2024年7月2日、トッテナム・ホットスパーはリーズ・ユナイテッドより、アーチー・グレイを完全移籍で獲得したことを発表いたしました。
次世代の超逸材を確保
他のクラブが財政ルールを違反しているとかで、6月中にはいくつかの移籍を決めるんじゃないかという予想はたくさん見てきたものの、EUROが始まってからはスパーズ関連の移籍の噂はぱったりとなくなってしまい、あの選手もこの選手も来ないのだなと思っていて、この感じだとEUROやコパが終わるまでは何もないんだろうなと半ば油断していた。
6月の最終週になったあたりで、
「チャンピオンシップ若手最優秀選手のアーチー・グレイがブレントフォードに移籍か」という記事が出始めた。個人的にはチャンピオンシップのことには詳しくない上に、ここ数年のこの賞の受賞者はというと、マイケル・オリーセがクリスタル・パレスに、アレックス・スコットがボーンマスに行っているので、まあそんなもんかとニュースを眺めていた。
おそらく6月30日とかだったと思うけど、ブレントフォードにほぼ決まりのニュースが出たのと同じくらいのタイミングで、スパーズが獲得に参戦という報道があった。そしてあっという間に正式発表までに至る。かつては移籍の噂を夏中引っ張っては最後まで決断しないで有名なクラブだったが、いつの間にか本命の報道は出てこないように抑え、情報が出た時には決まっている時というスタイルに変わっているようだ。なんと優秀なフロントよ。ちなみに前回ハイジャックを成功させたのはエヴァートンに決まりかけのアルノー・ダンジュマを奪った時だが、あの時は可哀想なくらい冷遇してしまったので今回はちゃんとしてほしい。
というわけでアーチー・グレイ。2006年生まれの18歳の選手で国籍はイングランドとスコットランドだ。家系は代々スコットランドらしいが、本人はここまで年代別の代表でイングランドを選択している。イングランド代表を目指すというのは茨の道だが、そのくらいの選手にはなってもらいたい。なんせ今や母国の代表が0人のクラブになってしまったのでね。
ポジションは中盤のセンター。ふわっと書いているのは主に真ん中を主戦場にいろんなところをやっているから。昨年は最初の頃はボランチで後半戦は右サイドバックだったようだ。スパーズの選手層を見ると、右サイドバックはエメルソンが移籍しそうなので手薄で中盤センターは3枠のところに7人もいる状態にある。クルゼフスキも含めると8人ともいえる戦力過多ポジションがここだ。守備力次第ではあるけれど、攻撃時に中盤の選手のように振る舞うのがポステコグルーのサイドバックなので右サイドバックとして計算されているのかもしれない。まあその辺は練習を見てというところか。
チャンピオンシップの若手選手賞といえば、かつてはデレ・アリ、ライアン・セセニョン、ブレナン・ジョンソンといった選手たちも受賞している。一番の出世頭はジュード・ベリンガムだが、わりとちゃんと活躍できている選手が選ばれている気がする。去年のスコットはボーンマスに来てからうちとの試合で点をとっていたし。
背番号は14番に決まった。ペリシッチから受け継ぐ形になるが、中盤が本職の選手というとモドリッチが頭に浮かんでしまうね。あとこのサイトでは触れていなかった気がするが、冬の移籍市場で獲得していたスウェーデン人のルーカス・ペリヴァルという18歳の若者も今シーズンから加わっているはずだ。そもそも一気にチームが若返っていた中に、とびきり若いのが2人も加わってくることになる。ヨーロッパリーグがあるので試合数が増えるとはいえ、どこまでチームに関わってこられるのかわからないが、若いチームというのはいつだって楽しみだ。