[CL]ラウンド16 2nd トッテナム・ホットスパー vs ACミラン

2022-2023 UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16 セカンドレグ

Tottenham Hotspur 0 – 0 AC Milan 

Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:69勝26敗9分(勝率:66%)  

得点
なし

トッテナム・ホットスパー
FW ソン、ケイン、クルゼフスキ(83’サンチェス)
MF ペリシッチ(53’ポロ)、ホイビュア、スキップ、エメルソン(70’リシャルリソン)
DF デイビス、ラングレ、ロメロ
GK フォースター
sub:オースティン、ホワイトマン、タンガンガ、サール、ディバイン、モウラ、ダンジュマ

ACミラン
FW レオン(89’レビッチ)、ジルー(81’オリギ)、ディアス(81’ベナセル)
MF トナリ、メッシアス(56’サーレマーカス)、クルニッチ
DF エルナンデス、トモリ、チャウ、カルル
GK メニャン
sub:ミランテ、ケアー、トゥーレ、カラブリア、フロレンツィ、ガッビア、ポベガ、デケテラール

情熱が感じられない

 とても淡白な90分間だった。点を取らなければいけない展開とは到底思えないような。僅か1週間の間に2つの大会からの敗退が決まり、事実上今年もタイトルなしが濃厚だ。また例年と同じ、最後の3ヶ月は4位を狙う戦いのみになった。

 ホームらしく前から奪いに行こうという姿勢だけは見せたが、ミランは余裕を持ってボールを握る。ファーストレグはいなかったマイク・メニャンの足元の技術の安定していること。多少プレッシャーをかけても正確なロングフィードで空いている選手に届けられてしまうので、むしろスパーズのハイプレスは裏にスペースを作り出すだけになっている。ミランの後方のビルドアップを脅かすことができなくなったスパーズは狙いのショートカウンターが発動できない。崩す攻撃は当然のようにできないままなのに。

 そんなにミランの前線が強烈なプレッシャーをかけてきているわけではないものの、最終ラインが高い位置をキープすることでピッチ上にスペースがない。こうなったら裏を取るソンが生きるはずなのに、その手の動きは全くない。狭められたプレーエリアで苦しむだけで打開策は最後までなかった。

 前線の誰かがボールを受けるために下がってくる動きでビルドアップを助けても、その選手を追い越していく選手がいないので、前にボールを送るほどに人数が少なくなってしまう、攻撃の勢いが殺されてしまうことが目に付く。最初に起点になった選手もラストパスを受けるためにスプリントするわけでもない。エメルソンだけが味方や相手の動きを良く見て上手にリンクマンの役割をこなしてくれたが、1人で打開する選手ではないので限界があった。

 ミランを押し込めたとしても、攻撃のアイデアは両サイドからの放り込みだけ。クルゼフスキとペリシッチが個人技でクロスまではいくものの、中でそれを仕留める準備は存在しないのでほとんど意味がない。クロスを上げるポイントも、深く崩して上げることは出来ず、遠目からのものなので精度もスピードも厳しいものがある。クロスばっかりなのに中には入らず、自分が気持ちいいミドルばかりを狙ってペナルティエリアの手前を彷徨いているソンを注意する人はいないのか。

 時間が経つほどに消えていったソンを実績だけで出し続けるのはもうやめよう。ボールを持って1人はかわせるモウラやダンジュマの方がまだ何か起こる気がするよ。試合後にリシャルリソンがメディアに文句を言ってしまったようだが、言ったことの是非はさておき内容は理解できる。どっちも点を取れないのなら、チャンスに偏りがあるべきじゃない。

 それからロメロにも問題がある。毎試合当たり前にイエローカードをもらい、2週間に1度退場するのなら今のやり方は許容できない。しかもここ最近のカードはそんなに深く行く必要のない場面でもらっている事が多い。今日もロメロの退場によって反撃の勢いはなくなってしまった。まあいたら同点になっていたとは到底言えない出来だったけど、それとこれとは別のはなし。それにそんなハードタックルを続けていたら、自分も怪我で選手生命を縮めてしまうだろうよ。

 とても残念な試合だった。上手くいかない状況を変えるための努力は誰からも感じられなかった。3試合連続の無得点は大きな問題だ。攻撃の選手がいないから勝てないと嘆いていた数ヶ月前のコンテに今の現状を見せてやりたいね。どんな言い訳をしてくれるのだろう。

2022-2023シーズン 試合結果一覧

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