[ECL]第4節 ガラタサライ vs トッテナム・ホットスパー

2024-2025 ヨーロッパリーグ 第4節

Galatasaray 3 – 2 Tottenham Hotspur

Stadium:ラムズ・パーク  

得点
 6分:ユヌス・アクギュン(Galatasaray)
18分:ウィリアム・ランクシャー(Spurs)
32分:ビクター・オシムヘン(Galatasaray)
39分:ビクター・オシムヘン(Galatasaray)
69分:ドミニク・ソランケ(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW ソン(46’ベンタンクール)、ランクシャー、ジョンソン(46’クルゼフスキ)
MF マディソン(66’ソランケ)、ビスマ、ベリヴァル(66’サール)
DF グレイ、デイビス、ドラグシン、ポロ
GK フォースター
sub:ヴィカーリオ、オースティン、ウドギ、ドリントン、カサノバ、オルセシ、バーネット

ちゃんと経験として積まれているなら良い

 離脱者が増えてきた。文字数の嵩増しのためにも並べてみよう。ロメロ、ファンデフェン、スペンス、ヴェルナー、オドベール、ムーア、リシャルリソン。中盤は誰も抜けていないが、ディフェンスラインとウイングに偏りすぎている。メンバーのやりくりが難しくなってきて、ベンチには初めて名前を見るような若手が並んでいる。

 これから試合内容についてああだこうだ言うつもりではあるが、この試合で新たな負傷者を出すまいとするポステコグルーの采配は良かったと思う。状況に関わらずソンとジョンソンは半分で替え、ウドギには完全休養を与えた。ヨーロッパリーグは3連勝で始められたので、今日の試合の勝敗が今後に大きくは響いてこないこともあり、ポロの体力だけは心配であとは上手にコントロール出来ているんじゃないかと思う。

 CLなんかでもよく名前を見る名門ガラタサライが相手だ。どうやらスパーズとは初対戦らしい。改めてなかなかの選手が揃っているね。特に前線、メルテンス、イカルディ、オシムヘンという並びは強烈だ。ベンチにはお馴染みのジエフもいる。試合前のコンコースでダビンソン・サンチェスがスパーズの選手全員に挨拶してくれていたのは嬉しい光景だった。きっと今日の試合を誰よりの楽しみにしていて気合いも一際入っていただろう。ソンと対峙した時は特にね。

 試合の流れで言うと、スリーバックにハイプレスというスパーズ攻略本の目次に書いてある戦術にまたも苦しんだわけだけど、今日に関して言うと戦術で負けたわけではないと言いたい。敗因はアウェーの空気に呑まれたことと、それに伴う技術的なミスが多すぎたことだ。

 ガラタサライのスタジアムは素晴らしい。5万人ほど収容の規模感がパンパンに埋まり、ゴール裏だけでなくホームスタンドとバックスタンドのお客さんも立ち上がって飛び跳ねて応援している。ヨーロッパのどのチームも圧倒されるというスタジアムにスパーズの若手たちはあっさりと影響を受けた。

 というかスタジアムの影響のせいにしたいという方が正しい感想かもしれない。終始ありえないパスミスでボールを失い、簡単に相手にチャンスを与え続けていればこのような結果になるのは自明なことだ。フォースターのセーブと間一髪のシュートブロックが試合への興味を繋いだが、あと5点くらいは入っていてもおかしくない試合だった。

 本当にパスミスやトラップミスが多すぎて話にならない。確かにプレスを受ける展開ではあったものの、寄せられてギリギリのプレーだから失敗しましたとは見えないような場面での簡単なパスですらズレていた。スタジアムの雰囲気というものは僕らの目には見えない大きなプレッシャではあるのだろう。ポステコグルーはちゃんとローテーションしてくれるので、若い選手にとっては貴重な経験になっていると思う。これをちゃんと経験値にして、落ち着いたプレーの出来る選手に成長していってほしい。それが出来るのなら今日の不甲斐ない試合には意味があったと言える。アウェーの戦いのために海外に飛んで、ガラタサライのような雰囲気を体験すれば、プレミアのアウェーなんてなんともないぜと思えるようになれば、アウェーの戦績は改善されていくと信じたい。

 最後にカップ戦のたびに槍玉にあげて申し訳ないが、ベリヴァルが気になってしょうがない。ヴェルナーと同じように、新チームで思ったようにプレーできていないことで萎縮しているように見える。プレシーズンではもっと自信満々にボールに触れていたのに、今はボールから隠れる立ち位置が多くて、ボールを持っても単純なコントロールミスで失ってしまう。加えて判断も消極的で、ドラグシンが奪われて失点した場面もベリヴァルが中央を見てフリーのマディソンに出すべきだったのに、無駄にボールを持って意味もなく下げたところが本質的な要因だった。

 ベリヴァルの最大の問題は必死な姿勢が見られないことだ。守備面ではアリバイ的に立っているだけでボールへのプレッシャーになっていないし、自分が失った後の切り替えも遅い。ランクシャーの退場は愚かだったと思うけど、自分の実力がまだ及ばないなりに一生懸命戦う姿勢は見習った方がいい。今は数が足りないからベリヴァルに出番は回ってきているが、後半戦に試合が減ったり離脱者が戻ってきたりすれば出場機会を確保するのは難しくなる。このままだとおそらく冬にレンタル先を探すことになるだろうね。

 見ていて楽しい試合ではなかったが、選手を消耗させないことに重きを置けたことには価値がある。週末を凌げば代表ウィークで2週間空くので誰かが戻ってこられるでしょう。

2024-2025シーズン 試合結果一覧

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