2023年8月5日、トッテナム・ホットスパーはブラックバーン・ローバーズより、アシュリー・フィリップスを獲得したことを発表いたしました。
モノになればラッキーかなくらいで
今夏の最大の補強ポイントはセンターバック。なかなか決まらずに開幕まで1週間を切ったところで、センターバックがやってきました。
6月に19歳になったばかりの期待の新星、U-19イングランド代表のアシュリー・フィリップスです。スムーズにいく取引の方が少ないトッテナムの移籍案件ですが、この件も面白いすったもんだがあったらしい。
スパーズはブラックバーンに対して当初は300万ポンドでオファーを始めて、一旦はボーナス込みの500万ポンドほどで決まりかけるも、他のクラブからの関心が価格を釣り上げると見たブラックバーン陣営は、突如価格を950万ポンドに釣り上げた。ならいいですよとスパーズは手を引いていたが、フィリップスの契約には8月4日に有効になる200万ポンドの契約解除金の条項があったらしい。まあブラックバーンとしては争奪戦になってくれると期待したらしいがスパーズの他には誰も具体的な動きを見せず、結局スパーズは200万ポンドで獲得したとさ。おしまい。
脆弱になってしまったスパーズの守備陣の救世主になるかといえば、その類の契約ではない。ここまで残してきた実績で言えば、チャンピオンシップでの8試合出場といくつかの年代別代表戦のみだ。現時点ではタンガンガやサンチェスよりも優れているという理由は見当たらない。あくまでも数年後を見越しての青田買いである。
ただ、今のところ来年の戦力として計算されている選手はロメロとダイアーしかおらず、最低でも1人は即戦力を取りそうなぐらいに層が薄いので、もしかしたら出番はあるかもしれない。プレシーズンでも早めに獲得が決まっていれば、アジアツアーに帯同させたかったみたいだから。
有望株をチャンピオンシップから引き上げるというやり方はスパーズではあまり結果が出ていない。思いつくところでも、ジャック・クラーク、ジェド・スペンス、ジョー・ロドンといった感じで。だから200万ポンド分くらいの期待値で見ていければと思う。