2023-2024 FAカップ 4回戦
Tottenham Hotspur 0 – 1 Manchester City
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:80勝32敗10分(勝率:66%)
得点
88分:ナタン・アケ(City)
トッテナム・ホットスパー
FW ヴェルナー、リシャルリソン、ジョンソン(73’マディソン)
MF クルゼフスキ、ホイビュア(91’スカーレット)、ベンタンクール(73’スキップ)
DF ウドギ、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、ドラグシン、デイビス、エメルソン、ヒル、アロンソ
マンチェスター・シティ
FW ボブ(65’ドク)、アルバレス(65’デブライネ)、フォーデン
MF コバチッチ、ロドリ、シウバ
DF グヴァルディオル、アケ、ディアス、ウォーカー
GK オルテガ
sub:エデルソン、ストーンズ、ルイス、ゴメス、ヌネス、グリーリッシュ、スソホ
今日はうまくいかなかった
なんともくじ運が悪すぎる。そう思ったのはスパーズ側なのかシティ側なのか。それだけ世界王者マンチェスター・シティにとって、このトッテナム・ホットスパー・スタジアムは鬼門だったのだから。
お互いにテンション高く試合に入り、ハイプレスを掛け合う強度の高いスタートだったが、徐々にシティが試合をコントロールするようになる。常に攻撃的な姿勢を崩さないポステコグルーのチームにしては珍しく、防戦一方の展開になってしまった。
シティに対する相性の良さは周知の事実だが、スパーズが勝つ試合はべつに圧倒して勝っているわけじゃない。概ねボールを持っているのはシティだが、主にソンのスピードと決定力を最大限に生かしたカウンターで、一刺しするのがいつものやり方だった。今日はその武器がない。
スピードをウリにしているはずのヴェルナーが裏に抜け出したはずなのに、背後から猛追し、クリーンに奪っていったウォーカーを見た時に改めてソンの凄さを知ったように思う。元スパーズの右サイドバックはスピードが武器の選手への対人守備は世界最高クラスにある。それを悉く打ち破ってきたソンはとんでもないやつだ。この日のヴェルナーは完封されてしまった。
そのため、希望を繋ぐには右サイドを攻略したいのだが、ジョンソンの仕掛けの回数は少なく、今日はクルゼフスキもボールが足につかないようだったので、攻撃の手立てを失ってしまった。チームとして前進する勇気がなかった試合だとは思わないが、チャンスを創出するまでには至らなかった。負けは悔しいが、勝てる試合でもなかった。
シティの攻撃が失敗していただけかもしれないが、やはりディフェンスラインはこのメンツが揃うと安定するよなと思って見ていた。ウドギはスピード勝負を仕掛けてくるウォーカーに負けていなかったし、ハイラインの裏狙いはファンデフェンが潰しまくっていた。後ろから繋ぐ時にテンポを落とすプレーが選択できるメンタリティはロメロにしかないものだ。
それからホイビュアも良かったね。最近はスキップの方が序列が高そうだったが、ここにきて先発はホイビュア。それもアンカーで起用され、インサイドハーフにはベンタンクールが回った。持ち運ぶプレーもシンプルな配球も予想以上にできていた。途中から出てきたスキップもなんか上手に見えた。やっぱり試合に出すほどに選手は成長していくということなんだろうか。しばらくぶりに戻ってきたマディソンは特に目立ったプレーはなかった。
カラバオカップでフラム、FAカップでバーンリーとシティなので、今シーズンは公式戦でプレミアリーグのクラブとしか戦っていないことになる。なかなか珍しい記録じゃないかい。まあ勝ち上がりの難易度も目新しさも含めて、もっといろんなクラブとやって見たかったけど。
これでカップ戦も全て敗退となり、残すはリーグ戦だけだ。負傷者も続々と戻っており、序盤の強さを取り戻せれば、かなり良い結果を期待できるかもしれない。ちなみにシーズン開始前の展望からすると、ある程度ガマンのシーズンになるはずだったから、この先どう転ぼうが良いシーズンだったと言えそうな気はしている。