[PL]第2節 ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ vs トッテナム・ホットスパー

2021-2022 プレミアリーグ 第2節

Wolverhampton Wanderers 0 – 1 Tottenham Hotspur 

Stadium:モリニュー・スタジアム 

得点
 9分:デレ・アリ(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW ベルフワイン(91’ウィンクス)、ソン(72’ケイン)、モウラ(67’ロチェルソ)
MF アリ、スキップ、ホイビュア
DF レギロン、ダイアー、サンチェス、タンガンガ
GK ロリス
sub:ゴッリーニ、ドハーティ、デイビス、セセニョン、ヒル、スカーレット

ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ
FW トラオレ、ヒメネス、トリンコン(84’シルバ)
MF マルサウ、モウチーニョ(72’デンドンケル)、ネベス、セメド
DF サイス(84’アイト=ノウリ)、コーディ、キルマン
GK サ
sub:ルディ、フーフェル、マルケス、ホワイト、カンドル、キャンベル

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気合いで乗り切ったような試合

 開幕戦の努力を無駄にしないためにも結果がほしい2試合目。先発はシティ戦と全く同じ。ベンチは少し変更があって、ロメロとシソコが抜けた代わりにケインとセセニョンが入った。

 最初から飛ばしてきたのはウルブズなのに何故か先制したのはスパーズ。高い位置でレギロンがインターセプトし、速攻でPKを獲得して決めたのはアリ。デレ・アリに取って実に1年ぶりになるプレミアでのゴールだった。昨年の不遇はもちろん見てきたけど、シーズン0点に終わっていたとは。

 そこからは圧倒的にウルブズペースで試合は進む。わかっていたことだが、アダマ・トラオレが凄すぎる。タンガンガはスターリングを抑えたように相手がボールを収めたところにまず体を当てに行く、がトラオレはびくともしない。むしろ寄せてくることを逆手にとって、そこからヨーイドンでドリブルを開始するので振り切られてしまっていた。

 トラオレの突破力は凄まじく、中央のヒメネスはポストプレーが上手い。あんまり使われていなかったけど、右のトリンコンもテクニカルな選手で面白かった。トラオレに渡せば楽なんだろうけど、バランスよく攻撃できるようになれば今年のウルブズもなかなかやるぞ。

 終始ウルブズの攻撃を受け続けていたが、トラオレは相変わらず突破してからの精度が低いので助かっていた。パス1本で抜け出されて1対1の決定機にはヒヤッとしたが、今年も流石のキャプテンロリス。冷静に間合いを詰めて防いでくれた。

 それ以外にもやられている割に決定的なピンチが多くなかったのはひとえに守備陣の頑張りのおかげだ。中盤は引くほど走っていたし、レギロンも巧みなインターセプトでサイドチェンジを潰していた。センターバックも体を張ってシュートコースに飛び込んでいる。素晴らしい集中力だった。昨年のモウリーニョ体制終盤なら間違いなく同点にされていたような流れだったのに。

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やや中途半端な面もある

 明らかな格上との試合以外でのスタンスがこの試合の注目ポイントの1つだった。あれはシティ対策だったのかどうかだ。今日の試合を見た限り、少なくとも今はカウンターがメインらしい。

 シティ戦ではスリートップが中央に絞る守備戦術だったが、今日はその辺は曖昧だった。気持ち内寄りに立っているように見えて外に出た時も追っていた。中盤は変わらずサイドまで出て守備をする。これが機能していたのは前線が戻りすぎはしないまでも相手のボランチに目を光らせていたからだ。今日は前線が早めに守備意識を放棄するので中盤と前線が間延びしてしまい、ウルブズはパスが回しやすくなっていた。

 攻撃の時のビルドアップがダメダメなのは去年から変わっていなくて、全体的に選手間の距離が広すぎるので苦しいパスしか出せない。結局は前の方に逃げるようなロングパスになってしまい相手にボールを渡していた。

 中盤やサイドバックにドリブルで運べる選手がいたらまた違うのにと思いながら見ていた。ただ例えばエンドンベレがいたらそこに任せすぎることになりそうなのでそうじゃない解決策を期待したい。

 ポゼッションで行くにはビルドアップのレベルが低すぎるし、カウンターで行くにも前線に個に頼りすぎで再現性がどれほどあるのかと不安になった。とはいえまだ新監督の2試合目だし、連携や戦術はこれから良くなってくるだろうと信じたい。

 途中から入った選手だけど、ロチェルソ、ケインはコンディションは悪くなさそうだった。ボールを落ち着かせたい展開で投入されてロチェルソは広く動きながらパス回しを潤滑にしていたし、ケインは相変わらずボールが収まる。ウィンクスはよくわからなかった。あとケインを入れた時にソンを下げたのは偉いと思った。何があってもケイン、ソン、ホイビュアを変えられないという監督ではいつか苦しくなるからね。

 よくこの試合内容で勝ったなと思えるくらいウルブズの試合だった。でも去年と違って勝ち切れるだけのスパーズの気迫は見られたし、単なるラッキーゲームでもないかな。とはいえ今のやり方じゃ早めに息切れするのは間違いないから内容も求めていきたいです。それでもシティ、ウルブズという難敵に連勝したのはこの上ないシーズンのスタートだ。

2021-2022シーズン 試合結果一覧

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