加入から5年、ようやく真価を発揮し始めました。
久々のアルゼンチン代表にも復帰です。
プロフィール
ポジション:MF
背番号:11
名前:エリク・ラメラ
英名:Erik Lamela
誕生日:1992/03/04
国籍:アルゼンチン
身長:181
体重:80
利足:左
加入年月:2013年8月
前所属:ローマ/イタリア
来歴
プロデビューは2009年、アルゼンチンの名門リーベル・プレートでした。2010-2011シーズンにクラブが2部降格になった影響を受け、2011年の夏の移籍市場でASローマに移りました。加入時は19歳だったのにかかわらずクラブの中心選手として活躍し、2年後の2013年夏、3000万ユーロでトッテナムへの移籍が決まりました。この時まだ21歳、当時の市場最高額で移籍を果たしたギャレス・ベイルの背番号11を受け継いでの移籍でした。
プレースタイル
おそらく本人が一番好んでいるのはトップ下のポジションですが、両サイドハーフと表記次第ではあるけどウイングまでこなします。テクニシャンでもあり、時にドリブラーでもあり、今季はフィニッシャーでもある。万能なアタッカーです。
スペースを見つけて走りこむことで後方からのパスを引き出すのが得意です。ボールを持っている時は主に左足だけでボールを扱う。左利きの選手はこういう選手が多いですね。足の裏をうまく扱いながらボールをキープし、飛び込んできた相手の裏を突くドリブルをよく見せます。局地的にみるとフットサルのプレイヤーのような技術です。相手を抜き去って前に進むドリブルというよりはかわすドリブルのうまい選手です。
出ているメンバーや試合の流れに応じて役割を変えることのできる選手でもあります。上手くパスを回せている時は前線の密集地帯でボールを受けて、捌いたらまたゴール前まで走り込んで自らシュートチャンスを伺うし、ビルドアップに苦労する試合では下がってボールを受けてゲームメイクに専念することもできる。守勢に回る時はしっかり下がって守備を行い、長い距離ボールを運ぶドリブルを見せることであります。
守備は頑張るも特別うまいというわけではなくやっぱり前で仕事をさせてこそ輝く。加入以降長いこと思うようなプレーが見せられず苦しんできましたが、ようやく結果を残すことができています。このまま代表にも定着し、スパーズでも中心選手となれるのかどうか、勝負の一年です。
判断スピードを上げること
スパーズの攻撃がこれまで魅力的だったのはエリクセン、アリ、ケインあたりが近い位置で細かいパス交換で中央突破していく攻撃だったりする。彼らはお互いの特徴も場面場面でのポジショニングもよく共有できていて、ワンタッチツータッチでのパスをする判断が早い。ラメラが出ている時にはあまり見られていません。
ロングカウンターで持ち上がるシーンをよく見るけれど、ちょっとパスを出すのが遅いなと感じることがしばしばあります。ペナルティエリア付近でもそう。テレビ上見ているよりもはるかに難しいのはもちろんですが、アリやエリクセンにはそれができる。個人技だけで得点を量産するタイプではないだけに、周りを生かし生かされるプレーをもっと増やして行かなければ絶対的な存在にはなれません。
もう加入5年になり、それなりに古株です。連携構築の時間は十分にあったはず。出場機会が限られていた昨シーズンまでとは違い、今は実戦でも一緒にやれているので、シーズン後半にはもっとコンビネーションで崩す得点シーンをたくさん見たいなと思います。
そして最後に怪我には気をつけること。26歳のこの時期にまた長期離脱の怪我をするようだと、選手としての成長の限界値が見えてきてしまいます。出場機会がない時期に能力は評価されながらもなかなか放出の噂が上がらなかったのも、ひとえに怪我の多さのせい。スタッフの皆さんと協力しつつ、今こそ中心選手になる時だ。