2021年11月2日、トッテナム・ホットスパーはアントニオ・コンテが監督に就任することを発表いたしました。
これで変わらなければ・・・
ユナイテッド戦の敗戦を受けてヌーノ・エスピリト・サント監督の去就が怪しくなったという報道が増えたかと思えば、わずか2日で解任まで至りました。そして翌日には新監督が決まった。数々のクラブで結果を出してきた優勝請負人、アントニオ・コンテだ。
なんか2年前にモウリーニョが来たときに似てる。シーズン始まってからの不調を挽回することができず、解任した次の日にいわゆるビッグネームがやってきた。ポチェッティーノ、モウリーニョ、メイソン、サントでもかつての勢いあるチームを取り戻せないでいる。コンテでもダメなら、もはや監督がどうこうという話じゃないことがはっきりするんじゃないだろうか。
アントニオ・コンテの経歴は華やかだ。2011年に就任したユヴェントスでは前年7位のチームを引き継ぎ、3連覇を成し遂げている。2016年のチェルシーでは前年10位のチームをまたしても優勝させ、2019年にインテルの監督になったときは、2年目で優勝を勝ち取った。この時のセリエAを9連覇していたユヴェントスを止めて。
成功した後にフロントと揉める傾向にはあるものの、スランプに陥っているクラブを立て直すという役割では、世界でも屈指の実績のある人物と言えるだろう。本当はモウリーニョの次の監督として早くに候補には上がっていたらしいが、金銭面や補強方針とかで折り合いがつかず、そのときは流れたとか。ついにレヴィ会長も背に腹は変えられなくなったのだろうか。
あんまりスパーズ以外の選手や監督に詳しくないという前置きをしつつ、コンテに抱くのはスリーバックのイメージ。チェルシーの監督をやっていた時には下火になっていたであろうスリーバックを採用し一気にチームが強くなった。あの影響は大きく、他のクラブでも導入するところが増えた。かくいう我々もポチェッティーノの下で流行に乗るようにスリーバックを使うようになっていた。
現在のスパーズの選手だと、当時の3枚の一角ダイアーはまだチームにいる。たまに使われていたデイビスも経験者だ。ロメロは去年までアタランタでやっていたらしい。あとはどうかわからないが、サンチェス、ロドン、タンガンガと頭数だけは揃っている。サイドを務めるレギロンやエメルソンもウイングバックに向いた性質は持っていると思う。
基本は4-2-3-1で戦っていてそれに慣れはいるものの、もうコンテの思うように組み立て直して貰えばいいと思う。自分の形を持っている監督にとってはむしろやりやすいかもしれない。たとえ巷で言われているように3年経ってレヴィとケンカしたとしても、今を立て直してもらえればこの招聘は大成功だと言える。
2年前のタイミングでモウリーニョが来た時もそこそこ驚いたが、それから落ちていく一方のスパーズがまだこんな大物を呼べることにはさらに驚きだ。ビッグ6という括られ方をしていた意味は案外大きいものだった。もしコンテでもダメでさらに弱体化していくようだと、今後このクラスの監督に来てもらえるようになるまで当分時間がかかるかもしれない。強いチームに変わって行けますよう。このチームをよろしくお願いします。