチームの危機にチームに残る決断をしました。そしてそれがスパーズを救うことになる。

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年始ごろのカップ戦でハットトリックを決め、少しずつ出場機会をもらえるようになったジョレンテは試合途中からの戦術変更のキーマンとして、その存在感を増していくようになりました。

印象的だったのはもちろんチャンピオンズリーグです。マンチェスター・シティとのセカンドレグ。前半に負傷したフェルトンゲンに代わってピッチに投入されると、ついに勝ち越しを許してしまい下を向きかけたチームに希望を蘇らせる値千金のゴールを決めた。腰で押し込む魂のゴールがスパーズでの最高の、そして最後のゴールでした。続くアヤックスとのセカンドレグでもジョレンテは際立っていた。後半から入ると面白いようにロングボールを収め、大逆転の立役者となる。ベテランの鑑と言える立ち振る舞いはきっと後輩たちにも大きな影響を残したはずです。

ここまでリーグ戦4試合を終えて、スパーズは意外にもセカンド、いや4番手にいたはずのこのストライカーの穴を埋められないでいます。難しい展開を切り抜けるための「プランB」が見つからない。パロットはまだメンバー入りするほどの信頼を勝ち得ておらず、2列目がやや充実している上にケインは代え難い中で、ジョレンテほど明確に戦術を代えられるような特徴を持った選手の重要さが染みている。

やはり契約延長しておけばという気持ちもあるけれど、嘆いていても仕方がない。新しい作戦も模索しつつより強いチームになっていかなければ、ジョレンテの献身が無駄になってしまう。彼のこの先の活躍を願いつつ、スパーズのより良い未来を見守っていてほしい。

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