2022年7月1日、トッテナム・ホットスパーはエヴァートンより、ブラジル代表リシャルリソンの獲得を発表いたしました。
クラブの本気を感じさせるビックディールに
毎年の移籍市場といえば、いろんな選手の獲得が噂されながら金額の折り合いがつかずに話が流れていくのが当たり前だった。期待だけさせておいて失望するその繰り返し。もちろん今年もたくさんの報道はあるが、リシャルリソンを獲得するチャンスは逃さなかった。エンドンベレ獲得時の金額を超える、クラブ史上最高額での獲得だ。
リシャルリソン獲得の話が聞こえてきた時は、まあこれはいつもの撹乱報道だなと思っていた。現役のブラジル代表の25歳、エヴァートンの中心選手でありプレミアリーグでの実績もある。リーグ最高峰のケイン、ソンの2人にクルゼフスキが大ヒットしている今の攻撃陣に即戦力級の選手を加えるのは難しい。控え候補に高い金額は出さないだろうし、選手本人もスタメンが確約されていない環境を嫌がるだろうから。
だからこそ今、とても驚いている。スパーズのフロントは本気だ。いや、今までは手を抜いていたなんて言うつもりはないよ。でも去年までのダニエル・レヴィなら、この移籍は成立しえなかったはずだ。コンテを招聘し、CL圏内に滑り込んだという事実はとんでもなく大きい影響を与えている。きたるシーズンに懸ける思いがひしひしと伝わってきて震えが止まらねえよ。
選手本人にも感謝したい。今のスパーズの攻撃陣に加わるという決断は簡単なものではなかったはずだ。それこそ上位クラブなら、チェルシーやアーセナルの方がセンターフォワードを探しているはずで、エースとしての扱いを受けられたに違いない。スパーズでは世界中どんなストライカーでも自分中心にはならないことが明白なのに、ここで勝負しようという気概がとても嬉しい。
スリートップどこでもこなせる選手であり、ケインやソンが出られない試合でも大きくレベルを落とすことのないクオリティを持った選手だ。さらにまもなく30歳になるケインやソンのフル稼働が難しくなってきた後も任せられる可能性まである。即戦力であり、未来への投資でもある。
これで4人目の獲得だが、まだまだスパーズの夏は終わりそうにない。早ければ数日以内にも次の発表があるかもしれない。コンテの考えではまもなく始まるプレシーズンの始まりには選手を揃えておきたいそうだから。その姿勢もさらに期待値を高めてくれる。シーズンの始まりからエンジン全開でいこう。
