[PL]第21節 サウサンプトン vs トッテナム・ホットスパー

2019-2020 プレミアリーグ 第21節

Southampton 1 – 0 Tottenham Hotspur

Stadium:セント・メリーズ・スタジアム

得点
17分:ダニー・イングス(Saints)

トッテナム・ホットスパー
FW モウラ、ケイン(75’ラメラ)、アリ
MF エリクセン、エンドンベレ(25’ロチェルソ)、シソコ
DF セセニョン、フェルトンゲン、アルデルヴァイレルト、オーリエ
GK ガッサニーガ
sub:フォルム、サンチェス、タンガンガ、ウィンクス、スキップ

サウサンプトン
FW イングス(76’オバフェミ)、レドモンド
MF ジェネポ(58’ロング)、ウォード=プラウズ、ホイビュルク、アームストロング(90’ロメウ)
DF バートランド、ベドナレク、スティーブンス、ソアレス
GK マッカーシー
sub:グン、吉田、ヴェステルゴー、アダムス

得点の匂いがしない上に、2人も負傷で失いました。

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見えてこない攻撃の形

2020年を占う大事な初戦は下位に沈むセインツと。監督交代の勢いはすでになくなり、勝っていたとしても苦戦の日々が続いています。次節にリヴァプールとの試合が控えていることもあり、ここは勝っておきたかった。

なんと表記するのが正解なのかわからないフォーメーションです。中盤はアンカーにエンドンベレ、インサイドにエリクセンとシソコ、トップにアリのダイアモンドに見えるけど、モウラは左ワイドに開いていて、右はいない。アリが中に入ってきていると見て4-3-3なのか、モウラが開きすぎているだけで、4-4-2なのか。そしてこれまでと違うのはセセニョンが左サイドバックに入ったこと。これにより右に偏ったオーバーラップではなくなりました。

セインツは前からしっかりとプレスをかけてきて、奪ったら素早く最前線を狙うゴールへの最短距離を狙うようなスタイルです。とても切り替えが早く、得点のシーンに見られるような守から攻への切り替えだけでなく、攻から守への切り替えも早く、スパーズは思うようにボールを握れません。

なんでこのサッカーでこの順位なんだろうとも少し思ったけれど、思い返せばノリッジ戦もブライトン戦も同じようなことを言っている。これは相手が良いのではなくうちが悪いだけなのでは。運動量が上がらず連動性もないために、相手にやりたいとこをやらせているだけで、つまりはスパーズが弱いだけ。相手の良いところを消すモウリーニョ流のスタイルは全く出せていません。

多少ボールを持てる時間ができても、相変わらず繋げない。エリクセンとエンドンベレのところは経由できるようになっているけど、それより前が全然ダメ。これまではダイアーやシソコではパスの上手さや視野の広さに難があってビルドアップ出来ていないのかと思っていましたが、エリクセンがいるのにこれでは問題点はボランチだけではないということがわかりました。

繋げないためにいつも通りロングボールに頼るしかないのだけど、それが戦術というよりは苦し紛れのフィードにしか見えず、一発で裏を抜けないときはセカンドボールを全く拾えません。拾えないというよりは狙ってもいない感じです。落下地点に一人いてそこが競り負けたことを考えて詰めている選手がいない。そもそも繋ぐつもりで後方に人が寄っているので中盤と前線にスペースが空いているので今のままではどうしても物理的に詰めきれません。あれではみすみす相手にボールをくれてやっているだけです。加えてガッサニーガの無駄なパントキックはそろそろ誰か怒ったほうがいい。キックの精度が高いことはわかるけど、うまくいく確率なんて相当に低いし、1試合に何度も放つようなものではない。仮にモウラやケインがボールを収めても、サポートが追いつけていないのでどうしようもない。

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改善点しかない

これで4試合連続で先制点を許しています。なんかもう失点しても動揺しないようになってきました。ああここから試合が始まるんだね、なんて。別に最終ラインの選手の質が悪いわけではない。むしろアルデルヴァイレルトやフェルトンゲンは誰よりも戦っている。守備だけではなく攻撃の起点にもなっている彼らを責めることなんてできません。

まずはそうだな。そろそろオーリエは代えましょうか。相変わらず身体能力しか良いところがない。たまに中央に切り込むような良い突破を見せてはくれるけど、クロスの質が絶望的すぎてオーリエがクロスの体勢に入ると希望が萎えます。あれは本当にイライラするし、改善されないのならもういらない。守備だけならフォイスのほうがいいだろうし、成長を考えるとウォーカー=ピータースの方を見ていたい。冬の一番の補強ポイントにしてほしい。

それからセセニョン。前も言いましたが思い切りに欠けます。どうもプレーの選択が無難すぎる。モウリーニョ体制の左サイドバックは攻撃自重スタイルでしたが、今日のセセニョンの役割は違ったはず。なのにモウラやアリを追い越していくような動きは皆無で、ボールを持っても縦に仕掛けていくことは全くありません。横パスに逃げるか可能性のないアーリークロスを上げるだけ。両サイド共に深い位置を全く取れないのはサイドバックがダイナミックに上がっていかないせいです。今日のセセニョンのプレーのままなら、低い位置でも一人はかわしてくれるローズのほうがいいなと感じました。ベンチにもいないですけど。

途中からの投入でしたが、ロチェルソは日に日に良くなってきている。似たタイプのラメラも戻ってきて、露骨に比較されるのだろうけど、もう少しプレミアのインテンシティに体がついてくれば、十分にやれる気がします。よりボールコントロールが正確なのはロチェルソで、プレーによりパワーがあるのがラメラという印象です。ライン間でボールを受けるところや左足だけでプレーするところ。少し運んでパスを散らすスタイルは2人本当に似ていますね。

最後にエンドンベレとケインを負傷に失ってしまったのは本当に痛い。特にケイン。なんか毎年冬にいなくなってソン・フンミンがチームを支えるというのが定番になっているような気もしますが、今年もまた離脱です。さてポチェッティーノと違い、モウリーニョは最前線はケイン固定でした。一度たしかモウラを使ったけれど、ロングボール主体なので輝けず、パロットに託すのはまだ荷が重い。やはりソンかもしれません。きっと冬の補強ポイントにターゲットマンは考えられているでしょう。

モウリーニョがややイライラしていて、イエローカードも貰っていたけど、ここからチームを立て直すのがあなたの仕事です。審判に文句を言っている場合ではない。やることをやってからにしよう。

2019-2020シーズン 試合結果一覧

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